パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド : 特集
世界中が注目する人気シリーズ「パイレーツ・オブ・カリビアン」の最新作「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」。公開直前の5月23日、ロサンゼルス以外で唯一となるプレミアが東京で開かれ、来日したジョニー・デップ、オーランド・ブルーム、チョウ・ユンファ、ジェフリー・ラッシュ、ビル・ナイ、ゴア・バービンスキー監督、プロデューサーのジェリー・ブラッカイマーが記者会見を行った。今回はその記者会見の発言をまとめ、彼らがシリーズにかけた思いを探ってみた。また、この豪華キャストからチョウ・ユンファのインタビューもお届けする。
来日記者会見レポート 編集部
この人あっての「パイレーツ」ジョニー・デップ
この映画の人気の要といって過言ではないキャプテン・ジャック・スパロウを演じるジョニー・デップは、これまでも何度も報じられているが、ジャック役を大いに気に入っている。ファン同様、彼もこのシリーズが終わることを寂しがっているようだ。
「いつかこの役にサヨナラを言わなくてはいけないときがくるけど、今回は最後のテイクをもう一度やらせてくれと監督に頼んだくらい寂しかった。でも、これが最後かどうかは、誰もわからない。ジャックはいつも僕の家にいるような気がするしね。(プロデューサーの)ブラッカイマーが最初にフランスの僕の家を訪ねてきたときから始まった、このシリーズで得た経験は、何物にも代えられない宝物。この映画の現場を離れても、その経験をいかしていきたい」
そもそも、ハリウッドのアウトサイダー的存在だったデップが、ディズニー製のファミリー向けアクション大作に出演した理由が、「子供を喜ばせたかったから」というのは有名な話。会見では、そんな子煩悩ぶりが伝わる発言もあった。
「僕の子供たちはパパが海賊をやっていることを誇りに思ってくれている。僕も子供たちとチャンバラごっこをしているとき、ついついジャックのキャラクターが出てしまうことがあるんだけど、子供たちは『パパ、たまには他の役もやってよ』って言うんだ(笑)。とは言え、もちろん僕の子供たちはこのシリーズをとても気に入っているよ」
世界中が憧れるキャプテン・ジャック・スパロウと遊んで育つことができるジョニー・デップの子供たちの、なんと羨ましいことか!
もうひとりの主役オーランド・ブルーム&アジア代表の“新人”チョウ・ユンファ
ジャック・スパロウと並んで、もうひとりの主人公とも言えるのがオーランド・ブルーム演じるウィル・ターナー。ジャックが既に完成されたキャラクターであるのに対して、ウィルは3部作を通して成長する青年キャラ。オーリー自身も、ウィルと同様この3部作で成長したと語った。
「ウィルは常に真剣なんだ。愛する女性や父親を救うためには、死をも恐れない彼の勇気は見習っていきたいし、僕はそんな彼が好きなんだ。1作目が始まったとき、僕はまだ20代半ばだったけど、今年で30歳になる。素晴らしいスタッフ、キャストに囲まれて成長したと思うし、彼らから学んだことは一番のギフトだよ」
本作からシリーズに参加し、アジアの海を統べるシンガポールの海賊サオ・フェンを演じたチョウ・ユンファは、本人曰く「新人だからフレッシュな色の服を着てきた」と、緑色のシャツを着て来場。20年以上の芸暦を誇る“若葉マーク”のアジアのスターも、この超大作を楽しんだ様子。
「スタッフ、キャストが家族のように温かく迎えてくれた。出番のないときでも現場を離れるのが惜しいくらいだった。この映画は観ているだけなら楽しいけど、演じているほうは実はスゴイことをしているんだ。共演者は皆、まるでスーパーマンだったよ。どのシーンも素晴らしくできあがった。でも、実は僕自身は船酔いするんだ。だから海賊には向かないね(笑)」