「先陣を切る難しさ」スタンドアップ よしさんの映画レビュー(感想・評価)
先陣を切る難しさ
アメリカで初めてセクハラ裁判に勝利した主人公を描く物語。
すこし「エリン・ブロコビッチ」に似ている映画ですね。
シングルマザーの彼女達。厳しい境遇にめげず、そのバイタリティで逞しく生きていきます。
法廷闘争がメインだった「エリン~」と比較して、本作は「人間ドラマ」がメインの印象。
凄まじい鉱山でのハラスメント描写。それに打ちひしがれる主人公。プライド高き鉱山労働者の父親との確執。母親への中傷で傷つく息子とのすれ違い。
そして同じ被害者でもある女性達から得られない共感。
四面楚歌のような主人公の状況が、重く圧し掛かります。
それだけに、裁判からクライマックスへの展開はカタルシスを感じるものでした。
ただ、法廷劇としては、やや弱さを感じます。
説明が端折られていいたり、大袈裟過ぎたり・・・少し勿体なく感じ、評価をやや下げました。
新しい権利を獲得することの難しさ、古い固定観念を覆ることの難しさを感じさせる良い映画だったと思います。
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