力道山のレビュー・感想・評価
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拭えぬ「学芸会感」〜ブレンバスターはだめよ
2004(日本は2006 )年公開、日本・韓国映画。
【監督】:ソン・ヘソン
主な配役
【力道山】:ソル・ギョング
【力道山の妻 綾】:中谷美紀
【吉町譲】:萩原聖人
【沖浜子(岸惠子)】:鈴木砂羽
【葛西紘一(村田勝志)】:山本太郎
【井村昌彦(木村政彦)】:船木誠勝
【大木金太郎】:ノ・ジュノ
【遠藤幸吉】:秋山準
【豊登】:モハメド・ヨネ
【ハロルド坂田】:武藤敬司
【東浪(東富士)】:橋本真也
1.力道山は確かに戦後日本のヒーローだった
◆力道山
◆王貞治
◆大山倍達
◆張本勲
◆大鵬
◆松田優作
子供たちを熱狂させた彼らは、純然たる日本人ではない。
皮肉なものではないか。
力道山も最初は相撲部屋で苛烈なイジメを受ける。
そんな中でトップに辿り着くのは、
並の精神力ではない。
日本人の根底にある差別意識を知る力道山は、
長崎出身と偽っていた。
2.まとめ〜映画としての出来映え
力道山の生涯を丁寧に描いてみせた。
すべてを描き切ろうとしたために、
表面をなぞるような作品になってしまった。
純粋な「伝記」としては及第点なのだろう。
プロレス界のスターたちも出演し、
熱演していたが、「学芸会感」は拭えない。
当時は「空手チョップ」が華々しい時代。
ブレンバスターなんてダメでしょ(笑)
藤竜也の存在感が際だっていた。
着流しの似合う人だ。
☆2.0
あの力道山をカメレオン俳優ソル・ギョングが体重を28キロ増量して挑...
力、力道、力道山。呼び方も様々だったが、どれが苗字でどれが名前なのでしょうか。力・道山、力道・山、もしくは姓名の区別がない芸能人のようなもの?もしかすると、“道”がミドルネームだったりして・・・
リアルタイムで力道山を観ているわけではないので、今まで知っていることはプロレス試合の最多連勝記録を持っていることや、刃物で刺されたにも拘わらず「俺は不死身だ!」と言って医者に診てもらわなかったという逸話だけです。彼が朝鮮人だったという事実は、この映画が韓国で作られたということで初めて知ったくらいです。『ALWAYS 三丁目の夕日』でもでてきた“アイーン”のような空手チョップと黒タイツ・コスチューム。街頭テレビだって登場し、敗戦後の日本人を元気づけたヒーローぶりがよくわかる映画でした。
「あれ、ブラッシーじゃない?」とか「あれは東富士よ」などと年配の観客の声が聞こえてきましたが、個人的にはさっぱりわからず「大木金太郎vsボボ・ブラジル」の映像が見れたらいいなぁくらいにしか思わなかったのです。ジャイアント馬場もアントニオ猪木も登場しないので、それほどのめり込めないんじゃないかと期待しなかったのですが、元柔道選手の井村とタッグを組んでシャープ兄弟と対決した試合には思わず拍手してしまいたくなるくらいの臨場感。試合の映像自体はそれほど多くないものの、緊張感が伝わり、知らぬ間に拳を握り締めていたくらいです。
先輩弟子からのイジメや窃盗罪の罠という迫害、相撲協会の審議会や新規プロレス興行にタニマチの会では朝鮮人だという理由で正当な評価を受けられない力道山。勝ち過ぎるということも弊害を生み、結局は夢の頂点にあったものは何だったのだろうか、と彼の心中は計り知れないことが多い。そして、伝記映画におけるステレオタイプのサクセスストーリーとは一味違い、成功なんて永遠に掴み取ることはできないという悲哀を描いているような気さえするのです。「なんで笑えるんだよ」という言葉が重くのしかかるエピローグに思わず感涙いたしまた。
日本語はかなり上手かったソル・ギョングですが、朝鮮人であることを隠し通せるほどの流暢さはありませんでした。が、公の場で語ることも少なく、テレビも普及してない時代だから大丈夫だったのかもしれません。それよりも普段は台詞の少ない藤竜也が喋りすぎたためか、朝鮮訛りが伝染したかのようなシーンもあったような・・・
【2006年3月映画館にて】
ホントはもっと非道いやつ
韓国映画です。力道山の人生を映画化、だいたいは実話のようですが、本当はヤクザとのズブズブの付き合い、ヤクザの報復、暴力、力道山もほとんどヤクザでしょう。
井村は木村で、レスラーの船木が演じてます。
痩せてます。有名なシュートを力道山が仕掛けた試合です。
東富士役は、故人 橋本真也で、彼が力道山役でも良かったかと感じました。
この橋本真也も、柔道の木村と同じく、小川直也よりシュートを仕掛けられて、負けてます。
よく似た試合です。
昭和30年代の会場の雰囲気が三菱ののぼりで感じられます。
この映画、日本でなく、韓国で作ってたのがポイントでしょう。
現在の日本では、力道山は北朝鮮のヤクザ、アンタッチャブルな人物でしょうが、昭和30年代は荒っぽい時代でした。
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