息子の部屋のレビュー・感想・評価
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Experience a Death in the Family
Few films have focused on the psychological reactions to death as poignantly as The Son's Room. Whereas its often a mere plot-point in even the saddest films, death is the main character here. Director Moretti's genuine performance as the grieving father psychoanalyst has us witness all the familial facets of loss, managing to find silver linings along with a balanced, minimalized soundtrack.
『バイ・ディス・リヴァー』
コメ・スタ?
イオ・ストベーネ!
日本だと手紙で死を伝えると思った。母親が電話で伝えた所に、この映画の主旨が有るんじゃないかなぁ?
世紀末から21世紀にかけて、携帯電話が普及し始めている。なんか、この物語でも家族に連絡が行くスピードが遅いように僕は感じた。
さて。僕なら『バビロンの河』とか選曲したかも。
昨日(2024/02/21)上野広小路へナポリピザを食べに行った。クアトロフォルマッジのビザが目から鱗のビザだった。
カトリックの国の料理の方が一般的にプロテスタントの国の料理よりも美味しいと僕は思うが。
間違いかなぁ。
見た。
うーん、全然おもしろくない・・・
精神科医の話。息子と遊びに行こうとしていたら、患者からの電話で往診に行く。
息子はその間ダイビングに行き、そして事故で死亡。
主人公はその患者に何ともいえないわだかまりを抱く。
精神的に不安定になり、夫婦中もうまく行かなくなってくる。
あとは実は息子に片思いをしていた女性の存在を知り、その人と会う。
ただそれだけ。そういう中での心情を描きたかったのだろうが、
だから何?感だけが残る。成り行きでダラダラ続くつまらない映画の典型。
/*静かに壊わされたパズル。ピース探がす日常*/
この映画の感想をわかりやすい言葉であらわそうとしたが、思いつかない。
例えるとうまく伝えられそうだ。
人は生きていく中で何度もパズルを壊されてしまうが、大きく壊されてしまった時の話だ。
大量にあるピースからひとつひとつピースを探し、確かめ、間違っていれば戻す。
それを繰り返して、元のパズルに戻そうとしている。
時間がかかるほど、元のパズルの絵は曖昧になって、正しいピースがないと絶望する。
この作品は、やっと元のパズルの絵が見えてきたところでエンドロールとなった。
たぶん、完成はしない。
壊されてしまった時に、何個かピースをなくしてしまったからだ。
【”あの時、往診に行かなければ・・”愛する息子を亡くした精神科医の苦悩と後悔。そして、愛する家族と共に緩やかに再生して行く姿を温かいタッチで描いた作品。】
ー 序盤の、精神科医ジョバンニ(ナンニ・モレッティ:監督&脚本も担当)が、様々な患者と交わす会話のシーンが良く分からなかったが、途中で”これは、この後彼が精神科医に掛かる程の哀しみを経験する事を、暗喩しているのでは・・”と思いながら、観賞。-
◆感想 <Caution! 内容に触れています。>
・物語は、哀しいがシンプルである。
・精神科医ジョバンニと妻、パオラ、娘イレーネ、息子アンドレアは穏やかな生活を送っている。
ー アンドレアが学校のアンモナイトの化石を盗んで、一週間の停学になったりするが、皆、彼の無実を信じている。
だが、アンドレアは数日後、”先生の困った顔が見たかった”と盗んだ事を認める。-
・精神科医ジョバンニの診察は続く。自殺願望のある男。生きる意味を失っている男・・。
そして、日曜日に自殺願望のある男から”直ぐに家に来て欲しい”と電話が入り、ジョバンニは車で出かける。
そして、彼のいない時に、悲劇は起きる。アンドレアがダイビング中に洞くつで酸欠死したのだ。
- 自分を激しく攻めるジョバンニ。妻、パオラ、娘イレーネも悲しみの底に叩き落とされる。-
・家族関係がギクシャクし始めた頃、アンドレア宛の、アリアンナという女の子からの手紙を見つけ、家族でその女の子に一度は断られながらも会いに行くジョバンニと妻、パオラ、娘イレーネ・・。
<後半や、ラストシーンで流れる、”ブライアン・イーノ”の名曲”By This River"の優しき音色が、優しきアリアンナや彼女の新たなボーイフレンドの姿と重なり、ジョバンニ一家は徐々に癒され、再生していく姿を彩っている。
それまで、他人の悩みを聞き癒して来た男が、息子を失った事により激しく落胆し、自らを責める中で、亡き息子の一時だけのガールフレンドたちに癒されていく姿。
”良い子たちだな・・””そうね・・”
派手さは無いが、静かに心に沁みてくる作品であると思う。>
パルムドールか・・・
何だかかなり後ろ向きの父親ジョバンニ。精神科医であることも災いしてか、生活を元へ戻せそうにないジョバンニなのだ。むしろ患者の方が息子の死という悲しみから逃れる術を知っているようにもとれる。
立ち直るキッカケは難しい。それを敢えて映像化することに意味が見出せない。家族は全て暗いんだけど、音楽が案外爽やか系であり、患者がかなり面白い人たちだった。序盤からのエピソード、アンモナイトの化石を盗んだ事を母だけに告白するシーンがあったのだが、結局この伏線を生かしきれてないし、息子の友達の描写もおざなりになっている。母と娘の泣くシーンだけは迫真の演技だったのだが、モレッティ自身の演技がだめだ。
ラストに出てくる、アンドレアの最後の彼女(キャンプで云々・・・)がヒッチハイクでジョバンニ一家に訪れるが、帰り際にそのアリアンナの目線で家族が砂浜で戯れている。これがどういう意味になるのか、賛否両論であろう。似たようなシチュエーションならば『普通の人々』のほうがが断然にいいと思います。
出会えてよかった映画
暗いというわけではないけれど、重い内容の映画だ。二度観た。次回は…、観る時を選ぶ内容の映画なので、今こそ観たいという気持ちになる時までしまっておこうかと思う。
わたしたちは、人生で理不尽な不幸な目に遭ってしまったとき、そのやり場のない気持ちをどこに持っていけばいいだろうか? 前向きに考えられない自分の気持ちを、どう整理したらいいだろうか? 理屈も分析も救ってくれない。
この映画は、それを解決してくれるわけではないけれど、そっと寄り添ってくれる。肌の温もりを感じさせてくれる。イタリア映画ならではという感じもする。
このような映画があるだけで、誰かの気持ちが少しだけ救われることがあるのかもしれない。
出会えてよかったお気に入りの映画のひとつ。
音楽も美しく暖かみがある。
2度目鑑賞。冷静になってしもうた。
☆良かったところ☆
・いびつな展開
映画の基本をやっているようで、ラストへ向けてのグロテスクなまでの非ドラマ感は面白い。とらえどころのない恋人が現れ、感動の準備が整ったところを肩透かしして、それどころか虚しさの穴がぽっかり胸に開く。
お涙頂戴の前提ストーリーから、解決ポイントへの道筋の整っていない具合、シーン同士がガタピシいっている感じ、ハンドリングできていない進行が、実にリアルで本作の宝石となっている。
・精神科医という設定
この設定自体、あまりによくでき過ぎている気もするが、分析医が冷静を保てるか否かのギリギリのラインを見せてくれるのは、スリリングでもあり、力む、他にないリアリティがあり、面白かった。
ただ、もっと耐えるのも観たかった。(私事にうろたえ、分析医として、もはやアウトなのは、物語のわかりやすさ追求し過ぎていて、面白さが欠けたような気がする)
・音楽
常に同じ曲が流れるのはよかった。
家族という一見幸せそうに見える集団に通底している哀しさを、空気に刻んでいるようだ。
・シーン開けの演出技法
北野武的手法が効果的になされている。
シーンののっけから、北野監督曰く「因数分解」の画を使い、行動の結果が示されている。それが、映画にリズム、小説でいう文体のようなものを生んでいる。
★悪かったところ★
・息子がすでに死ぬとわかって観る陳腐さ
息子の死が予告編で明かされていて、それをコミで観なければならない。よって、悲劇としてあまりに安易な定型へとはまりやすいし、じっさい、遺された者らの多くのリアクションは、その型にはまってしまっている。お涙頂戴に、どうしても流されてしまう。
・精神科医という設定
冷静で平和を好み寛容で理性的人物としての主人公の設定、その性質を、さらに拡張させているのが、この職業設定。うーん。少し設定が説明的過ぎやしないか?
前述したが、この設定は、父の理性崩壊描写を生かすためになされているようだが、理性の崩壊をやはり最後の最後まで隠し通したほうが、より奥ゆかしい感動があったように思う。伝家の宝刀を、ちょっと抜きすぎ。
よって、古めかしい悲劇でも観ているような、たとえば、歌舞伎で子が殺された父のような、そんな芸能臭さがぷんと漂ってしまったか。
精神分析医の苦悩
鎮魂のメッセージ
人が生きていくなかで、どうしても逃れることができない。
愛する者の死。
家族はそれぞれに傷つき、心の舵が取れず、互いにぶつかり合う。
なぜ、神は彼を選んだのか?
考えても考えても、ヒントすらない難問。
私がもしこうしていたら、あの人は死なずにすんだ・・・
唯一自分で導き出せる答えだった。
自分が死んで、こんなに打ちひしがれ、惜しんでくれる人がいる。
それこそ、死んだ人への鎮魂のメッセージなのだ。
だから、失った人の悲しみは無駄ではない。
愛在るが故の、耐え難い苦しみなのだから。
個人的には
もう一騒動、欲しかったです。
息子の部屋には、秘密があったとか。
ストーリーが引き締まる何かが・・・
心を掴んで離さない、とまでは行きませんでした。
じわっと感動出来る作品
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