劇場公開日 2005年5月28日

ミリオンダラー・ベイビーのレビュー・感想・評価

全138件中、21~40件目を表示

4.0アイリッシュアメリカン

2023年2月7日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

悲しい

興奮

フランキーがマギーに授けるガウンは、アイルランドを象徴する色である緑であり、そこに記された「モ・クシュラ」という言葉は“愛する人よ、おまえは私の血”という意味のゲール語である。これは、フランキー、マギーともにアイリッシュアメリカンであることを示唆している。
アイリッシュアメリカンとは、アイルランドに出自を持つアメリカ人のことで、約3,600万人のアメリカ人がアイルランド系であると自認している。初期の移民は警察官、消防士、軍人などの職業についていることが多いが、これは移民としては後発だったために命がけの危険な仕事にしかありつけなかったという歴史的事情に起因している。血気盛んなアイルランド気質ともマッチしていたらしい。
ボクサーとトレーナーという職業もその系譜に連なるかもしれない。中西部の田舎町からやって来たマギーはうらぶれたロスアンジェルスのボクシングジムを経営するフランキーにトレーナーになってくれと願い出るが、女性ボクサーを育てる気はないと断られ続ける。しかし、ジムを一緒に切り盛りする親友のエディは彼女にボクシングの才能を見出し、またフランキーも彼女の真摯な態度に心を動かされたため、弟子入りを了承する。マギーの才能は徐々に開花していき、プロボクサーとしてデビューを飾るまで至った。連戦連勝で勝ち進むマギーにある日100万ドルの賞金が掛けられたタイトルマッチが用意された。しかし、対戦相手は卑怯な手を使うことで知られるボクサー。彼女は試合で全身不随という大怪我を負うことになってしまった。
マギーの家庭環境はあまりにも悲しい。大怪我を負う前にはファイトマネーで家族のために一軒家を購入したが、母親から生活保護が打ち切られると文句をいわれ、全身不随になってリハビリ施設に移ってからも家や財産を横取りされそうになる。愛情や思いやりは微塵もない家族にマギーは深く傷つき絶縁を突きつける。
「モ・クシュラ」の意味を人生の最後に知るマギーの笑顔が忘れられない。この言葉は実の親子以上に固い絆が芽生えたマギーとフランキーの間にのみ成立した。ラストに呆然自失した。

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ミカエル

5.0父と娘

2022年12月14日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

主人公(クリント・イーストウッド)はボクシングのトレーナー、経営しているジムに女性(ヒラリー・スワンク)が入ってくる。
相手にはしていなかったが、相棒(モーガン・フリーマン)のススメもあり、教えることに。
みるみる力を発揮していく女性は、向かうところ敵なしの強さだったが・・・。
娘に相手にしてもらえない主人公、早くに父を亡くし情の薄い家族しかいない女性、この二人の関係は切ない。

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いやよセブン

3.0言葉もない

2022年10月6日
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鑑賞方法:VOD
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いけい

2.0この映画を評価している

Mさん
2022年10月4日
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人はとっても多いのですね。
映画としてとてもよい作品なのでしょう。だからこその高い評価だと思います。
ただ、この映画の根本に流れる考え方を、こんなにも多くの人が支持していると考えると、私はとてもこわくなりました。私が彼女の立場だった時、あるいは彼女の恋人の立場であった時、あるいは彼女の親の立場だった時にも、多くの人は「主人公の行動は正しい」と考えるのだと思うこわさです。
いろいろな考え方を自由に表現できるのが映画のよいところです。ですから、この映画そのものを否定しているわけでも、この考え方に賛同する人を否定しているわけでもありません。
このレビューを読まれていやな気持ちになられた方。申し訳ありません。

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M

4.0思いがけず考えさせられた

2022年7月14日
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雪

4.0作品の内容について何の前知識もなく観た。途中まで女性ボクサーのサク...

2022年6月27日
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鑑賞方法:VOD

作品の内容について何の前知識もなく観た。途中まで女性ボクサーのサクセスストーリーかと思って観ていたが、後半予想もしない展開に。こんなに重いテーマの作品とは思っておらず、観終わった後は頭が重く、心が苦しく、暫く放心状態で立ち上がることが出来なかった。
自分がマギーだったらどうしただろう、あるいは自分がフランキーの立場だったら、どういう選択を取っただろうか、、、と色々と考えさせられた。

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Ran

4.0日本人には語れない

2022年5月17日
PCから投稿

ボクサー映画でもなければ、尊厳死の映画でもない。
血のつながりと愛の映画でもない。

映画を見た後、少しだけ歴史の勉強してみた。

新大陸を求め、アメリカに渡った最初の民族はイギリス(イングランド人)だ。
その後、フランス。そしてオランダ、ドイツなど。
イギリス人やフランス人は先住民であるインディアンを排除しアメリカを建国した。
その後、アイルランド人移民が入ってくる。
先に入った英仏はその後に来たアイルランド人やイタリア人を差別し
迫害する。
※アジア人(中華系)や黒人(アフリカ系)が入ってくるのは、さらにその後。

故郷アイルランドではイングランドやスコットランドからの植民地化が進み、
新天地アメリカでは迫害を受ける。そんな因縁を持つ民族。

それがこの映画のバックボーン。
憎きイギリス(青のイメージ)青い熊ビリーは汚くズルく、
そして強い「完全な悪」として描かれる。
一方、主人公マギー=アイルランド(緑のイメージ)は、
我慢強く努力を惜しまない「モ・クシュラ」として描かれる。
その二人がアメリカという地で激突する。

しかし、突然悲劇が訪れる。
2人が選んだ結末を否定する意見も多いが、
アイルランド人のほとんどがカトリック信者で
あることが深く関係している。
敬虔なカトリック信者ではない日本人には
理解しがたい。理解しようとしてはいけない。
と、思う。

そうした背景があってこそ、
アカデミー主要4部門受賞に意味がある。
アメリカのアメリカたる権威「アカデミー賞」受賞に
意味がある。のだ。

とかいう、私の浅い知識を差し置いても
キャラクター設定、物語のテンポ、人間関係の描写など
さすがイーストウッド監督と言わざるを得ない傑作で
あることは間違いがない。のだ。

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にゃろめ

5.0壮絶なストーリー、メッセージ性にも感動

2022年5月5日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

楽しい

幸せ

お互いに父娘の関係が切れた、トレーナーと女性ボクサーというのが、お互いに娘と父の影を追っているんだろうと思うと、それだけでもジーンとくる話だ。私も思春期の娘がいるので、なおさらジーンだ。
助演のモーガンフリーマンは、名作「ショーシャンクの空に」と同様に、主人公に寄り添う優しさが、またまた感動ものだ。
それぞれのアカデミー賞の受賞は、納得がいく。

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かずじー

4.0寄り添える優しさ

2022年4月30日
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鑑賞方法:VOD

難しい

ボクシングである程度の結果を残し
タイトル戦で怪我して
脊髄を損傷
寝たきり状態に…
自力で呼吸することもできない
出来るのは話をすることぐらい
家族に愛されず…愛する母親からも
寄り添ってもらえない
本人としてみたら希望も持てず
未来もなく生きる望みも
…持てない
いままで努力して得た栄光を留めて
最期を迎えたいと願う

…彼女にとって
果たしてこのまま生きて
いくことが幸せなのか
…または苦痛なのか
クリントイーストウッドは
私たちに問いかけている

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しろくろぱんだ

0.5絶望をもっと楽しもうよ

2022年2月25日
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鑑賞方法:VOD
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マサシ

4.0こんな風に終わらないで欲しい、と思ったのに終わってしまった。それで余計に頭から離れない。ずるい映画だ。

2022年1月17日
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鑑賞方法:VOD

①てっきり女子ボクシングの世界を舞台にしたスポ根ものだと思っていたのに(だから観るのを躊躇していた)、こんな映画だったとは。見終わった後、しばらく思考停止だったとも言えるし、思うことが多すぎたとも言える…②

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もーさん

3.0少し気になる点がある。

2021年12月27日
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P.N.映画大好きっ子さん

4.0心が悲鳴をあげる。

2021年11月18日
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鑑賞方法:DVD/BD

観賞後は身体がズン、と重くなります。
観るのに気合いがいる作品。

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はち

2.0薄っぺらい印象

2021年5月26日
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鑑賞方法:DVD/BD

単純

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88742896

3.5オスカーにしては地味

2021年5月19日
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越後屋

4.5夢は叶わず、でも人生を全うした女子ボクサー

2021年4月12日
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鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

知的

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はやたろ

4.5モ・クシュラ

2020年12月24日
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鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

興奮

ボクシング物はだいたい好きなんだよねーと気軽に観始めてしまって終盤でやられた。傑作すぎる。前半のサクセスストーリーと、クライマックスの悲しすぎる選択、構成が天才すぎて辛すぎる。全体を通して表情がギリギリわかるくらいの暗さと緑色のトーン。モ・クシュラ。

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みな

5.0!けいを逆のとこいたりや。だんいなゃじ屈理はグンシクボ

2020年12月2日
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鑑賞方法:映画館

 この映画を観た直後に印象に残ったキーワードを書き出してみると、「110回目のプロポーズ」という言葉が残ってしまいました。「自分自身を守れ」とか「タフ・エイント・イナフ」よりもずっと強烈に・・・そして、アカデミー賞の結果は嘘じゃなかったと座骨神経にフックを食らってしまった気分です。ラスト30分に自然と涙が流れるというコピーも嘘じゃありませんでした。観る前にはボクシングを題材にした普通のスポコンドラマだと信じきっていましたから、衝撃は強かった。しかし、終わってみると、重いテーマだけど、どことなく心が洗われるような感覚にもなりました。

 最も印象に残ったのはヒラリー・スワンクの演技でしょう。映画の中で、彼女は13歳からダイナーのウェートレスで稼ぐのですが、彼女本人が幼い頃はトレーラーハウスで暮らすほど貧しかったらしく、客の食べ残しを隠すシーンなどはリアルに演じてました。もちろん鼻が折れる等の痛いシーンもすごかったです。

 クリント・イーストウッドとモーガン・フリーマンもおじいさんコンビとしていい味を出していました。過去の贖罪と娘との確執を背負い、必ず送り返される手紙と毎日通う教会。静かな演技であってもボクサーを守るという信念。どれをとってもイーストウッドらしい演技でした。彼が贖罪を感ずる本人であるモーガン・フリーマンの語りも渋く、23年間ずっと一緒に働いてボスに罪の意識を感じさせないよう生きている姿も、何発もジョブを食らうかのようにじわりと感動を与えてくれました。脇役ではあるけど、デンジャーやウィリーもインパクトあったし、世界チャンピオンの青い熊もボクサーだけあって睨みつける目は強烈でした。

 伏線である「モ・クシュレ」というゲール語の言葉。真の意味を知ってからは、アイルランド人の観衆が歓喜した理由もわかり、カウンターパンチを食らってしまいました。それよりも、ラスト30分の意外な展開そのものが、ビリー・ザ・ブルーベアの放つ反則技くらいインパクトがあるもののだったかも・・・「父親が犬にやったこと」と言葉を発したときには、もう涙が・・・

【2005年5月映画館にて】

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kossy

3.5久しぶりに

2020年11月21日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD
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トミジュン

4.0いい人生

2020年11月10日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

夢や目標に向かって挑戦する、努力をする、たまには後悔することもあるかもしれないけれど前に進む。そうすればたとえ人生の最期が最悪なものだとしても「いい人生だった」
と思えるかもしれない。
そうやって生きていきたい…
いい人生とは「努力をし続ける事」かもしれない。

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ABCD