「なんかわかんないけどすごい(語彙力の欠如)」パプリカ といぼ:レビューが長い人さんの映画レビュー(感想・評価)
なんかわかんないけどすごい(語彙力の欠如)
今は亡き今敏監督の代表作。
芸術性の高い独特の映像表現と圧倒的に美麗な作画で、公開から14年経った今もなお、あちこちで名前を聞く作品ですね。
個人的に、主題歌を歌っている平沢進さんのファンでもあります。平沢進も、かなり独特な曲を作る人なので、今敏と平沢進の組み合わせは「独特×独特」。めちゃくちゃ期待して鑑賞いたしました。
結論。なんかわかんないけどめっちゃすごい!!!!!
語彙力が無くなる凄さです。アニメの美麗な映像表現・声優さんたちの圧巻の演技・「夢への侵入」という、『インセプション』を先取りしたような面白いストーリー。確かに過剰な映像演出があるので、「苦手」という人がいるのは理解できます。しかし、私はそういう演出が好物ですので、ド派手に展開しぬるぬると動くアニメーションは観ていて興奮を覚えました。
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他人の夢に侵入し、スキャンすることができる機械「DCミニ」。精神医療研究所に勤める千葉敦子(林原めぐみ)は、そのDCミニを使って「パプリカ」という名前で患者の精神的ケアを行っていた。他人の精神に侵入できるDCミニは使い方を誤れば危険な装置だったため厳重に保管していたのだが、ある日何者かによってそのDCミニが盗まれてしまうのだった…。
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夢の世界って、現実世界に忠実なものもあれば荒唐無稽な狂った夢もありますよね。この映画ではどちらかといえば「狂った夢の世界」が多く登場します。狂った夢に侵入し、そしてその夢が現実世界に少しずつ侵食していく不思議な映像表現。これは今監督にしかできない表現だったと思います。
「ストーリーがよくわからない」というレビューも見受けられます。その気持ちも理解できます。
ストーリーを楽しみたい人にとっては、冗長な映像表現や演出が鼻につきそうだな~と、私も観ていて感じました。
ただ、寄り道は多いですが「DCミニを盗んだ犯人を捜す」という点ではストーリーは一貫していますし、ストーリー自体は特に難解なものではないので、映像に惑わされないようにすればストーリーは追えますし、結構面白いです。
観る人を選ぶ作品だとは思いますが、観ておいて損はない作品でもあります。
オススメです!!