劇場公開日 2001年11月17日

ムーラン・ルージュ : 特集

2001年11月1日更新

「ムーラン・ルージュ」

イントロダクション

編集部

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「真実」「美」「自由」そして「愛」。「ムーラン・ルージュ」に込められたテーマは、我々の日常にありふれていながら、ともすれば見失いがちな普遍的な価値観だ。バズ・ラーマン監督は、こうしたテーマと真正面から取り組み、ミュージカル、しかも誰もが知ってる現代のポップスをふんだんに使って、何のてらいもなく正面突破を試みる。

この映画の宣伝に見られるキッチュで退廃的なビジュアルは、若者を寄せつけるための誘い水に過ぎない。一旦その世界に取り込まれたら最後、観る者は朗々と歌われる古典的な愛の物語へと巧みに絡め取られていくのだ。

それは、バズ・ラーマン監督の周到な罠とも言える。あるいは、罠などではなく、監督の純粋なる精神の発露なのかも知れない。とにかく、こんな病んだ世界に生きる我々としては、その世界に素直に身を委ねる方が得策だ。

今回の「ムーラン・ルージュ」特集では、そのバズ・ラーマンへのインタビューとともに、彼が行った渾身の選曲を分析。映画ともどもお楽しみいただきたい。

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