「ムーラン・ルージュへようこそ…愛と悲しみのショーの始まり」ムーラン・ルージュ 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
ムーラン・ルージュへようこそ…愛と悲しみのショーの始まり
「華麗なるギャツビー」を見た後、無性にこの映画が見たくなった。普通ならオリジナルの「華麗なるギャツビー」を見るべきなのだろうが(笑)
バズ・ラーマン監督による豪華絢爛なミュージカル映画。
2001年度のアカデミー賞で作品賞を含む8部門ノミネート、2部門(美術・衣装)受賞。
ストーリーは至って古典的な悲恋物語。
19世紀のパリ。作家志望の青年クリスチャンは、ナイトクラブ“ムーラン・ルージュ”の高級娼婦サティーンと恋に落ちる。が、店のパトロンである公爵が彼女を我が物にしようとしていて…。
この古典的な悲恋物語をここまで魅力的にしたのは、斬新な映像・音楽センスと言えよう。
悲恋ミュージカルでありながら、めくるめく映像世界はコミカルでファンタジーのよう。
“スパークリング・ダイヤモンド”“カム・ホワット・メイ”“ロクサーヌ”…使用される楽曲の数々は何度でも聴き返したい。
特に、クリスチャンたちが“ムーラン・ルージュ”へ赴き、“輝くダイヤモンド”サティーン登場までの序盤は最高の高揚感。
個人的に、ジドラーと踊り子たちによる“カンカン”がお気に入り。
サティーンとクリスチャンの悲恋が、劇中で披露されるショーとリンク。
立ちはだかる障害に翻弄されながらも愛を貫こうとする二人を通じて、愛の素晴らしさを讃える。
しかし、愛や嫉妬さえも抗えない決して逃れられない運命がサティーンを奪おうとしていた…。
華やかでコミカルな前半から一転、悲劇的な後半へ。
ラーマンの特徴とも言えるこのメリハリのある展開に好き嫌いが分かれる所だが、僕はハマってしまったんだな。
そう、この映画はハマった者勝ち!
ニコール・キッドマンが悲劇のヒロインを熱演、“ダイヤモンド”のように素晴らしく輝く。
ユアン・マクレガーも愛を信じ愛に生きる青年を好演。
支配人ジム・ブロードベントも存在感発揮。
出演者たちの歌と踊りも必聴&必見!