スカーフェイスのレビュー・感想・評価
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欲に塗れるな。
野蛮な主人公にヒヤヒヤさせられるけど、ハートで喋って交渉を成立させていく人間力は、こういう人が成り上がれるんだろうなと思った。
成功と共に人を信じられなくなって大切な人を失って孤独になって自滅するのもまた成金らしい最後というか。
欲にまみれてるクズストーリーなのに、女子供は殺さないとか、過激な演出とか、時間の長さを感じさせない面白さがあった。見終わった頃にはお腹いっぱい。
アル・カポネがモデルになっている作品に興味が出たので他にも見てみよう〜。
トニーモンタナ
脇も充実しているが、やはりアルパチーノの独壇場。下っ端の時から最期まで、枠組みからはみ出すデカさで主張し続ける。スマートなやり方はそぐわない。人間臭いやり取り。泥臭く自らの命をベットし続ける。トニーモンタナの生き様が色濃く刻まれる。
仲間がヤられてもそれには微動せずに生きている限りはミッションを果たすことのみに行動するチェーンソーのくだり、襲撃されても常に生き抜く行動しか取らない。ジーンに色目で見るマーニーにキレる眼の鋭さ。フランクに命乞いさせたり、ここまでコカインを吸引させたり、演出の切れ味はリミッターを外している。
ならず者の誕生と最期
これを見ると、アメリカ人がメキシコ国境に壁を建設しろと言う動機が少しわかる。キューバから犯罪者が大量に流れ込み、治安が悪化したというイメージは間違いではないだろう。
しかし、この映画は、麻薬の売買で財産を築く主人公の口から、アメリカ社会の真っ当に見える人たちが、実は数限りない悪事に関係しているにも関わらず、その責任を流れ者のならず者に全て押し付けているという歪みを代弁させている。
暴力に次ぐ暴力で、気が休まらない映画ではあるが、明確なメッセージ性を感じる作品だった。
妹が兄の思いを理解できないところも、非現実的なようで意外とリアリティがあって没頭できたところがある。下品な言葉遣いばかりなのに、不思議と下品さをあまり感じなかった。
圧倒的なアルパチーノの存在感
あんたの手が触れたものはみんな腐っちまうんだよ!主人公の母の言葉だ
肥大化した自我が周囲のもの総てを押し潰す
精一杯背伸びした余裕無さ
ほんの少しでも体に触れられたり、反論されたら破裂したかのように攻撃する
この主人公の性格の理解が半端ない
これを100%以上演技に変換して、最早役者としてのアルパチーノではなくトニーそのものに成りきっており
観ていてアルパチーノを観ているのだという感覚を失うほどだ
映像はデパルマ監督の美しい世界そのもの
音楽はジョルジオ・モルダーの80年代サウンドそのものキラキラ感
オリバー・ストーンの密度とテンポを兼ね備えた素晴らしい脚本
そこにこのアルパチーノの名演技だ
アクション映画、ギャング映画の金字塔と断言できる
ギャングスター
ギャングスター映画の成り上がりは、なんといっても気合!
クソッタレな世の中を気合1つでみんなを黙らせる
しかし、手に入れるまでが面白いとはこういうこと。
前半と後半で成功と失敗をえがいており、なにかと面白かった
アルパチーノの異様な存在感
チンピラなのに自信満々で麻薬を扱うマフィアの中でのしあがっていく。
けれん味たっぷりの男のドラマが好きな男性は相当楽しめる。
ただ、欲求にストレートなチンピラが成り上がっていくのだが金、女、薬といつ転けるか?いつ転けるか?心配になる。
金を得て、権力を得ても、彼の不安は尽きず、特に妹への心配は酷い。
母親の息子への怒りや妹の中途半端なビッチっぷりなど、チンピラだった主人公の行状がよくわかる。
ラストは儚いマフィアの世界で主人公も同じ定めで死んでいく。
作品として、魅せる力はあるが内容に深みはない感じで、のしあがる過程にもカタルシスがない。
なんだかあっさりしている。
アル・パチーノの一人舞台!!
主人公が小柄なので絵的にも違和感を感じましたが、逆に小柄なのに自己肯定感や上昇志向が非常に強く、それは自分にはない部分なので参考にするべく注目しながら観ました。序盤からボスを軽視して、誰かをリスペクトするという事もなくずっと同じ調子なので、個人的には熱い内容ではなく、尺も長いため他人には薦めづらい映画だと思います。一人では成り立たない事業なのに、ビッグになってもずっとチンピラ時代の相棒一人とのやり取りが続きますし、成り上がりの高揚感も弱く、薄っぺらさを感じます。映画と言うより、アル・パチーノの舞台劇だと思った方が楽しめると思います。
マイケルと全然違う!
ゴッドファーザーのマイケルと全然違うパチーノ!パチーノ出演映画はゴッドファーザー以降何本か見ましたが、演技力がある上手い役者だと言うことがいやでもわかります。この映画はテーマ的に怖くて頭がヘラヘラしましたが、パチーノすごかったです。
とにかく名言連発。 「さあ、悪党におやすみをいいな、俺ほどの悪党に...
とにかく名言連発。
「さあ、悪党におやすみをいいな、俺ほどの悪党にはもう会えない」
「俺はいつも真実を話す ウソをつく時もだ」
でもやっぱりラストシーンのセリフが最高。
ミシェルファイファーが最初登場した時は絶世の美女なんだけど、妻になってからはただの整形ジャンキーにしか見えない演出力に、映画って凄いなーとあらめて感心。
それにしてもコカインあんなにやったら鼻イカレるだろ。
「Say hello to my little friend!(俺の友達に挨拶しな!)」
全てを手に入れ、全てを失った男
最近ヒップホップカルチャーが流行ってきているなか、スカーフェイスがヒップホップの原点に近い作品であると聞いて鑑賞。
アル・パチーノ演じるトニー・モンタナがコカインの密売でアンダーグラウンドから這い上がり、破天荒ぶりから自滅していく様を描いたもの。
とにかく、脚本が緻密に練られてる印象。マイアミ裏社会での密売人たちの人間関係、ヒエラルキーを見ていてとても面白い。すぐ人殺ししたり、一気に地位が上がったり、信頼関係がこじれたり…
この映画の一番の注目すべき点は、舞台をマイアミに設定したり、音楽がディスコ調であったり、闇社会を180度反対側から描いた点である。クライム映画独特のジメジメ感が上手く払拭されている。
マフィア系映画のあっけなさはホントにクセになる。
ギラついてた
トニー・モンタナ映画史に残るキャラクターと言う事は知ってたが、初めてみた。
アルパチーノが案外老けてて、これで20代くらいかと思ってたら44歳だった。
最初のトニーモンタナが何歳の設定かは分からなけど、この作品を見た教訓は40代でもギラギラしてて良いのだなと言う事。
ハッキリ言って、どこも良い所のない自分の欲に正直な悪い奴だけど、何か憎めないむしろ格好良さすらあったのは、やはり自分が失った若い頃のギラギラをずっと持っていたからだと思う。
誰にも悩みを打ち明けずに一人で酒を飲みドラッグを吸入し遠い所を見つめる表情がこの人も人間なんだなと思えた。
登り詰め、富を得た代わりに疑心暗鬼になり仲間を失って落ちて行く様が魅力的に描かれて面白くラスト何と無く寂しい気持ちになった。
キープするのが一番難しいのだな…
Fuck!!
公開が30年以上前なので、当然見ていたのだろうと思いきや、前半の残酷なシーン以外は全て忘れていた。監督がデ・パルマ、脚本がオリバーストーンで180分という時間を忘れさせるスリリングさ。エンディングの素晴らしさ。完全な悪役なのに感情移入させるモンタナ役のアルパチーノ。そして傑出すべきは80年代ディスコサウンドっぽいジョルジオ・モルダーの音楽。こんな良い映画を映画館で観ていなかったのが悔やまれる。でも、当時は大学生だから彼女と一緒に観に行ったら、一発で別れられるかも。
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