ゆれるのレビュー・感想・評価
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シナリオは良いのだが・・・
この作品を女性が見て入り込めるのだろうか?少なくとも男の自分にはいまいち演出過剰に見えるのだが、自分だけの感覚だろうか?配役と設定が合ってないのか、設定と配役合ってないのか・・・カメラアングルにはとても才能を感じるのだが・・・
もやもや感の残る映画。
香川照之の幅の広い演技が光る。身勝手な弟役はオダギリジョーが適役。それが狙い通りなのだろうがもやもやした感じが残る映画ではある。やや冗長。100分くらいにまとめることが出来たのではないか?
こちらの頭もゆれる…
ラストの兄の笑顔はどう解釈したら良いのか。反省した弟の泣き顔を見て、安堵したのか。兄は殺人を犯しておらず、腕の傷があるように事故だったと思う。それを弟は兄への疑いと自分の嘘がバレているという焦りから、意図的にではなく、兄が落とすのを見たと言ってしまったと解釈している。香川照之、オダギリジョーが対称的な兄弟を好演しており、目まぐるしい心情の変化が凄まじい。
静と動
オダジョーが好きなので観た作品。笑
あまり目立って大きな盛り上がりのない作品が好きで、これも良かったな。リアルだなと感じた。
観終わって思ったのは、出てくる景色が限定的で、その分役者さんの繊細な感情の「ゆれ」が静かながらもかいまみえて、余計なものを排除したシンプルさがとても好きだった。
ゆれた
ずっと見たいと思っていた作品。
想像を超えるほど、こころ揺さぶられました。
兄が抱いていた感情は、言葉で表現すると野暮でカッコ悪くて誰も聞きたくないようなものだけれど、この映画では、ゆっくりじわじわとこころに浸透してきて、それが自分の中の隠れていた感情と共鳴した感じ。
そして、弟の無邪気だけど自分勝手な甘えた自我にもまた気づいて行く。オダギリジョーはカッコ良すぎるけど。
家族は、一番近くて一番長く時間を共にする人間だけれども、それぞれの感情は違っていて、なんと言って良いのか分からないけど、悲しくていとおしい。
真実は一つなのに、それを法廷で明らかにすることは本当に難しい。
ゆれる心
起こってしまった事件、猛は目撃していたから真実はわかっていたが、兄を助けるために叔父に弁護を頼む。助けたかったのは事実だろう。だが、面会したり、法廷での兄の態度などから気持ちは変わり、事実を話し、兄は有罪。
まさに心は兄ちゃんを助けたい信じたい。でも腹も立つ、真実を話すことが兄ちゃんの為だと揺れ動く。
7年後、出所する前日に観た過去のフィルムで、兄ちゃんはいつも僕を守ってくれていた事を思い出し、心が揺れる。
人の心理を描いた秀作。
見落としているのか、稔の右腕の大きな傷あとは何を意味していたのか?智恵子の母が返した制服の中の封筒は何?と気になった。
兄弟の良さと複雑さ
香川照之とオダギリジョーの演技が素晴らしかった。
全然違うタイプの兄弟だ。仲の良い兄弟に見えたが、田舎に帰って兄の意中の女性をあっという間にたらしこむ弟。ただ兄への面当てのような誘惑だった。この辺りも複雑な兄弟の心理が浮かんできている。
結局、殺人を犯した兄を救おうとして、反対の行動に出てしまうのだ。偽証という弟のしたことは許されない。
ところが、出所した兄は弟にかすかに笑って見せた。
この時の顔と裁判での弟の証言を聞いている時の顔は、なんとも言えない複雑な心理を表していて、香川照之の俳優としての凄さを感じた。
ただ、全体的に納得感にかけたと思う。なぜ、弟は偽証してしまったのか、父親とはいつからあんなに仲が悪くなったのかなど、この事件がおきてしまうほどの家族の背景がわからなかった。
ゆれるのは吊り橋と心。 真木よう子が吊り橋から転落死したのは事故か...
ゆれるのは吊り橋と心。
真木よう子が吊り橋から転落死したのは事故か香川による殺人か。
オダギリは当初は香川を擁護していたが、香川に罵倒されて証人尋問では「香川による殺人」と虚偽の証言をしてしまう。
その香川も一見真面目で誠実な人柄に感じられるのだが、実は自己を卑下し、キレやすいところがある。
素直に応援できない兄弟だ。
ラストは何となくハッピーエンドっぽい雰囲気にはなっていたが、もう一つすっきりしなかった。
面白かった。
何も思わず観たけれども、面白かった。
兄弟のこういう映画ってジャンルとしてあるよね。意識しだしたのはリバーランズスルーイット位からかな。もうちょっと、親のことがスパイスとしてあると尚よかった。
人間の描き方は秀逸でした
幼なじみの女性が吊り橋から墜落死した事件を巡る、兄弟の軋轢と絆を描く物語。
オダギリジョーと香川照之が共演する「サスペンス」・・・ではなく「人間ドラマ」ですね。
父親の期待を背負い、真面目に生きてきた兄。
父親に反発し、東京でカメラマンとして自由奔放に生きている弟。
母親の葬儀の為に帰郷した弟が、兄が想いを寄せる幼馴染と関係を持ったことから、二人の関係もゆれていきます。
抑圧されてきた兄の不満が迸る様子は、迫力があり画面に引きつけられます。
ただ、もしこのストーリーを作るのであれば、「兄が想いを寄せる幼馴染」をもう少し見せた方が、より説得力を感じたのではないかとも思います。
ラストも少し辻褄があいません。豹変した兄に不利な証言をする弟。しかし、実は女性は自ら落ちたことを目撃していて・・・悔恨の念にかられます。しかし、この設定なら、そもそも最初から「自分で落ちた」「兄は助けようとした」と証言をするはずで、「観ていない」という証言は腑に落ちません。
人間の描き方としてはとても良く出来た映画だったので、少し残念に感じました。
ほぼほぼ
全員勘違い。
オダギリくんじゃなきゃ観てなかった。
映画をよく観るよく知ってる人ならこれは評価高い映画と思わなきゃいけないテイストの映画ね。そうやってノリや真似で映画監督も上手くなっていくのかもしれません。誰のせいでもない。
ゆれるゆれる
事前情報なしで鑑賞。
全員がそれぞれの想いの中で揺れてる。吊り橋も揺れてる。
見始めたときは「香川照之にこんな良い人な役似合わないな〜」と思ったけど、やっぱり裏のある役だった(笑)
しっかしすごいな〜。
最後のあの笑顔は香川照之にしかできないな。
恨めしい笑いにも、含みのある笑いにも、純粋な喜びから来る笑いにも見える。あんな表情できないね。
兄弟であるが故の苦悩
家業(ガソリンスタンド経営)や両親、親戚付き合いなど全てを兄に任せ、独り東京で写真家として自由に生きる猛をオダギリジョーさんが、そんな弟を羨みながらも、ただ真面目に実家のガソリンスタンドで働く稔を香川照之さんが熱演。お二人の魅力溢れた演技に、ラスト迄引き込まれました。
幼馴染の智恵子を、真木よう子さんが初々しく演じていた。
大人になり兄弟で抱えるものが違ってくると、色々なわだかまりが生じ、互いに心を許し話す事が難しくなってしまうものかも知れません。
裁判が進むに連れ、互いが胸に秘めていた思いをぶつけ合い、感情を揺さぶられ苦悩する猛の姿が、重く印象的な作品でした。
30代でこのような深い苦しみを描いた作品を世に出された西川美和監督の才能に、改めて驚かされました。
劇場の2Fで西川美和監督が、並ぶファンの方々ににこやかな笑顔でサインをされている可憐なお姿を拝見出来た事、本当に幸運でした✨
映画館にて鑑賞
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