深夜の告白のレビュー・感想・評価
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ヘップバーンもモンローもまだ現れていないか!だから、この映画つまらないんだ。
元祖火曜サスペン○劇場だ。チープすぎる。まぁ、完全殺人なんて、あったらみんな真似するから、わざと話を面白くアレンジしているのだろうが。少なくとも、傑作ではないと思う。
深夜に告発する必要があったのか?
何をやりたくて?最後の行動が理解出来ない。
そもそも、計画に問題がある。展望車というくらいだから、客が二人以上いた場合どうするつもりだったのだろう?煙草文化の時代故、展望車は二人以上煙草を吸っている可能性が高い。
レイモンド・チャンドラーの脚色が入っているとの事だが、雰囲気はバードボイルド風だが、本格推理映画とは言えない。矛盾があちこちにある。
保険殺人に至る強烈な動機が無い。まさか、アンクレットがそれなのか?
娘のローラの方が、綺麗だと思ったが。
少なくとも、人生を駄目にしてまで、惚れる様な相手では無いと思う、また、ワイルダーも、彼女をそんな美人で魔性の女には描いていない。たから、ワイルダーの演出不足と思う。少なくとも、ヘップバーンやモンローを使った方が良かったと思う。そうか、ヘップバーンもモンローもまだ現れていないか!だから、この映画、つまらないんだ。
ここから、完全ネタバレが含みます。
追伸
僕も傷害保険に入ったのに何故骨折したのに、請求しないのか?気になった。案の定。完全にネタバレ。
1940年代「フィルム・ノワール」映画及び悪女ものの傑作であり代表作として名高い本作。期待した程にはのめり込めなかったが、ビリー・ワイルダーの話術の巧みさにはやはり感心させられる。
①監督4作目ということで1950年代に全盛期を迎えるその演出力がやっと花開き出したところ、というところかなァ。翌年『失われた週末』で沢山の賞を取っているし。でも『サンセット大通り』(1950)に比べるとまだまだという感じかな。②「松葉杖」の映画である。冒頭のタイトル→キャスト→スタッフと紹介される間に松葉杖をついた男が画面の後ろから前に歩いてくる。『Double Indemnity』(倍額保証保険)とは関係無さそうだし、沢山あるこの映画の説明文・批評・解説に「松葉杖」のことは特に書かれていなかったしで、“?”と思っていたが、犯人が“完璧!”と自画自賛していた計画にキースが初めて綻びを見つけたのが「松葉杖」だっので“成る程!”と唸らされた。映画の冒頭で既にトリック崩しのタネを見せていたとは。さすが演出に遊び心のあるビリー・ワイルダーである。③回想形式で主人公(或いは事件の探偵や保険調査員)が犯罪の初めから終わりまでを辿っていく手法は『市民ケーン』の手法を「フィルムノワール」が取り入れてから一般化したとのことだが(この辺りの事情は山田宏一著の『映画的なあまりに映画的な美女と犯罪』(廃版になったかしら)に詳しい)、この映画もその一つ(他にも『郵便配達は二度ベルを鳴らす』『殺人者』『farewell, my lovely』等々、そして極めつけ死者が回想する『サンセット大通り』)。④1930年代にはコメディ映画での主演男優としてクローデット・コルベールとのコンビで人気を博したフレッド・マクマレィが女の色香に惑わされて殺人を犯し自滅する男、同じく戦前はコメディ映画・恋愛映画・人情映画で人気を博したバーバラスタンウィックが稀代の悪女を演ずるということで別の意味で話題になったのでしょう。で、そのバーバラ・スタンウィックですが、ルックス的にあまり好きなタイプではないのでフレッド・マクマレィがあんなに直ぐに魅せられるのが共感できない。それで予想していたほどこの映画にのめり込めなかったんでしょうね。でも流石に実力のある女優さんだけあって冷酷・非情で計算高いな女ぶりは凄みはありました。横で殺人が行われているのに表情ひとつ動かさない冷血ぶり。初めて会った男に「今まで日光浴していたの(つまり、真っ裸だった、言って男の欲情を誘っているようなもの)」とアッケラカンと言ったり、着替えた後階段を降りてくる時に先ず脚と足首に付けいているアンクレットチェーン(最初は娼婦の間で流行ったものらしい)を映し出すカメラ。男は直ぐにアンクレットチェーンに魅せられてしまう(足フェチか?)。フレッド・マクマレィは初めて屋敷を訪ねたのであり、バーバラ・スタンウィックもこの時点では罠にはまる男かどうかわからない筈だったので訪ねてくる若い男にいつもこんな風に迎え入れるだとしたら何と計算高い女!男に対しても必要以上に微笑みかけたり媚びたりするのではなく、値踏みするような目で見据えるだけ。巣にかかる男をまっている女郎蜘蛛のような女ですな。現代の感覚で言えば徹頭徹尾冷血非情な悪女でいて欲しかったが、最後マクマレィを撃った後生まれて初めて愛を知ったと言って死んでうくのは、当時のハリウッドとしては最後に改心するというのがなければ許されなかったせいでしょうね。犯罪者たちは映画の最後で必ず罰せられなければならない、という一種の倫理コードがあったのでしょうね。まあ、良し悪しかな。⑤E.G.ロビンソンは流石に上手い。軽妙な演技に終始しているようで、26年間の仕事がもたらした経験・知識(その裏にある人間の欲望・愚かしさ等への洞察力)の年輪を感じさせる貫禄が素晴らしい。
魅惑の美女に翻弄
チャンドラーが脚本参加しているが、美女に惹かれ、マーロウと逆に妖しい人妻になすすべなく翻弄される。主人公が見境なくのめり込んでいくプロセス、気持ちの揺れがが描けている。他愛もない保険金殺人なんだけど、ゴシップ記事的に引き込まれて行く感じが良い。
あのレコーダー。映画で観るの初めてだけど、技術史的に為になった。日本でも使われていたのかなあ? 博物館でも見慣れない気がする。
とても面白い
女の「私は人を愛したことがなかった」というセリフにぐっとくる。このような自分の負の側面を自覚してうつむいているのに、行動は全く改めることなく、地獄へ一直線なところが切なくて最高だ。
家に保険会社の小柄なおじさんが来ているところに、女が訪ねて来てドアの裏に隠れる場面はさりげないのにものハラハラする。小柄なおじさんの抜け目ない感じが怖い。女もヤバそうな感じがむんむんしてキャラが立っていて面白い。
独特の構造がおもしろかった
モノクロ。かなり古い映画で、観るべきか少し躊躇したが、観て良かった。ビリー・ワイルダー監督は多分初めてだ。コメディなどではなく、サスペンス。コメディ要素は全くない。
深夜に誰もいないオフィスに入ってきて、友達か上司あてにテープレコーダーに「告白」を吹き込むところから始まる。
自動車事故についての保険が主題になっている映画である。
本作タイトルの原題が意味する「倍額特約」とは、途中でセリフで説明があるのだが、もし交通機関(汽車)での事故での負傷だった場合、倍額が保障されるというもの。
そもそもこの時代に自動車を持っているものは富裕層のみだったはずだが、だから富裕層むけの物語になっているのだと思う。
保険と保険金殺人についての映画のため、ややこしいかと思ったが、私にも大筋は理解できた。
自動車保険の更新を頼みにきた営業マンが、その家の奥さんに誘惑され、旦那を殺す計画を立案する。
そして計画を実行するのだ。その際の連絡方法がユニークだ。喫茶店や公園などではなく、営業中のスーパーで立ち話をするというもの。
サブストーリーで、その家の娘が、ある男に恋をして家を出てゆくという話がある。
社長、上司、目撃者などでてきて、話は二転三転する。
ラストは、女を殺し、会社に戻って全てを告白する男。
メインの筋はそんなにむずかいものではないが、どういう背景でこの映画がつくられたのか考えてしまう。
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