シルミド SILMIDOのレビュー・感想・評価
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かなりしっかりした映画。
破綻の少ない骨格のしっかりした映画作品。当時の朝鮮半島の異常さが良く描けている。こういった正攻法の完成度の高い映画は、映像的ファクターは特に目が行かない。そう言った映画では無いのだ。娯楽映画と言えば娯楽映画だがそうカテゴライズしておしまいの内容でないところが重い・・・。
歌演出がどうにも好きになれない。
鑑賞し終わってネット情報漁っていましたが、ほぼ実話なんですね。ちょっとびっくりしました。悲しい過去、不条理なことの積み重ねがあったんだろうけどさ、結局最悪の結末になってしまったなぁ。とにかく救いようがないお話でした。娯楽作品とは言えない心に重いものが残る作品でしたが、重厚な説得力がある作品だったと思います。
何はともあれ、歴史的には「隠しておきたい事実」をしっかり映像化する、それも本気でしっかりと高品質で。韓国映画の素晴らしさの一つだと思います。民主化ができた国民性なんでしょうかね?まぁ、辛い展開が国の闇を感じますね。ただ、本作の素晴らしさはそこのみかなぁって。
この当時の韓国映画の特色なんでしょうかね?歌って感動雰囲気でチャラにしちゃうノリがだめだったんですよね、僕。色々あったけど歌って浄化ってないんじゃないかな?でもって、安易な感動パーツになってる気もして。さらに、一般女性に酷いことしたときの描写が、全くもって受け付けない。事実なんだろうが、起こったことなんだろうけど、作品の中ですら「仕方のないこと」として扱っている点がいただけない。仕方ないことだったのかも?だけど見せ方があるんじゃないかな?
史実をできる限り忠実に描いた点のみ評価できるかなぁ・・・。
韓国の歴史のお勉強!
北朝鮮大統領の暗殺のために集められた部隊、暗殺計画が中止したら抹殺されるなんて、あまりにも酷い話。あんなに過酷な訓練を受けたのに殺されるなんて、まあ酷い話だ。
映画の中では死刑囚や犯罪者が集められたようだが、実際は一般に募集をして集められた人々のようで、遺族からしたらこの映画の公開中止を求めたのも頷ける。
南北統一される日は来るのだろうか?
この映画を観ると数年前に韓国と北朝鮮のトップが握手をしたのは本当に...
この映画を観ると数年前に韓国と北朝鮮のトップが握手をしたのは本当に歴史的なことだとわかる。お互いにトップの暗殺を企て、その裏でこんな部隊が結成されていたとは...。国に翻弄された男たちの魂の叫びに心揺れました。
悲しすぎました
どこの国でもそうかもしれないけれど、「国家」は実態が見えず、勝手だ。
生身の人間一人一人はたまったものではない。
韓国がこんなに重たい歴史を抱えていたなんて。
もしかしたら、日本にもあったのかもしれないね、特攻隊以外にも。
同名小説 映画化
歴史に埋もれてしまう事実を、映画という方法で世に残す。尊い行いにより、国家の陰謀が、また一つ明らかになった。
国家によって、昨日のヒーローが今日の悪になる。そして成敗の対象になる。
実尾島に集められた男たちの召集事由も心苦しく悲しいものだが、ある日突然捨てられることになる理由も心苦しく悲しい。
15年ほど前の鑑賞で細かなディテールは覚えていないものの、実尾島に集められる人々が「犯罪者」という設定だということはハッキリ記憶している。
国家によって、犯罪者がヒーローにもなり得、また犯罪者ゆえに不要となれば簡単に捨てられる。
国家権力の腐敗をより分かりやすく描くためにそう設定したと思うが、実話に基づいて創られたことを考えると、「元犯罪者」や「囚人」という設定にはあまり賛成出来ないところ。描き方次第では遺族への風評被害など生みかねないのではなかろうか。中には集団で行方不明になっていた青年たちが実は部隊の一員だったというケースがあったそうだ。
とは言え、それも映画によって事件の再捜査が行われた結果判明したこと、やはり映画の持つ意味は非常に大きかったことが窺える。
韓国国民の4人に一人1200万に涙したという実話ベースの映画。空軍...
韓国国民の4人に一人1200万に涙したという実話ベースの映画。空軍の隊長が軍人らしからぬ行動をとったり、怪我をして除隊になりそうになった仲間を庇うとか人間くさいドラマ。
そこがとても良い。
過酷な訓練を乗り越えていざ作戦決行というその夜に作戦中止命令が出される。その後は何も出来ずただ待機。韓国に暗殺部隊があったなんて外に情報もれたら野蛮な国だと思われるから684特殊部隊は皆殺しにするように命令が出される。
国家の命令を受けた隊長が訓練を担当していた空軍の幹部にその命令を伝えるところを、684特殊部隊の班長の一人にわざと盗み聞きするようにし向ける。チョ中佐は殺すことに猛反対する。そのチョ中佐に出張命令出て、班長達が皆で見送る場面以降が激しい。
シルミド 「実尾島事件」の真実を読めばわかるけど設定内容が違うし話も結構違う。
救いのないストーリーではあるけど、部隊を救おうとしていた人達もいた。
律儀なチョ軍曹!!・・・飴玉買ってきてくれたのね
死刑を免れ成功報酬を得るという目的のために過酷な訓練を耐える元囚人たち。暗く、重く、悲しい実話なのだ。国家権力に振り回されて、人間の尊厳さえも奪ってしまう軍隊を推測も含まれるが如実に語っていると思われます。
残忍とも思えるほど厳しい訓練を受ける兵士を映し出す前半は、それほどいい出来の映画じゃないと感じたのだが、途中から重大なポイントに気付いてしまう!誰に感情移入しようかな~と凝視すると、訓練兵の名前がわからないのだ!・・・そう、この名前に関するテーマがかなり大きく、殺人マシーンとしての人間、暗殺集団の彼らにはアイデンティティが与えられていないことを表現していると感じさせます。そして、その個性の象徴“名前”がラストに結びつくという伏線の素晴らしさを痛感しました。
しかし、KCIAがもっと残忍であるという事実や、実際の684部隊はもっとひどかったという裏話、人質に対する無神経な扱い、思想がイマイチわからない点などを考慮すると、減点要素も大きい。それでもかなりいい出来なのですけどね・・・
漢の覚悟、そして生き様
この映画は僕の中ではかなり上位に入る映画である。こんな悲惨な残酷なことがあっていいのか。漢たちのやりきれない気持ちや複雑な思いが入り混じっていて観ているこちらまで熱くさせる。最後のシーンは圧巻。そういう結末を迎えるのか…としばらく余韻に浸っていた。
実話を下にした物語。凄惨な話ですね。
事実に基づく映画である。人口3500万人の韓国で、1903年の韓国で映画が初めて上映されて以降、史上初めて観客動員1000万人を越えた映画でもある。最終的には1200万人を動員したらしい。1968年、冷戦の対立が激しい頃、北朝鮮から送り込まれた大統領暗殺部隊への報復として韓国で結成された 684特殊部隊。その特殊部隊隊員の悲惨な物語を描いた映画です。
1960年代と言えば、アメリカでも、カストロ暗殺を狙い亡命キューバ人を訓練してキューバに送り込んだピッグス湾事件もあった時代。キューバ危機もありましたね。また、韓国はいまの様な民主化された政権ではなく、軍人が政権を取っていた軍事政権時代。様々な、語り尽くせない複雑な要素が、この事件の背景にはあります。決して時代のせいにはしたくありませんが、冷戦がなくなった時代に生きる今の我々には、想像もできない時代だったと言うことですね。
それにしても韓国映画は凄いね。徴兵制があり、一定年齢以上の男性国民は全て軍隊経験があるからと言えばそうかもしれないけど、銃撃戦などの戦闘シーンがリアル。でも、実際、結構人が死ぬんですが、それほど嫌な感じはしませんでしたね。むしろ、最後は泣きそうになってしまいました。
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