グリーンマイルのレビュー・感想・評価
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どうしても許せない
デルが処刑される際、パーシーがデルにした事がどうしても許せない。
確かにデルは犯罪者だが、相手が誰かは重要じゃない。
性格の悪いクソガキのイタズラみたいに、平気で残酷なことを行ってしまえるあの感覚が、許せないのだ。
被害者や遺族の気持ちを代弁してやる、という思いからの囚人イジメならまだわかるが、パーシーの場合はただの娯楽だ。
よく、学校や職場なんかのイジメで『あいつが悪いんだからイジメても良いんだ』と正当化するイジメっ子がいるが、それと同じ。
誰だからイジメても良いだとか、これはイジメじゃないだとか、問題はそこではない。
娯楽として楽しんでしまえるかのような、その心が問題なのだ。
この映画、物凄く嫌な気分になれる。
人間の嫌な部分がたくさん描かれているから。
また、無罪の死刑囚コフィーが奇跡を起こす際の描写が面白いのと、納得のラストが印象に残った。
満足度85%
スティーブン・キングが1996年に発表した「グリーンマイル」という小説を映画化した作品。死刑囚が収容されている刑務所を舞台とする映画にもかかわらず、全然怖い作品ではなかった。ジョン・コーフィは結局なんだったのか、不思議なパワーを持つ彼は何者なのか、「神の使者」や「自然そのもの」などいろいろな説はあるが実際はわからない。パーシーとウォートンに関しては何度も死ねばいいのにと思った。また、ポールが長生きしてしまうのは欲張ってメリンダをコーフィに治してもらったからであると思った。だってその結果メリンダから吸い取った病気をパーシーに移し、パーシーは頭がおかしくなり、ウォートンを殺してしまったのでコーフィを助けることができなくなったのだから。死ぬまでにみておかないと後悔する作品。
過去レビュー
それが私の罰だ
グリーンマイル
トムハンクスの良作
誰にでもお薦め出きる良作
ジョン・コーフィーの姿がすべて
うーん
みえない力
この世界のダメなところを教えてくれるかのような作品
それぞれのグリーンマイルを歩む
勝手にキング原作映画特集3。
今回は『グリーンマイル』。
タイトルは、主人公ポールが看守を務める刑務所内にある、
牢獄と処刑室を繋ぐ緑色の床の道のりを指している。
つまり、『死への道のり』。
あらすじ等については作品紹介ページを参照されたし。
『ショーシャンクの空に』『ミスト』そして本作を
手掛けたフランク・ダラボンは、キング原作映画化
にかけては随一と言って良いかも知れない。
長大な原作を3時間弱にまとめてみせた彼はやはり
只者ではない。『双子殺人』の真相に関する
ややご都合主義な展開が際立った感はあるが、
それでも原作を忠実に映像化した彼には感謝しきり。
トム・ハンクスを筆頭に、役者陣も見事な演技を
見せる。勿論、小っちゃなウィリー君もね。
だが原作ファンとしては、
映像化して欲しかったシーンがひとつ足りない。
物語の鍵を握る巨躯の黒人ジョン・コーフィだが、
実は原作には、映画での彼の“結末”の後にもう一度、
彼が登場する場面がある。
ポールがコーフィから受け取った“力”が決して
救済などでは無かった事をまざまざと見せつける
この場面で、僕は滂沱の涙を流した。
『グリーンマイル』は人生の過酷さを描いた映画だ。
人は生き続ける限り、他者の、時には
愛する者の死を見守ってゆかねばならない。
それはある意味で自分の死を遥かに超える恐怖だ。
だが何故だか僕らは、その恐怖を目の当たりにして
なお、この人生から離脱する事を躊躇し続ける。
“死への恐怖”という言葉だけでは説明しきれない。
“生存本能”という言葉も完全に適切ではない。
何故だか僕らは、
『それでもこの長い長い人生を歩み続けねば』という
原始からの“義務”のようなものを心に抱えて生きている。
映画の最後、埋葬を見つめながらポールが語る言葉は
あまりにも、あまりにも切実だ。
「神よ、グリーンマイルは時に、あまりに長過ぎる」
だが本作は絶望の映画ではない。
僕らが人生を棄てきれない理由も
また数多く描かれるからだ。
恋人、家族、友人。僕らを微笑ませてくれる何か。
現在、そして未来の、何か美しいもの。
失っても失っても、生き続ければ希望が
あるかもしれないという拙い希望。
僕らを生かし続けるのはそんな、意識にも
上らないほどの微かな希望なのかもしれない。
長かれ短かれ、僕らは皆それぞれのグリーンマイルを歩む。
行き着く先が同じなら、できる限り顔を上げて歩め。
<了> ※2012.05初投稿
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余談:
死刑囚ジョン・コーフィを演じた
マイケル・クラーク・ダンカンは
2012年9月に逝去。まだ54歳だった。
彼をこの役に推薦したのは『アルマゲドン』で
共演したブルース・ウィリスだったそうな
(ダンカンが来日した際には「日本はどうだ?」
と電話をかけてくるほど仲が良かったらしい)。
彼の見る目は確かだったと思う。
見上げるような巨躯に、いつも涙で潤んだような瞳。
そして全身から滲み出る、あの優しげな雰囲気。
原作から抜け出たかのようなはまり役だった。
まだまだ貴方をスクリーンで観たかったのに。残念だ。
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