ゆれるのレビュー・感想・評価
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なんだかわからないけど
ドラマと映画の違いがよくわからなかったけど、この作品を観終わった後に「映画ってこういう事か」みたいに感じました。うまく説明できませんが。
評価は分かれるんだろうなと感じました。淡々と進んでいくリアルな日常に物足りなさを感じる人もいるだろうし、観終った後によくわからないっていう友人もいました。
所々小説のような描写がいくつかあり違和感を感じた部分もありました。
やたらに高評価だが
どうも納得がいかない。
結局どうしようもない弟、のはずなのにそういうスタンスがなんとなく抜け落ちてるというか。
表現者が弟に肩入れしているような感覚を抱かせるような、なんか後味が奇妙な感触の残る映画である。
確かにゆれていた
東京で売れっ子カメラマンとして充実した日々を送る弟、猛(オダギリジョー)。
実家で年老いた父の面倒を見ながら、家業のガソリンスタンドを継いだ兄、稔(香川照之)。
容姿も性格も正反対の二人は、それでも仲の良い兄弟だった。
あの橋を渡るまでは---。
「ゆれる」っていうタイトルがすごい女性的だなぁ〜なんて思った。
って言ってるそばから園子温監督の「ちゃんと伝える」を思い出したから全然女性的でもなんでもなかった。
オダギリジョーかっこいいなぁぁぁぁ〜〜
特にオープニングのキスシーンあれはまじでやばい。
ドア開けて出て行くところとかあれはまじでやばい。鬼。
なんで今まで好きな俳優でオダギリジョーの名前を挙げなかったんだと猛省するしかなかった悔しい!
ここで唐突に現在の順位を確認。
殿堂入り✨阿部寛✨
⒈ 井浦様
⒉ 染谷将太
⒊ ピエール瀧(角ハイボールのCMが自己ベスト)
⒋ 小出恵介
⒌ オダギリジョー
番外編✨ 鴨居玲✨
ね、あんなにかっこよくても5位っていうのがね。ピエール瀧に余裕で負けてるっていうのがね。女心って難しいよね☆
そしてさらば窪田正孝。さらば賀来賢人。Nためイケメンズは惜しまれつつもランク外へ。
モノクロ写真対決だったら鴨居玲が1位だよ。
って「ゆれる」と全然関係ない話になったわ。
どうしよう話を戻そうかもうこのまま終わろうか。
まぁ戻すけど、この映画の感想は詰まるところ「オダギリジョーかっこいい」に集約されると思うんだ。
調子乗ってるオダギリジョー、適当にあしらうオダギリジョー、動揺するオダギリジョー、決意するオダギリジョー、立ち向かうオダギリジョー、打ちのめされるオダギリジョー、溢れ出すオダギリジョー。
そう、ゆれるオダギリジョー。
橋より何よりオダギリジョー自体がひたすら揺れていた。
あまりに揺れすぎて、はっきり見ていたはずの事件当事の記憶すらも揺れる。
ここまで来たらゲシュタルト崩壊で「オダギリジョー」の文字列すらも揺れている。
最後、稔はバスに乗ったのかなぁ。。。
あの終わり方はすごく好きだったな。
とても面白い。 「ゆれる」理由となる両端の重りともいえる対比が、弟...
とても面白い。
「ゆれる」理由となる両端の重りともいえる対比が、弟の視点から絶妙に描かれる。
田舎での兄の暮らしと東京での弟の仕事の描写。
兄の部屋と東京の弟の部屋
兄や幼馴染や父の言動と弟と叔父の仕事。
田舎の女と東京の女。
地方都市と東京での仕事現場。
こと対比のさせ方がわざとらしくなく、観る者の意識に自然に入る。
そして、それらが「ゆれる」につながっていることが理解される。
兄弟がなぜそんなことを言うのか?なぜそんな行動をとるのか?(なぜ「ゆれる」のか?)ゆれる両端につながるものは理解できるが、それでも見るものは考えさせられる。ゆれるのはわかるが、一目瞭然ではないからだ。なぜ?が良い按配で残っている。
セリフひとつひとうに意味があり、全てに監督の考えが行き届いている。
うまい構成。うまい配役。
面白かった。
最後に。
キム兄だけ、瞬間、ん?と感じたが、「ゆれる」につながっていない狂言回しとしては、いいじゃないかと思い直した。
『ゆれる』
兄弟愛の映画は多いがこれは男二人兄弟の次男坊の俺が観ても男兄弟の生々しい描写にリアルに頷けた。
どんな弟でも兄貴はどこまでいっても兄貴でいてくれる。この当たり前のような素晴らしさは末っ子特権ですよ。
ラストでいつも背中を追い続ける弟といつも振り返ってくれる兄貴の姿がそこにあった。
兄弟にある問題
兄弟って何かしらお互いに意識することがあって、気づかないうちに、あるいは隠しながらも意識しつつ奪ってしまっていることがあると思う。
しかし、それが個人の私怨で、しかも人生を奪うようなものではあってはならない。
そんな、ぎりぎりのところを兄弟というのは生きているのかもしれない。
きょうだいの不思議
正反対の兄弟の物語。
兄弟って不思議なもんで、家族の中で誰よりも血が濃い。
家族の中で誰よりも長く一緒の世界にいることになる。(普通に寿命をまっとうできれば)
切ろうと思っても切れない縁。そしてしがらみと嫉妬。
関係ないと言い聞かせてもどこかで比べてしまう自分、比べてくる周り。
そんな複雑な兄弟の「ゆれる」心情を描いた作品。
気まじめで人に気を遣いすぎる兄を香川照之、都会に出てスタイリッシュに働く自由奔放な弟をオダギリジョーが演じる。
田舎でくすぶっている智恵子を真木よう子。3名の自然な演技が光る作品でした。
香川照之が演じるのはザ・お兄ちゃん。といった感じの役柄。
久しぶりに会う弟への神経質な笑い方とか、親戚に酌をするときの正座の仕方とか、それを見ただけで稔という兄の性格が伝わってくる。しゃべらない演技とはまさに。。
でもオダギリジョーも良かった!!香川照之に負けず劣らず。
事件があって初めて「自分はあまり兄ちゃんのことを知らなかった」と気付き、真剣に向き合おうとする弟。
しかし兄の態度が豹変することで少しずつ不信感を抱き始めてしまう葛藤。
みごとに表現していらっしゃいました!!憂いある表情がお似合いになる方だ。
映画自体は時系列と真実と嘘が入り混じるので結構難しいんですが、その入り混じっているのがまさにオダギリジョーの揺れる心情を表わしていました。
兄弟って、お互いのこと分かっているようで分からない。
兄の稔は、智恵子のことで少なからず弟に対する嫉妬心や劣等感があった。
智恵子が死んだことで少しずつ、兄・稔の態度は変わっていく。
そんな兄・稔の演技から印象的なシーンを2つ!
1.「おまえは自分が人殺しの弟になりたくないだけだよ」
兄・稔の無実を証明するために弁護士を雇い、必死になる猛に対して、稔が放った一言。
吐き出すような、相手を非難するような、いや、自嘲的な一言。
そんなセリフを吐いている自分自身を非難しているようにも見える。
彼は、ずっとそんな自分自身がいやだったのかもしれない。
今まではそんな思いも持ってしまったとしても呑み込んで噛み殺して死ぬ気でがまんしてきたのかもしれない。
稔はきっとそうゆう人だった。
だからこそその言葉を初めて吐き捨てた時の彼の表情は、自嘲的だったのかも、とか思った。
とにかく、このたった一つのセリフでこれだけ視聴者に考えさせる香川照之がすごい。
リスペークト!
2.ほほ笑む兄と涙を浮かべる猛の未来は・・・
最後は、弟の猛が裁判で証言を覆し、兄・稔は服役することになります。
しかし兄は何も言わない。弁明しない。
そして、服役を終えた兄が町に戻ってきた日、弟は彼のもとへ向かう。道路を挟んで向かいのバス停に兄を見つけた彼は、涙を浮かべて叫ぶ。
「兄ちゃん、家へ帰ろう!」
ここで、ほほ笑むんです。
兄の稔が。
そして、バスがやってくる。
そこで物語はエンディングを迎えます。
映画をご覧になった方は必ず、稔はバスに乗ってしまったのか。乗らなかったのか。考えるところだと思います。
個人的には、乗ってほしくないけれど、きっとバスに乗るんだろうなと。
彼のほほ笑みは、「分かってるよ」と言っているように見えました。
だから、それぞれまた歩き出そうと。
そう言っているように私には見えました。
弟を許したけれど、彼は家には戻らない。
弟と過ごす未来は手にしない。
そう見えました。
ただ、どちらかは分かりませんね。
非常に憎いエンディングシーン。
でも、どっちにしても温かい最後。
稔が、笑ってくれてよかった。
あそこで、複雑な表情を浮かべたままバスが着てしまったら、そのままバスに乗ってしまったら誰も救われない。
笑ってくれたら、そのあとバスに乗ったとしても、バッドエンドではないと私は信じています。
原作を映画化したものではなく完全オリジナル作品なので、「あ~、ちょっと無理が:::」というようなこともなく2時間半でとても濃いくまとまっています。
どこか幻想的でかつ現実的な素晴らしい作品。
これはテレビではなかなか表現できない映画ならではの作品だと思います。
邦画好きのかた、ぜひ一度みていただきたい!
人はゆれながら生き続ける
カメラマンとして成功して東京で派手に暮らす弟(オダギリジョー)と家業のガソリンスタンドを継ぎ老いて怒りっぽい父と暮らす冴えない兄(香川照之)。この二人が法事で久しぶりに会ったことで起こる悲劇を描いた作品。
優しく面倒見が良い兄がひそかに思いを寄せる二人の幼なじみで弟の元恋人の女(真木よう子)を送ったあと部屋で抱いてしまう。その翌日三人で出掛けた渓谷のつり橋で女が転落死してしまう。
事故か殺人か、兄の自白も弟の気持ちも’ゆれる'
兄はどこまで彼女と自分の関係を知っていたのだろうか。
兄も弟も葛藤に悩む。その葛藤を監督はゆれるという表現の映像で細かい描いている。
兄の香川照之の優しくでも怪物性を持ち合わせた演技とプレイボーイでだらしなさを持ってるが才能ありモテ男の弟のオダギリジョーの演技は最高に良かった。
対照的な男の生き方を見るのも面白かった。
兄から平凡な幸せを取り上げてしまった罪悪感に気づき最後は一緒に家に帰ろうと叫んだが兄はかすかな笑みで答える。兄の心の内は?
見ているものの気持ちも答えがなくゆれる。
徹底した主人公の視点で、何もかにも「ゆれる」
本作は、徹底してオダギリジョー演じる主人公の視点からはずれない。その徹底ぶりがすごい。
もう一人の主人公とも言えるのが香川照之演じる兄だが、その兄の気持ち、行動、日常の暮らしぶり、映画で語られる兄に関する全てが、主人公である弟からの視点だ。
兄だけでなく、他の登場実たちも同様で、殺された女(真木よう子)の事もまた、弟が知っている情報しか観客に与えられない。例えば、兄が服役している間、主人公は父親と交流していないわけだが、そんな父親がどうやって過ごしているか観客が知るのは、主人公が父親が雇っている従業員から得た情報だけである。このように、観客に提示される全ての登場人物や出来事が、弟が持ち得る情報だけで構成されている。
だからこそ、観客は常に、主人公と共に考え続ける。与えられない情報について、想像を巡らせ補完することを求められる。だから、よく分からない。
映画とは、基本的に観客に対して「神の視点」が与えられる。物語を俯瞰して見ることができるから、あらゆる登場人物が持ち得る情報を全て手に入れることができる。ところが本作は、主人公が持っている情報以外は持っていないから、観客は常に、モヤモヤとしながらストーリー展開を見守るしかない。観客の視点もまた「ゆれる」のである。
しかも、本作の主人公は、事件に対する記憶が曖昧だ。女を死なせてしまった兄の行動を見ていたはずなのに、兄が突き落としたのか、はたまた偶然落ちてしまったのか、主人公の解釈と記憶が「ゆれる」たびに、観客のそれも、また「ゆれる」。
ラストシーンの兄の表情への解釈や、兄が実際に犯罪を犯したかどうか、あるいは兄が判決を受け入れた理由など、観客達の間でさまざまな解釈が議論を呼ぶ。それはそのまま、主人公の心の葛藤である。
冒頭で「主人公の視点に徹底している点がすごい」と記したが、「この映画は主人公の視点だけで構成されています」ということが、ものがたりの終盤まで、あるいは見終わった後まで、観客に気がつかせない、その構成が非常に効果的であることが何よりも素晴らしい。
西川美和監督の手腕に脱帽だ。
もちろん、監督の演出の成功を支えたのは、オダギリジョーや香川照之の演技があってこそだという事は言うまでもない。
アジアトーン
日本人の、アジアの顔はこういう話がよく似合う気がする。
静かな中に渦巻く人間の葛藤。
さすが、ワビサビのジャパンである。
ゆれる吊り橋に比喩した兄弟の差の表現が非常に巧い。
無駄が無い映画でした。
香川照之さんは本当に良い演技をする…。
ラストが好きすぎてそこだけ何度も観てしまったなあ。
『ゆれる』という題名があってますね。
見終わってからずっと何故猛はは嘘の証言をしたのか、バスには乗ったのか…ずっと考えてしまった。
猛は稔にへの面会を通して、自分が見てきたと兄と本音をぶつけてくる兄が違う人間のように思えて不安と兄への嫌悪感がよぎったのではないか、だから嘘を言ったのだと思う。
私は稔はバスに乗ったと思う。兄は弟に全てを奪われた、最後に兄は弟から『兄』という存在を奪ったのだ。兄はこれから自分の人生をやり直すのだろう。
見てよかったと思える映画だった。最後のシーンが良かった。
香川照之とオダギリ・ジョーの兄弟
兄弟関係が単純に面白い。対照的な兄弟の間に生まれていた懸隔が露になってしまう。最後の終わり方は賛否両論かもしれないが、個人的には最高の終わり方だった。走りながら兄に向かって叫ぶオダギリ・ジョーの演技、そして香川照之の応える表情に涙がこぼれそうになった。邦画では一番好きな作品。
ラストの曖昧さがいい
果たして稔はうちへ帰ったのでしょうか…
主題歌のタイトルが「うちにかえろう」ですが(ちょっと笑った)、個人的には帰ってほしくない。
あの笑みは「おまえ、今更何いってんだよ」じゃないのかなあ。
せっかく監督が答えを曖昧にしてるんだから、あまり色々言うのはナンセンスかもしれませんが。
智恵ちゃん、けっこう、あれ、しつこいだろう
映画「ゆれる」(西川美和監督)から。
事件の真実は、兄の腕に残る傷跡だけが知っている、
そんな心が揺さぶられた結末であった。
兄が恋心を抱いていた女性は、弟の昔の彼女。(らしい)
それを知りつつ、弟に彼女を送らせた兄は、大人なのか。
彼女の部屋で激しいセックスして帰宅後、
後ろめたさを感じながらも、兄に「ただいま」と挨拶。
そんな雰囲気を感じながらも、またまた大人の会話。
「智恵ちゃん、けっこう、あれ、しつこいだろう」・・
ドキリとする弟の動揺を見透かしながら、
しばらく間を置いて「酒飲みだすと・・」と付け加える。
「あっ、そう、意外と飲めるんだよね」と体裁を整えるが、
事件後、彼女は下戸で、ビール一杯でもコトンとなるくらい
アルコールに弱いことを知り、兄の質問の意味を知る。
前半部分の仕掛けが、後になって利いてくるから面白い。
舞台となるガソリンスタンド「135円・125円・98円」の
価格表が、妙に気になってしまったが・・(笑)
いろいろ考えさせられる映画だった気がする。
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