「無知であること」誰も知らない ぞのさんの映画レビュー(感想・評価)
無知であること
ストーリーは大きな変化なく、救いがあるわけでもなく終わってしまいますが、
こんな現実があるということを知ることができました。
母親だけが悪者なわけではなく、様々な問題の結果なのかなと。
そしてこれらの問題は貧しさが原因ではないというのが皮肉的で辛いなと思いました。
母親はハイブランドのバッグを何個も持っていますし、長男はお金がなくても割高のコンビニで買い物、スーパーでも果物に手を出したり、、、と。
貧しさが招く不幸ではなく、無知であるが故の不幸なのかなと思いました。
また、中盤で母親がもう帰ってこないと悟った明が、
無邪気な兄弟たちを煩わしく思い冷たく接するシーンが何とも切なく、
いつの間にか母親と立場が同じになってしまっているのが複雑でした。
実際の事件がモチーフということで少し調べてみましたが、
母親のみが保護責任者遺棄致死の罪で逮捕されたとのこと。
早々に責任放棄した父親には何の処罰もないのかとモヤモヤしました。
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