劇場公開日 2005年12月10日

「なんちゃってジャパン映画の終焉」SAYURI 全竜さんの映画レビュー(感想・評価)

1.0なんちゃってジャパン映画の終焉

2012年6月25日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

単純

数々の悲劇を乗り越え逞しく愛に生きた芸者・さゆりの生き様を描いた恋愛大河ドラマ
京都が舞台の芸妓さんの物語やのに、肝心のヒロインが香港女優ってどういう事なん!?
確かにベッピンさんやけど大和撫子には無理有り過ぎやろって一蹴したらハイ、それまでの映画である

まあ、原作者が外人のおっさんやから、ジャパン観光の了見で描いたんでしょうね

一時期、ハリウッドが日本文化を舞台にした云わゆる《なんちゃってジャパン映画》が流行したのを覚えているだろうか?

『キル・ビル1』
『ロストイントランスレーション』
『ラストサムライ』etc.が挙げられる

今作はその決定版として大々的にキャンペーン展開され、MOVIX清水で観たが、案の定、ダメやった…

世界観が、まるっきり掴めない

特に不可解やったのは会話のやり取り

ハリウッド映画やから全編英語かと思いきや、所々日本語を話し出す

顧客も町人も普通に日本語で会話している

ツィー嬢もたまに日本語で挨拶
「こんばんは」
「ありがとう」etc.

あっ、日本語喋ってるやんって思ったら再び英語に戻る

言語設定が中途半端やから入り込めるワケが無い

なぜ英語か日本語かに統一しなかったのだろうか?

更に後半には米軍将校が登場

サユリ嬢は何の隔たりも無く出逢って、いきなり英語で意気投合するから、ますます混乱を招いた

戦時中、ずっと京都の山中に疎開していたのに、彼女は一体いつ英会話をマスターしたのだろう?

昭和20年にスピードラーニング聴いてたんか?!

米倉涼子の先祖か、御前は!?

その他、女子禁制の歌舞伎座で思いっ切りダンスするなど矛盾点はキリがない

が、ツッコむ気力も失せる大作である

いつもは短歌ですが代わりに謎かけを一席

『SAYURIのチャン・ツィーとかけまして、ぼよよ〜〜ん!でお馴染み太平さゆりととく

そのこころは

どちらのさゆりも旦那で苦労しています』
m(_ _)m

全竜