「すごーーーーっっっ!!!!」パプリカ まゆうさんの映画レビュー(感想・評価)
すごーーーーっっっ!!!!
衝撃!!すごい!!すごいしか出てこない。全身の毛穴がぶぅわーーッッて開いたわ。脳天かち割られて、ぶっ壊れてしまった。(それくらいショックだった)
旦那が漫勉見てたら、たまたまゲストが大友克洋でこちらの作品が出てきたらしく、ずっと気になっていたとの事。
宮崎駿、大友克洋の時と匹敵する衝撃。
2006年か…育児に髪振り乱して必死だった頃だわ。この辺りの空白の数年間は、流行ったものとか発表された作品て一つも記憶に無い。死ぬ前にお目にかかれて良かった、神様ありがとうございます。旦那よありがとう。
のっけから大友克洋味がすごい。手塚治虫と石森章太郎かってくらいモロに影響感じる。さすがアシスタントしてただけある。空気感まで似てる。
画面が華やか、盛りもりで見応え充分。
想像力、表現力、その感性、ただ、ただ、圧倒される。どこまでも果てしなく、どこまでも伸びやか。何という豊かさ。作品ではずーっと負が続くんだけど、暴走するし怖いんだけど、最後まで見るとひっくり返って、何でも出来る気になる。人間出来ないことなんて無いんじゃないかって。最後が良かったな〜、パプリカだけでは「スパイスが足りない」と言っていたトキタが、敦子をも飲み込んで(トキタと交わって)、敦子が赤ちゃんとして産まれて、裸体の立ち姿はなんか神々しくて、女神だった。感動した。何となく古事記も感じる。
子どもの頃に読んだ、枕にまつわる怪談を思い出した。
昔は枕は魂を置く蔵だという考え方があって、枕を踏んだり、裏返したりすると良くないとか、怖い夢を見るとか、夢と現実が行ったり来たりして繋がっちゃうとか言われていたらしい。漫画でも読んだ記憶がある。
こういう発狂した感じの作品に関わる人々が、この現実世界で、生活しながら創作しているというのが信じがたい。時折り挟むユーモアで、正気を感じてホッとする。クレジット見て、気になるお名前をググったら錚々たるメンバーだった。
全体的に気味悪いし恐ろしいけど、下品じゃない。パレードなどは特に美しい。混沌としているのにこの洗練度。素晴らしい。丁寧な仕事ぶりに感嘆してしまう。
原作、遠い昔に読んだ記憶あるけど、あんまり覚えてないなぁ…七瀬ふたたびと家族八景は好きで覚えてるけど。読み直そ。
平沢進さん、良かったなぁ。バッチリハマってたなぁ。カッコよかったです。
悪夢から覚めて、こっちへ帰ってきた感じを体験できます。ほんと最高でした。あまりにたまげて、つい興奮してしまった。様々な作品に多大な影響を与えたであろうことは想像に難くない。