十二人の怒れる男のレビュー・感想・評価
全62件中、41~60件目を表示
飽きない名作
名作中の名作。
役者の自然な演技とか重くない程度の緊迫感がたまらん
それぞれ十二人の男性の「個性」が全然それぞれと違っていて、
ちゃんと「個」が出ていて素晴らしい。
十二人もいるとひとりくらい忘れそうなのに全員普通に顔(名前)が出て来る(笑)
陪審員制度、始まってもうどれくらい?やりたい!絶対やってみたい!仕...
陪審員制度、始まってもうどれくらい?やりたい!絶対やってみたい!仕事もサボれるし(笑)しかし、周りでやった人とかあんまりいないなあ、なぜだ?
陪審員制度啓発はこの作品一つで十分。
話し合い、始めは酷いもんです。遊んでるやつもいる。早く終わって帰りたい奴もいる。どっかの職場の会議みたいです(笑)
ストーリーが進むにつれ、どんどんのめり込んでいきます。いい加減だった人を含め、意見が変わっていく過程が面白すぎます。そして結末は…
必ず見るべき名作です。ドラマや演劇でもあるようです。それだけ話が面白いんです。
教訓
・議論はなるべく感情的にならぬよう注意しなければならない。しかし、場面によっては感情が効果的なこともあり。バランスが難しい。
やはり話が上手な人は得ですね。この映画は正義なのだが、口の上手いだけの弁護士とかにたぶらかされる場合もいっぱいあるんだろうなと、ちょっと制度への疑問も感じたりもしました。
私生活でもおおいにありそう。真実を見抜く冷静な判断力を身に付けたいものです。
一言の重み。
父親殺しの容疑の少年の命をかけた判決の行方は12人の陪審員たちの手の中に。一室の中でのやり取りを描いた一作。
言葉によって紐解かれていく真実。
多数派に立ち向かう一歩と堅実に踏みだす2歩目。
淡々と進む作品ですが、目と耳を研ぎ澄ましてしまいあっという間の時間でした。
緊張感の果てに流れる音楽も秀逸でした。
初めてのモノクロ作品。いつの時代においても共感のおける一作なのでは。
シンプル
内容はとてもシンプルですが、とても楽しめるし為になる作品でした。
証拠を反芻して意見を言い合うだけなので密室での会話劇ですが、舞台でいいのでは?と思える映画もありますが、これは映画だから良いのだと思います。
まず冒頭ののスムーズな登場人物の何気ない会話でキャラクターがわかります。
そして議論が始まると実際に議論をした際のあるある、偏見、思い込み、強弁、放棄、人格攻撃、論点のすり替え、ずれ、事実と意見の混合、根拠の無い主張などなどが各キャラクターに合わせて繰り出されます。
そして前提のずれ。
無罪というのは映画冒頭や主人公が言っているように「殺していない」ではなく「殺したと確信できる根拠がない」ということで、
「どこまでを確かであると見なして共有し、
どこからが意見の相違となるか」
を合意しようとしただけ。
他の陪審員は徐々に根拠が曖昧なことに気づき、自分の意見に自信がなくなったり苛立っ行く様子が表情や態度に表れてきます。
悪態をつかれた主人公が心配された時に返した「(あの人は)普通の人ですよ」
上記のようなことは会議などで本当によく遭遇するもので、自分の意見通すのに必死で、客観的には分からない事が多いですものねぇ(自身も含め^^;)
天気や扇風機などの演出で議論の白熱、暗礁に乗り上げた感じ、終わったあとなどの晴れやかさが伝わってきます。
謎ときとして観してまうとさほど驚くようなものではないですが、観るべきものはたくさんあると思います。
自戒のためにも繰り返し見たくなる、そんな映画でした。
一度はじっくり観てみたかった映画。それぞれの登場人物に味があり、結...
一度はじっくり観てみたかった映画。それぞれの登場人物に味があり、結末はわかっていても引き込まれる。名画と言われる所以がわかった。
密室劇の原点にして傑作
父親を殺害した容疑で裁判にかけられた少年を巡り、12人の陪審員が有罪か無罪かを議論する様子を描いた密室劇の原点にして傑作と名高い作品。
基本密室劇と聞けばだいたい観たくなる笑。
しかしこの作品は今まで見たことなかった。
密室劇と聞くと三谷幸喜作品しか出てこない見聞を広げるために鑑賞。
登場人物は犯人の少年を裁く権限を持った12人の陪審員。少年が犯人だと裏付ける証人や物証があり皆有罪を確信するし早々に解散したがる中、少年に無罪の可能性があると主張する唯一の人間が現れたことから始まる。
全編通してほぼ会話のみ。
各陪審員には名前もなければ犯人の少年は冒頭の裁判で顔が映るくらいでセリフすらなく、人物像がまったくわからない。
しかしとてもハマる。
証人たちの証言や当時の現場の状況、実際に犯行を行なったとしてそれぞれの行動にかかる時間やその目的に関して検討を重ねることで積み重なって行く違和感。
1つ1つと疑問が増えて行くたびに浮かび上がる本当に少年は犯人なんだろうか?という大きな疑問。
少年が犯人ではない可能性を少しずつ高くしていく緻密で丁寧な検討に思わず鳥肌が立つ。
会話の内容がほぼ事件に関してのことだけなのにそれぞれの陪審員たちの人間性が徐々に明確になっていく点も面白い。
実の息子との確執により今回の事件に強い執着を持つ者、貧困層への露骨な嫌悪感と偏見でもって人を裁こうとする者、適当に切り上げて早く帰りたがる者など十人十色な12人が扇風機が動かない暑くむさ苦しい部屋にて汗だくになりながら討論する様はまさに12人の怒れる男笑。
動きがなく静かに見える作品だが、画面から伝わる彼らの熱量とピリピリした雰囲気に思わず映像にかじりついてしまう。
8番「人を脅す時に殺すと発言したとしても本気で殺すつもりはないだろう」
と3番を説得したのち、中盤で取っ組み合いのケンカになりかけた瞬間3番が発したぶっ殺すという発言に対して
8番「本気で殺すつもりはないだろう?」
とたしなめたあの瞬間、映画史上最も説得力のあるセリフとシチュエーションだったと感じたのは自分だけではないはず笑。
あのセリフには痺れた。。
正直無罪の可能性がある根拠として犯行に使われた凶器と同じものが売っていたからとか弁護士が無能だったかもしれないとかだいぶ無理矢理な仮説を立て過ぎな感じがしたのと最後まで有罪を主張する10番や3番を数で押し黙らせたような感じがするがそれを込みにしてもかなりの完成度の高さ。
今ではどの映画やドラマでもやりがちな当時の状況を説明しながらの事件の再現といったことを一切せずに、視聴者の頭の中で事件の経緯を想像させる作品として史上最高傑作といっていいと思う。
物事を掘り下げて考える面白さ
面白い!! よく練られた脚本!!
この作品に影響されて、生み出された映画は絶対あるはず。
結論を急がずに、掘り下げて考える事の大切さを学べた。
いつも仕事で心掛けてるけど中々出来ないこと(苦笑)
あっという間の90分
あっという間の90分、ずっと集中して観入ってしまった。あっという間だが、とても余韻が残る。
最初、無罪に手を挙げるのは“8番”一人だけで、どうなることかと思ったが、まったく無駄のない展開で次々と同意者が増えてゆく。その展開もとても面白いのだが、やはりすごいのはキャラクターの描かれ方。12人という、決して少なくはない人数。その一人一人の人間性が、限られた時間の中で深く描写されていたように思う。
12人、90分という枠組みの中で、次第に社会が形成されていき、その中で個々人の考え方や人間性が浮き彫りになっていく。多くはない台詞の中から、彼らの生い立ちや人となりを想像するのはとても面白い。
そして“8番”。
彼はその素晴らしい冷静さと知性で、場を動かしていくのだが、その様はかなりかっこよかった。
“8番”のような男になりたいものだ。
汗というリアル
こんな密室劇で面白くなるのかなぁ、なんて懐疑的な気持ちで観始めましたけど、さすが名作と言われるだけありますね、これ。展開はベタだけど、それぞれのキャラクターの輪郭がとてもはっきりしていて飽きさせないですね。
シドニー・ルメットに関しては社会派とかなんとか言われるのかもしれませんが、そうした主題的なものは置いておいても十分、うまい監督なんだって思いましたよ。
そう、リアルさは汗に込められていましたね。丹念に汗をつけて回ったんだろうなぁ。
素晴らしいの一言
状況証拠だけで被告人を有罪にしようとする他の陪審員に対して、一人の男だけは、あらゆる点に疑問を抱き、無罪とは言わずとも事件について真剣に話し合おうとします。
そして徐々に他の陪審員の意見を覆していきます。
偏見や思い込みをもつのは当たり前のことです。しかし時にはそれらを捨てて真実に向き合うことが大切だということを学びました。一つの部屋だけで展開するストーリーには終始目が離せませんでした。
いま見ても十二分に面白い
名作だと言われていてこれは見なければと思いながらも録画したまま放置していたがいざ見てみるとグイグイ引き込まれた。
wikiにも書いているが派手な映像なんか無くとも面白い作品はできるのだとつくづく思わせられる。
Blu-rayの高精細な総天然色の映像の場合はこうした閉鎖空間を舞台にした作品は画面映えしないが白黒映画だとかえって映像が引き立つ
普通閉鎖空間で十二人も登場人物がいたらごちゃごちゃしがちだと思うが、この作品ではそれぞれの個性を出しながらもひとりひとりの発言をクローズアップしていくことでそうした問題を解決している。
名作は色褪せないと本当に思わせられる作品。
陪審員だけでなく、直接出てこない弁護士の問題
総合:80点
ストーリー: 75
キャスト: 80
演出: 85
ビジュアル: 65
音楽: 65
1つの部屋の中でおきているわずかな時間のことが、立派な映画として成り立った。裁判ものにはずれなし、の格言に当てはまる1つ。
この中で陪審員が有罪か無罪かを決めるのだが、陪審員の先入観、差別、判断力などが問題になる。
それはもうさんざん議論されているのでここでは置いておいて、私が引っかかったのは映画では直接出てこなかった裁判そのもの。弁護士はろくな弁護をしていないのが陪審員の話からわかる。黒人のチンピラの事件などいちいちまともに裁判などしなかったのだろう。結局フォンダは少年の弁護士役を陪審員室の中で証拠も現地調査もなく推理だけで勤め上げたことになる。そしてそれはその程度でも有罪でないと明らかに出来るほどの、実は何でもないくだらない内容の裁判であった。弁護士が最初から調査をして真面目に弁護をしていれば問題にすらなってなかった可能性もある。
先入観、差別、判断力などの陪審員たちが映画の中で話した問題は、本来は駄目弁護士が裁判で明らかにすべき問題でもあった。その代わりにフォンダが陪審員室で弁護士役をこなした。映画の中の陪審員たちの会話の中でもあったように、先入観や人種差別が本来機能すべきはずの制度をしっかりと機能させず、司法の問題点ばかりでなく人々の中にも潜む問題点を明らかにしている。この時代の裁判などこのようにいいかげんなものだったのだろう。
全62件中、41~60件目を表示