スカーフェイスのレビュー・感想・評価
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欲に塗れるな。
トニーモンタナ
ならず者の誕生と最期
これを見ると、アメリカ人がメキシコ国境に壁を建設しろと言う動機が少しわかる。キューバから犯罪者が大量に流れ込み、治安が悪化したというイメージは間違いではないだろう。
しかし、この映画は、麻薬の売買で財産を築く主人公の口から、アメリカ社会の真っ当に見える人たちが、実は数限りない悪事に関係しているにも関わらず、その責任を流れ者のならず者に全て押し付けているという歪みを代弁させている。
暴力に次ぐ暴力で、気が休まらない映画ではあるが、明確なメッセージ性を感じる作品だった。
妹が兄の思いを理解できないところも、非現実的なようで意外とリアリティがあって没頭できたところがある。下品な言葉遣いばかりなのに、不思議と下品さをあまり感じなかった。
圧倒的なアルパチーノの存在感
あんたの手が触れたものはみんな腐っちまうんだよ!主人公の母の言葉だ
肥大化した自我が周囲のもの総てを押し潰す
精一杯背伸びした余裕無さ
ほんの少しでも体に触れられたり、反論されたら破裂したかのように攻撃する
この主人公の性格の理解が半端ない
これを100%以上演技に変換して、最早役者としてのアルパチーノではなくトニーそのものに成りきっており
観ていてアルパチーノを観ているのだという感覚を失うほどだ
映像はデパルマ監督の美しい世界そのもの
音楽はジョルジオ・モルダーの80年代サウンドそのものキラキラ感
オリバー・ストーンの密度とテンポを兼ね備えた素晴らしい脚本
そこにこのアルパチーノの名演技だ
アクション映画、ギャング映画の金字塔と断言できる
ギャングスター
アルパチーノの異様な存在感
アル・パチーノの一人舞台!!
主人公が小柄なので絵的にも違和感を感じましたが、逆に小柄なのに自己肯定感や上昇志向が非常に強く、それは自分にはない部分なので参考にするべく注目しながら観ました。序盤からボスを軽視して、誰かをリスペクトするという事もなくずっと同じ調子なので、個人的には熱い内容ではなく、尺も長いため他人には薦めづらい映画だと思います。一人では成り立たない事業なのに、ビッグになってもずっとチンピラ時代の相棒一人とのやり取りが続きますし、成り上がりの高揚感も弱く、薄っぺらさを感じます。映画と言うより、アル・パチーノの舞台劇だと思った方が楽しめると思います。
マイケルと全然違う!
とにかく名言連発。 「さあ、悪党におやすみをいいな、俺ほどの悪党に...
全てを手に入れ、全てを失った男
最近ヒップホップカルチャーが流行ってきているなか、スカーフェイスがヒップホップの原点に近い作品であると聞いて鑑賞。
アル・パチーノ演じるトニー・モンタナがコカインの密売でアンダーグラウンドから這い上がり、破天荒ぶりから自滅していく様を描いたもの。
とにかく、脚本が緻密に練られてる印象。マイアミ裏社会での密売人たちの人間関係、ヒエラルキーを見ていてとても面白い。すぐ人殺ししたり、一気に地位が上がったり、信頼関係がこじれたり…
この映画の一番の注目すべき点は、舞台をマイアミに設定したり、音楽がディスコ調であったり、闇社会を180度反対側から描いた点である。クライム映画独特のジメジメ感が上手く払拭されている。
マフィア系映画のあっけなさはホントにクセになる。
ギラついてた
トニー・モンタナ映画史に残るキャラクターと言う事は知ってたが、初めてみた。
アルパチーノが案外老けてて、これで20代くらいかと思ってたら44歳だった。
最初のトニーモンタナが何歳の設定かは分からなけど、この作品を見た教訓は40代でもギラギラしてて良いのだなと言う事。
ハッキリ言って、どこも良い所のない自分の欲に正直な悪い奴だけど、何か憎めないむしろ格好良さすらあったのは、やはり自分が失った若い頃のギラギラをずっと持っていたからだと思う。
誰にも悩みを打ち明けずに一人で酒を飲みドラッグを吸入し遠い所を見つめる表情がこの人も人間なんだなと思えた。
登り詰め、富を得た代わりに疑心暗鬼になり仲間を失って落ちて行く様が魅力的に描かれて面白くラスト何と無く寂しい気持ちになった。
キープするのが一番難しいのだな…
Fuck!!
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