「薬物中毒を描く陰鬱映画の名作!」レクイエム・フォー・ドリーム だいふくさんの映画レビュー(感想・評価)
薬物中毒を描く陰鬱映画の名作!
薬物中毒の3人の若者、そしてTVクイズ番組に出るために薬物ダイエットに染まっていく孤独な未亡人サラの衝撃的な物語でした。観終わった時は虚脱感すら覚えてしまう陰鬱な映画です。
4人は幸せになる夢を抱いて進んでいくが、薬物に手を出してしまった彼等には破滅への道しかなく、一度薬物に手を染めた者には、幸せな未来は訪れないと見せつけられるのです。
なんとも悲惨な映画なんですが、現実社会でも興味本位で薬物に手を出してしまう事が多々問題になっていますが、未来は絶望しかないと教えてくれます。
薬物中毒から更正するような映画もありますが、更正できるのは一握りで本作が示す結末が正解なのかもしれない。何度薬物は駄目と言い続けるより、まずこの映画を見てと言ったほうが効果がある気がします。
やっぱり、ダーレン・アロノフスキー監督は人間の弱さを描くのがうまいですね。監督作品どれもそうなのですが、本作はまさに人間の弱さそのものを見せつけられる作品でした。音楽もクールだし繰り返し見せる薬物を体内に取り込む様の映像も今までにない見せ方、映像技術としても素晴らしかったです。
ラスト、若者3人が体を丸くして悲しむ姿が妙に心に残りました…。
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