「心情描写は秀逸」ゆれる marさんの映画レビュー(感想・評価)
心情描写は秀逸
兄も弟も、どっちもイタいし、勘違いしちゃう幼馴染(女)もイタい。
いわゆる「優しい人」の兄が損をして、キリギリスみたいな弟が最後まで自分探し。
言っちゃえばけっこう不快な物語なんだけど、
最後まで引き込んで見させちゃうのは、心情描写と演出が効いているからだろうか。
特に香川照之とオダギリジョーの兄弟は本当に細やかな演技で、
キャラクターの心情を背景まで含めて表現していたように思う。
ラストシーンの兄の表情、あれは苦笑いと失笑のミックスだと思うな。
「あぁ、来たのか。でも今更かよ。」っていう。
逆に気になったのは真木よう子と蟹江敬三。
こっちはオーバーアクト気味でちょっと…。TVドラマみたいだった。
同監督の『永い言い訳」がすごく好きだったせいで、ハードルを高くしすぎたかもしれない。
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