セブンのレビュー・感想・評価
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【30年経っても面白いと思えるサイコ・サスペンス映画】
・1995年製作のアメリカのサイコ・サスペンス映画です。「7つの大罪」(キリスト教)をモチーフにした連続猟奇殺人事件を追う刑事2人の物語、という大枠ストーリー。
[お薦めのポイント]
1.20年経っても面白く観れる世界観
2.部屋を暗くしてしっかり観たいダークなテイスト
3.ブラッド・ピット×モーガン・フリーマンの演技に引き込まれる
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[物語]
・7つの大罪をモチーフに連続猟奇殺人を起こす犯人に対して、その理由を教えてほしい、という興味さえ沸いてしまう物語。知的・哲学的な犯罪、そしてそれに立ち向かうブルーワーカー的なプラピとモーガンという対比が、早く結末を知りたい、という欲求を駆り立ててくれます。
・ベテラン刑事であるサマセット(モーガン・フリーマン)と新人刑事のミルズ(ブラッド・ピット)という構図もまた面白いです。強い信念と正義感をもとに血気盛んに動くミルズに対して、経験豊富なサマセットの応対が「それって独りよがりの正義では?」「一般的には悪とされることでも物事を進めるために必要な悪もあるんです」などといったことを提示してくれているような気がします。
・この2人のコンビは、「踊る大捜査線」の青島さん(織田裕二さん)と和久さん(いかりや長介さん)のコンビを想起させます。というか、逆にこの映画のコンビ構図を「踊る大捜査線」側で採用した、のかもしれませんね。
[演出]
・映像・音楽・物語、一貫してダークな雰囲気を醸し出すための仕掛けがされていて「映画感」をとても強く感じることができました。
・物語に引き込まれるので、今回の鑑賞時点では細かな演出は目につきませんでした。(おそらく、かなりちりばめられた演出があると思いますが笑)
[映像]
・全体的に照明で暗い雰囲気することで、よりミステリー感やサイコスリラー感を強まった世界観が表現されています。
[音楽]
・映像のトーンに合わせたダークな楽曲もまた、映画の世界観を強調する一つとなっています。
[演技・配役]
・ブラッドピットさんとモーガンフリーマンさん。いうことなしの配役ですよね。しかも、今となってはトップ俳優のブラッドピットさんが初々しい刑事役というところが逆に新鮮でした。
[全体]
・DVDで視聴したにもかかわらず、記憶の中では「映画館」で観たような感覚を覚えます。それくらい「映画感」がすごい演出がされた作品なのだと直感的に思えました。
・何も考えずに見れるドンチャカ映画が好きで、それこそ映画館で観るべき映画、だと思っていましたが、こういうダークなテーマと雰囲気を持つ映画もまた、映画館で観るべき映画なんだな、と感じさせていただきました。オンタイムで映画館で観れなかったことが悔やまれますが、これだけ有名な作品なのでいずれどこかの劇場で再上映してくれるのではないかと密かに期待しております。ありがとうございました。
#映画 #クライム #サイコスリラー #ミステリー #ブラッド・ピット #モーガン・フリーマン #デヴィッド・フィンチャー監督 #1995年 #セブン #Seven
#全体3.8 #物語3.7 #演出3.8 #演技3.8 #配役3.9 #映像3.8 #音楽3.7
キリスト教の“七つの大罪”になぞらえた奇怪な連続殺人事件を追う二人...
キリスト教の“七つの大罪”になぞらえた奇怪な連続殺人事件を追う二人の刑事を描いたサイコ・サスペンスで、アメリカ・日本ともに大ヒットを記録した。凝りに凝ったオープニングが象徴するように、デヴィッド・フィンチャーのスタイリッシュな画造りと、ブラッド・ピット&モーガン・フリーマンの渋い演技が光る一編。
いま見るには古い映画
サイコサスペンスの完結したドラマリテラシーを映像美に昇華させたフィンチャーの力作
デーヴィット・フィンチャーのサイコ・サスペンスの力作。監督独自のダークで重々しく沈滞する演出力で創作された映像美が見事。脚本も全体を通して良く出来ている。途中犯人を報道記者で登場させるのは仕方ないとして描き方に工夫が足りないと思ったが、最後まで観るとこれは謎解きの面白さを狙ったものではなく、ラストの主人公の選択にある追い詰められた人間の憤怒(復讐心)の原罪に辿り着き、それによってストーリーが完結するという現代版フィルムノワールの恐怖映画となっている。そこで唯一惜しいのは(徐々に判明する犯人の正体を思えば)、主人公が刑事で在りながら家族に対して無防備であったことが悔やまれる点である。しかしそれでは主人公の復讐心を決定付けることになるから敢えて避けたと考えらて、深く練られた脚本であることに気付かされる。犯人の謎だけが重く圧し掛かる物語の完結性が圧倒的だ。
退職間近の刑事を演じたモーガン・フリーマンの演技が素晴らしい。この巧さと比較されるブラッド・ピットの熱演ももっと評価されていいと思うがどうだろう。刑事役自体に違和感が残るピットの俳優としての資質があるのも理解してではあるが。それとピットの銃の構え方が、「カリフォルニア」の殺人者と同じポーズであったのが興味を引いた。偶然の一致に過ぎないのか、拳銃に詳しくないので解らない。
個人的な好みで言えば苦手なジャンルの映画作品だが、高く評価されることに異論はない。
【”地獄より光に至る道は、長く険しい・・。” 人間の悪性に焦点を当てた作品。鑑賞後の重い気分が尋常でない作品でもある。】
ー 当たり前であるが、人間は善性と悪性を抱えながら、そしてその間を行き来しながら生きている。
私は、基本的には、映画は、善性溢れる作品が好きであるが、悪性を描いた作品も鑑賞する。それは、人間だからである・・。-
■今作の魅力 <多くの方が作品レビューを挙げているので、簡潔に。>
・2時間を一気に見せ切る作品構成。 ー七つの大罪ー
・犯人の”知性”と”異常性”を視覚化した、犯人の部屋の美術、意匠。特に雑然とした書物。
・スリリングなアクションシーンも秀逸。
- ここで、犯人が分かった人は凄いね。-
・箱の中身を敢えて映さず、観る側に”嫌な”様々な想像をさせる手法。
- ”イヤミス”どころではないサンセット(モーガン・フリーマン)が箱を開けるシーン・・。ー
・犯人を演じた役者(且つては、名優であったよ・・。)の悟ったような表情。
・・・
書き出すと、きりがない・・・。
ー デヴィッド・フィンチャー監督の復活作でもあるし、この脚本を書いた男が当時抱えていた鬱屈が良い方向に昇華した、脚本のレベルの高さにも舌を巻く。-
■蛇足 <個人的意見>
・ダークで、鑑賞後、重い重い気持ちが残る映画
1.「悪の法則」 人間の本性は悪であるという考えの”コーマック・マッカーシー”脚本
2.「ノー・カントリー」同じくコーマック・マッカーシーの原作”血と暴力の国”を映画化
3.「凶悪」 邦画の犯罪映画の金字塔
4.「ソドムの市」 監督のパゾリーニが今作製作後、惨殺された事は有名である。
・・・これ以上書くと、私の人間性を疑われそうなので・・。
・イロイロといわくつきの本
1.悪徳の栄え(マルキド・サド著 今作でも、触れられていた作品である。)
2.家畜人ヤプー(沼正三著)
3.O嬢の物語(ポーリーヌ・レアージュ著 映画もあります・・)
4.毛皮を着たヴィーナス(マゾッホ著)
・・・これ以上も書きたいが・・。
◆人間って、”悪”に惹かれるのだなあ・・、昔から・・。業の深い生き物である・・。
全体的に不気味な世界観が良い
人の感情
パルトローの存在を意識して
サイコサスペンスとしての雰囲気が最高
ブラピの悲壮感ある表情はラストシーンで
生きている価値のある人間
怖いけど、気になる、殺し方。
サスペンスの佳作
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