戦場のメリークリスマスのレビュー・感想・評価
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初々しくも愛らしい武。
再々…見。
武の凶暴前夜の初々しくも愛らしい肉体と素性が全編を支配する。
ローレンス以外全役に喜劇や音楽から非俳優を充てる英断、演技未満の坂本龍一含め奇跡の成功。
渋谷パンテオンで見たラストカットの強烈が今も心に残る。
そして何より物語が面白い。
重要作。
オープニング。いきなり坂本龍一のあの音楽が!!おぉーっと感動するの...
オープニング。いきなり坂本龍一のあの音楽が!!おぉーっと感動するのも束の間、ハムレットの名言「生きるべきか、死ぬべきか、それが問題だ!」が飛び出し、たけし、デヴィッド・ボウイ、坂本龍一の若かりし頃が観れて満足。良い映画かと問われるとよくわからんが感想
言葉では表現出来ない美しい作品
昔レンタルビデオで観たがほぼ内容は忘れていて時を経てまさかのスクリーンで観れるとは!とても楽しみにしてました。まず始まってすぐにあの名曲が流れ衝撃を受けました。ラストに流れるのは覚えてましたので、この時点でもう面食らいました。
若かりし頃の坂本龍一さん登場で2度目の衝撃!まあ美しい事!際立ってましたね。
作品全体的には淡々としていて退屈なんですが何故が目が離せない。内容が理解出来なかったり、片言の日本語が聞き取れず、ん?⁇ となる事も多いんですがそれでもボウイ登場後からはもうスクリーンに釘付けでした。
ボウイも美しいですね!頬にキスする有名なシーンでは私までひっくり返りそうな程痺れました!
この映画は私にはまだまだ理解出来てない部分も多いのですがそれなのに魅了されてしまう、きっと数年後にまた観るだろう。
たけしさんの演技は役柄で仕方ないのですが狂気に満ちてて嫌でしたがラストの名台詞とともに笑顔のアップで涙が出ました。やっぱりたけしさん凄いなって改めて思いました。エンドロールは思いっきり余韻に浸る事が出来ます、あー美しい、、、!
今更ながら初見
観た印象は悪くはなかったがそれほど名作でもない印象だった
思ってた程反戦的な内容に乏しくそこがあまりって感じ
演技は役者じゃない人間を起用してる割には悪くない印象
特にたけしはとても重要で印象的な役割をしっかり演じてる感じ
デヴィッドボウイも若かりし頃の印象的な姿をよく記録してる感じ
坂本龍一も演技と音楽に花を添えてる感じがする
日本人には当たり前の姿勢感、宗教観、倫理観、また当時の軍属の差別的な選民意識
などを感じさせる内容で
あまり知られてなかった日本人の価値観を伝える映画だったのかもしれないと思った
この映画の為に私財を投げ打った大島渚監督は素晴らしい
そしてたけしの呼びかけるメリークリスマスのシーン
ボウイと坂本龍一の頬にキスするシーンなど
奇跡と言われた印象的なシーンが映画を盛り上げる
私にはあとひとつ刺さらなかったけれどイイ作品だと思った
男たち、美しく・・・
初めて完成されたラッシュを見た直後のタケシと教授のラジオ対談が物凄く面白かった。
「全然わからないね。これ見ていきなりわかる奴は相当頭良いかへそ曲がりだね」
「ボク、自分でやっててわからなかったもん。音楽、これからやるんだけどさ。あれを2時間7分、観れるものにするには相当な技が必要だよね」
「俺、ドラマの制作とか演出の方やろうかと思って。やっぱり監督だね。ラッシュ、あれは恥ずかしいね」
「大変に落ち込みましたよ?私は」
「俺も凄い落ち込んだもん。カッコ悪いよ、あれは。宇崎竜童と話してたらさ『映画って自分じゃ恥ずかしくて隠してるとこを大写しにされるからショック凄いんだ』って言ってた。1番自分で嫌な部分を拾ってくる。それが意外といい監督とされてる奴に多いんだって」
「じゃ、いいのかな?」
「坂本っちゃんが1番嫌だと思ってる部分が好評を博すって事もあるよね」
「フィルム、盗んでこようかと思ったんだけど?」
「俺も思った(笑)燃やそうかと思った。映画って残るから嫌だね。」
などと「わからない」を連呼しつつ2人は確実に本作をメルクマールとし、更なる飛躍を遂げていく。
苦心惨憺の末、奇跡的な名曲を生み出す教授。戦メリ以降、彼は様々な映画音楽を手がけていく。
ハラには「荒っぽいが瞳の美しさが印象的。聡明で無邪気。圧倒的な存在感」という、後の北野映画で繰り返し登場する主人公の原型が見出せる。
(「プレステージ」のテスラ役にデビッド・ボウイが起用されたのには、本作をノーラン監督が非常に高く評価している事も遠因であると思う。)
「反戦」「西洋と東洋の融和」
「極限状態での人と人とのつながり」
「愛・友情」「制約や縛り、自由と解放」
「耽美・唯美主義」
など、いくつかのテーマが色濃く見える本作だが、インパクトの強すぎる表面的な耽美(たけしに言わせると「一大オカマ大会」(笑))に惑わされて、反戦や愛が見えにくい。
そのくせ、インタビューや書評では誰しもが耽美にはさほど触れず、反戦や愛ばかりを語るのもおかしなものだ(笑)
当時の日本軍において、俘虜は人間扱いする対象ではなかった。侮蔑、唾棄すべき鬼畜であった。
そのような俘虜であるにも関わらず、実直で自他共に対し厳格な姿勢に徹するヨノイ大尉に慕情を抱かせるだけの魅力を有するからには
「強く、美しく、勇敢で、聡明。かつ義侠心溢れる英雄」が必要だった。デビッド・ボウイは見事に大役を果たしてくれる。
職業俳優ではなく、芝居ド素人の坂本とタケシを起用した監督の英断には賛否両論あるが、私は「成功」していると思う。
棒読みにも近い素人ぽさが、ドキュメンタリーにも似た印象を与えている。
意思や感情をどんどん表に表現していくデビッド・ボウイやたけしに対して、教授は自分の中に深く深く沈み込んでいき、あまり表立ってハッキリは出さないスタイルだ。そんな本人達の資質と役柄が見事にリンクしていたのだろう。彼らは演じずとも「本質的な自分」でいさえすれば、それで良かったのだ。
(そしてそれを見抜く大島監督の凄さだ!)
ユニセックスなボウイと坂本の絡むシーンはあまりにも蠱惑的だ。
耽美主義とは
「そこに込められた思想やメッセージよりも形態と色彩の美に価値を置く」芸術思潮だが、この妖しく退廃的な雰囲気が本作の独特な魅力を醸し出している。
(ドキュメンタリーぽさが、ヨノイの初心(ウブ)な処女(おとめ)っぽさを最高に際立たせている!)
フランスやイギリス、イタリアで大好評を博するのも、むべなるかな。
(反対に、ロバート・レッドフォードが「アメリカ人には理解出来ない」とオファーを断ったのもわかる気はする)
カンヌでは事前記者会見に各国記者などが3000人も集まっていた。評論家や観客に対しては間違いなくウケは良かったのだ!
審査員の観点はまた違うのか?
2作品受賞の年もあるし、何も取れなかったというのは、やはり何か否定的思惑が審査員達の中にあったのだろうねぇ・・・。
教授は曲について、こんな解説をしている。
「(Merry Christmas Mr.Lawrenceは)間違った和音ともいえるんですね。ちょっと日本やガムラン音楽のような響きと共通性がある。東洋的、アジア的な響き。だけど、その下にはわりとはっきりヨーロッパ的な和音が支えていると」
根底にしっかり西洋の和音を配し、表面に東洋の響きを融和させる。
本作もまた、根底にしっかり「反戦」を配し、表面に「愛」と「耽美」の響きを融和させる事で、具体的な戦闘シーンを描く以上に、力強いメッセージを語りかけてくる。
抽象的なアートとする事で、より深く、より大きなテーマを表現する事に成功したように思う。
※ 昨今の「BL」「腐女子」なる単語に代表される風潮は「男性同士」という表面だけを掬った低俗サブカルチャーに成り下がり「耽美」の系譜からすっかり外れてしまったように感じる。(読んではいないので、的外れならば謝罪しておくが)
耽美とは、オスカー・ワイルドに始まり、ボードレール、マルキ・ド・サド、マゾッホ、エドガー・アラン・ポー、ジャン・コクトー、森鴎外、谷崎潤一郎、江戸川乱歩、澁澤龍彦なのだ。
映画ならば「ベニスに死す」のヴィスコンティ。
そして音楽ならば、グラムロックの騎手、まさにデビッド・ボウイその人なのだ。
青池保子、萩尾望都、竹宮恵子、木原敏江、山岸涼子、坂田靖子、佐藤史生、栗本薫、魔夜峰央、本橋馨子をこよなく愛するワタクシとしては、戦メリがBLという形容で語られる事がないように強く祈るものである。
(無理でしょうねぇ、、、嘆息)
【価値観の変化の更に先を行ってしまった作品】
リバイバル上映にあたり、カンヌで無冠に終わったためか、「大島渚最大のヒット作」とフライヤーには謳われていた。
ただ、僕は大島渚さんの最も名作だと思っいる。
当時、パルムドールを受賞したのは予想外の「楢山節考」だった。
「戦場のメリークリスマス(戦メリ)」は受賞確実と騒ぎすぎて審査員の不興をかったとか、作品関係者が皆、横柄な態度だとか揶揄されたり、批判が多かったのを覚えている。
後評として、楢山節考はヨーロッパにも通じる風習を含んでいたことが受賞のポイントになったと読んだことを覚えている。
そして、戦メリについては腫れ物を触るような扱いだったかもしれない。
しかし、その後、ビートたけしさんが、あの毒舌でラジオなどメディアで自虐的に取り上げたため、それがきっかけで国内では大ヒットになっと言われている。
ただ、僕は、ストーリーや、ビートたけしの出演に加え、デビット・ボウイ、坂本龍一、トム・コンティ、ジャック・トンプソン、ジョニー大倉、内田裕也(敬称略)と錚々たるキャストで、ヒットの下地は十分すぎるほど十分だったと思っている。
そして、ストーリーは今考えてると、「時代の…」というより、「価値観の変化」を相当先取りしていたように思う。
戦地の捕虜収容所。
過酷な環境。
監視者と俘虜(捕虜)。
戦地でありながら抑えられない性欲。
友情なのか愛情なのか。
戦地でありながら美しい風景。
戦地でありながら美しいセリアズやヨノイ。
セリアズの後悔やトラウマ、そして勇気と自己犠牲。
立場の逆転。
こうしたものを散りばめて内在するテーマは、当時より今の方が、より受け入れられているのではないのか。
立場が逆転することことになっても、ハラのローレンスに発する言葉は同じだ。
Merry Christmas、Mr.Lawrence
僕は、人間の本質は憎しみ合うことではないと云うメッセージも含んでいるように感じる。
セリアズの美しいブロンドの髪の毛は、ヨノイの希望の通り、日本の神社に奉納されたのだろうか。
なぜ本国ではなかったのか。
ヨノイは、日本でセリアズと共にありたいと思っていたのではないのか。
改めて鑑賞しても、様々な余韻が残る作品だった。
※ 大島渚さんは、この後も、マックス・モン・アムールで動物と人間の愛を、御法度では同性愛を描くなど問題作に挑んだが、やっぱり、僕的には、戦メリを越えられてはいないと感じる。
野坂昭如さんと舞台上で殴り合ったなどエピソードに事欠かないが、骨のある作品に挑む姿勢は、今でも多くの人の憧れだろう。
時代は変わるが、このスピリットを受け継ぐ映画制作者が、国内外に関わらず、より多くて出てくることを願う。
【”憎しみに対して愛で応える・・。”名曲「Merry Christmas Mr.Lawrence」の美しきメインテーマ曲が、大島監督が拘っていた男色の世界を、芸術作品に昇華させた記念碑的作品。】
ー 内容は、巷間に流布しているので、割愛。
だが、若きデヴィッド・ボウイと坂本龍一の蠱惑的な美しさは、忘れ難い作品である。ー
■感想
・狂気性を帯びた、帝國陸軍軍曹のハラ(ビートたけし)の制圧する側から、処刑される側に変わった際の、諦観したような笑顔。
そして、且つて捕虜だったロレンスに対して満面の笑顔で言った言葉、”Merry Christmas Mr.Lawrence!”。
・戦時であったからこそ、赦されない男色行為が、実は戦場で屡行われていた事は、周知の事実である。
だがこの作品では、それを国境、人種を越えた
”人が人の過ちを接吻によって赦す。”
と言う、観方によっては耽美的な行為で示している点が、鑑賞側に強い印象を残した。
・英国陸軍少佐セリアズ(デヴィッド・ボウイ)は、その行為により酷暑の中、首だけ出した生き埋め状態により、命を落とし、セリアズの行為により、ぐらつく気持ちを帝國陸軍ヨノイ大佐(坂本龍一)はギリギリ保つ。
だが、彼も終戦後処刑される・・。
<男色の耽美的世界を、第二次世界大戦時の日本軍俘虜収容所を舞台に蠱惑的に描いた、忘れ難き作品。
若きデヴィッド・ボウイと坂本龍一の姿も、鮮烈であった作品。
鮮やかな色彩が印象的であった作品でもある。>
■蛇足
・吉田秋生さんの作品でも描かれているが、おバカな中学生であった私は、この作品に影響を受け、学内で喧嘩をする際に、いきなり手を出すのではなく、まずは眼光鋭く相手に近づき、(気持ち悪かったが・・。)イキナリ相手の頬に接吻するという攻撃方法を編み出した。
同年の輩で、この映画を観ていたモノは殆どなく、この攻撃方法は実に効果的で、相手の戦意を一気に喪失させることが出来た。
そして、何故か、それまで以上に女子にモテるようになった・・。
性別関係なく、突然の”baiser"は効果的であることを申し上げる次第である・・。
ホント、幼少期からおバカでスイマセン・・。
◆追悼<2023年4月3日 追記>
・坂本さんが、僅か71歳で亡くなってしまった・・。
小学生時代にYMOと出会い、今まで知らなかったテクノポップに魅了され、その後も彼の方が発表された全CDを聴いて来た。
非情に残念である。
謹んで哀悼の意を表します。
私の過去は、私だけのもの
ヒトは、許されざる者です。しかし、ヒトが、ヒトを許すことができるのなら…。
かつて、クリスマスになると、用意した物があります。赤ワイン、リンゴ、そして、本作のVHS です。
クリスマス映画なのに、殿方しか出てこない時点で、危険な薫りがむんむんしてきますけど、私の恥ずかしい過去を彩る、重要なアイテムです。
旧約の創造主は、ヒトに十戒と天罰を授けました。新訳の創造主は、預言者に、メッセージを託します。…隣人を赦しなさい。そして、愛しなさい。何故なら、主は、あなた方を赦し、愛しているのだから…。
裏切りの過去に苛まされる、掃討屋のジャック。彼の贖罪の思いは、ヨノイ大尉に届いたでしょうか。ハラ軍曹の最期のメッセージは、ミスターローレンスに、何を残したのでしょうか。
許されざる者が、他者を許すこと。それが、自らを救うこと。たとえ、罪と罰から、逃れることはなくても。そんな、数少ないヒトの救済を、本作は伝えているのやも、知れません。
そう思ったら、預言者さんの生誕日を、ハラ軍曹と一緒に、御祝いしたくなりました。
もぅ~、い~くつ寝る~と、ク~リス~マス♪
メリークリスマス。メリークリスマス!ミスターローレンス
監督 大島渚×主演デヴィッドボウイ&坂本龍一そしてビートたけしの二度と見れない異色のタッグ。
それから、坂本龍一のテーマ曲とたけしの最後のセリフにも共感しました❗️
なんで評価高いのかわからん
昔も今も
初盤、たしか男色に走った兵に対する仕置きがえげつなさすぎて、その後のストーリーがあまりピンとこなかった。
それにこの話はまったくデタラメと考える、作り話としても。たかが男色くらいで切腹とかあり得ない。
これは、戦時中の同性愛について調べてる方がいて、実例として残ってるのではっきりデタラメと言える。
だいたい大島渚という人は変な映画ばかり作ってた。たしか左翼系で…というよりこの世代の文化人はだいたいそうだが
この映画も日本陸軍はとにかく鬼の非人道的集団だというかたよった考えがみえる。
最後のデビッド・ボウイの役への仕置きもやりすぎだし、ここまでやったのだからラスト
死刑をまつたけし演じる軍人にもまるで同情できない。
他の方も書いてるが、坂本龍一の音楽がいいという以外たいして価値もない映画だと思う。実際この映画で評価がさらに高まった坂本龍一は「ラスト・エンペラー」の音楽を全編担当する。
まあ、当時の軍がどうだったか、実際にはわからないけど自分たちからさらに後の世代には。
小林よしのりとか、新しい歴史教科書をつくる会とかが、「自虐史観」とか言い出して雰囲気変わったけどそれまでは
日本軍がとにかく悪かったのです、世界中の皆さん申し訳ありませんでした。というのが普通だったからなあ。
どっちもかたよった考え方だと思うけど。
昭和の軍、特に関東軍がかなりめちゃくちゃに暴走したのは事実。
ただ、進出を拡大し続ける日本に、アメリカその他連合軍もやりすぎたのも事実。
お前らだっていろんな国植民地にしてただろ、とくにイギリスは、という話ですよ
まあ、この映画をもしみる機会があったら、そういう時代背景を考えたほうがいいとは思います。
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