メメントのレビュー・感想・評価
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【映像の中で”時”を魔術師の如く操るクリストファー・ノーラン。究極の”ループムービー”でもある。】
頭脳、フル回転で観る映画。
実に面白い。
モノクローム画とカラー画の使い分け方・・・。
■メメント:”思い出せ”
■メメント・モリ ”死を思え”
- クリストファー・ノーラン監督が、騙し絵の”エッシャーの大ファン”であることは有名だが、今作で彼は観客を騙す(惑わす)事が出来たのか・・。-
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■レナード(ガイ・ピアース)は妻を犯され、殺される。
その際に受けた頭への傷が原因で、”新しい記憶が消えてしまう”事に悩まされつつも、
・周囲での出来事を”ポラロイドカメラ”で写し、写真の裏にコメントを残し
・身体中にタトゥでメモを残しながら、
犯人を捜すが・・。
■数々のメモ(可成りミスリードされる。上手いなあ、凄いなあ・・。)
・胸には”ジョンGが妻を犯し、殺した”
・”サミーを忘れるな”・・・
- レナードが保険屋だった頃、顧客だった、サミーの妻が、夫の記憶障害を確かめるために”ある覚悟”で何度もインシュリン注射をさせる場面。ー
(サミーが出る場面はほぼ、モノクローム画である・・。)
夢か現か・・・。-
<解体された時間軸の中で、断片的情報を”フラッシュバックを効果的に用い”、錯綜する物語を整然と造り上げた作品。>
■何度観ても、鑑賞後の解釈にブレが生じる作品でもある。
完全にクリストファー・ノーラン監督の勝利である・・・。
★3.5
タイトルなし(ネタバレ)
少し難解。なんとなく物語の概要は掴めたものの、あまりスッキリしない。
幻想を追う主人公・レナードと彼を気兼ねて優しくしているおじさん。
そのおじさんは物語の冒頭で殺される。
その時点から、過去に遡っていく…ってことかね?
脳を使う映画
記憶とは果たして正確なのか…
映画を見た後、他の人が書いた考察を読んで「ああ~!そういう事!!」と感動できる映画。
この映画は1回、いや2回見ても「??」となる人が多いと思う。
けれど映画の作りがうまく探求心をひどくくすぐられるので「あのシーンの意味は?」「あの人の目的は?」「結局主人公はこれからどうなるの?」と気になってしまう。
幸いな事に、メメントは他の人がたくさんネットに考察を載せている。
だからそれを見よう!!
そうすると、「ああ~~~そういう事!!」と感動する。
この映画の内容が理解できなければできないほど、他の人の考察を読めばまるでコナンの謎解きのように「はっ…!」となる体験ができる。
だからこの映画は、映画を見る自分+それを考察してくれる他人の力が合わさって初めて完成された作品なんじゃないかと思う。
コナンで例えるなら映画が謎パートで、他人の考察が謎解きパートなのだ。
映画自体はしっかり作られていて考察に耐えられるよう綿密に練られた構成をしているので、見て損はないぞ!
難解かつ独特なストーリー展開
題名にもある通りこの作品は物語の展開が独特で開始10分くらいまで物語の進行についていけなかった。というのも、普通は起承転結で物語が進行していくのに対し、この物語は結末から始まり一定の間隔で『起』に戻り、また一定の間隔で『結』の続きに戻りと交互にストーリーが進行して最終的にはそれぞれ『起』と『結』から進行したストーリーがくっついて物語の真相が分かるという独特の展開であったからだ。
また、主人公レナードは後遺症により10分程度しか記憶を保つことができずポラロイドカメラで撮った写真や自身が書き残したメモを頼りに行動するため、何が本当で何が嘘なのか、今まで自分が何をしていたのか、彼は覚えておらず、結末から戻る形でストーリーを観ている我々にもわからない。これらの要素がこの作品を読み解くのを難しくしている理由である。
あらすじを見てこの映画を視聴したにも関わらず物語の進行についていけなかったのが悔しかった。物語の最後に『起』から『結』まで分かりやすいようにまとめてくれるのではないかと期待していたがそのような描写はなかった。独特なストーリー展開、10分の記憶、嘘をつく人物、これらが視聴者を混乱に陥れている要素であり、僕はこれに完全に踊らされ、真相を知った後も全くスッキリせずに視聴を終えてしまった。
細い時間軸と嘘
主人公と同じで、観ている側すら何も解らない展開が丁寧にも思われる時間軸の変動の描写で細かく刻まれ、理解出来てくる反面、複雑になっているようで戸惑う。
誰が正しいのか?馬鹿正直に信じていると呆気に取られる展開が繰り広げられ、誰もが嘘しか言っていないように、、、主人公ですら!??
一つ一つの謎が、その都度に解決されて行くようで単に御都合主義的にも映るが、記憶を軸にある物語が全体を通して賢さで覆われて行く感じ?
まぁ、驚きなオチがあるのは確か、が、遅かれ早かれ捕まる訳で、でも、それすら憶えていない、復讐果たせず無念の思いだけが残るのか!?
頭の良いノーラン、D・フィンチャーのLOOKで観たかったような、G・ピアースが何となくB・ピットを意識している?髪型とか。
ノーランが撮りたかった、ノーランが撮った「セブン」のような本作、違うか!!?
やっぱ名作だわ。
物語のラストシーンから逆に語られる本編と、始まりから語られる挿入シーン。
一つの物語を2方向から、しかも断片的に描くっていうのは、
「10分間しか記憶を保てない男」の疑似体験をさせようとしてるんだろうか。
よくぞこんなの作れるもんだなっていうのが正直な感想。
面白いとかどうとかより、「すげぇ」っていう。まぁ面白いんだけど。
まぁいずれにしても分かりにくいっていうか意図的に混乱させられる作りで、
さらにストーリーとしても謎が多く残るっていう、挑戦的な作品だと思う。
しかもこれ、20年ちかく昔の作品だからね。
そりゃ高校生もおっさんになるわっていう。
お話の内容は考察サイトとかでさんざんやられてるので、鑑賞後に漁るのも楽しかった。
ロックストックとか、ドーベルマンとか、当時好きだった映画をもう1回みなおしてみようかな。
10分しか記憶を持てない主人公を体験できる見せ方が秀逸。
二人目のジョン・Gへの偽復讐を起点に、少し前から進む時間軸と少し後から戻る時間軸が交互に入るという構成を把握していないと、全然話が入ってこない。かく言う僕も初めの30分までそれに気付かず、最初30分二度見ました(笑)
普通に記憶力のある見ている側が、記憶を10分しか持てない主人公にどう感情移入できるんだ?と考えていましたが、この作品の場面を短く区切り、時間を遡る見せ方は、まさにレナードの視点を見ている側も体験できる秀逸な見せ方でした。
しかも、すでに冒頭、ジョン・Gへの復讐を果たしたところからスタート。目的を果たしたところからのスタートでおもしろくさせるのかと思っていましたが、この時間を遡る見せ方とエミリー、テディなど登場人物たちの本性が分からず、正にレナードと同じ目線になれて、作品に入り込むことができた。特に、エミリーは場面によって性格が変わって怪しげな雰囲気が恐かったですね。
そして、最後の怒涛のネタバラシ!作品中でナタリーが「復讐したって、そのこと忘れちゃうんじゃないの?」っと正論を言ったけど、まさにそれが最悪の形で伏線になっていましたね。。無関係のジョン・Gを探し続けて、お門違いの復讐を繰り返す衝撃の展開。まさに、言葉を失いました・・。三人目のジョン・Gに復讐した後も、レナードは第4のジョン・Gを求めさまようことになったんだろうか・・
メメント三昧の1日
10分経つとその間の記憶がなくなってしまう記憶障害を持った男の話、というのは、前々から多少知っており、興味があったのですが、映画を見はじめても、なかなか話が見えてこなくて、もどかしい。
つかみどころがなくてわかりにくくて、前に見たシーンが時々、繰り返される・・これは何なんだろう?・・・謎の多いまま終盤を迎え、何となく「これは、シャッターアイランド系かな?」と思ったものの、頭の中で論理的にストーリーを整理することができず、ほとんどすぐに、二度目を観賞。(笑) しばらくして、吹替でも観賞してしまいました。
二度目見たときに、「あ、これ、エンディングから始まってる」と、この時気付きました。次の場面の最終シーンが前の場面の冒頭に来ています。多少、メメントでググって、「逆再生」とあったので、やはりそういうことかと納得。ワンブロックずつ(多分、10分間単位)、反時系列で遡っていっているんだろうけど、こういうのは、左脳よりも右脳で考えるのが得意な人の方がイメージしやすいのではないかと思いました。
カラー映像が逆時系列で、モノクロ映像が通常時系列だったら、どこかで「つながるところ」があるはずと思ったら、ありましたー!
普通のミステリーで時系列を交錯させるだけならば、見る人はこれだけ混乱させられなかったでしょう。レナードの記憶の喪失を視聴者が追体験することで、まんまと、トリックにはめられたという感じなのかもしれません。
それにしても、自分の中では謎の部分がまだまだ残っています。
レナードが電話で喋っていた相手は誰だったのか?
本当はレナードという人は存在しなくて、サミーの話で、サミーが精神病院で妄想を膨らませていただけだったのかも。
麻薬の売人がレナードに「サミー」と呼びかけて、レナードはそのことを不信に思っていました。レナード=サミーであるという正体がばれるのをひどく怖れていたようにも思えました。
疲れましたが、充実した1日でした。笑
点と点が線になる快感を味わえる
殺された妻の復讐をするために犯人探しをする記憶が10分ほどしか持たない男が主人公。時系列がバラバラのストーリーを見ながら、観客も主人公と一緒にちぐはぐな記憶を繋ぎ合わせながら物語の真相に迫っていくという構成になっています。
複雑に入り組んだストーリーなのに難しすぎず、最後には「そういうことだったのか!」と驚いてしまう。序盤の謎が段々と解けていく爽快感がたまりません。ストーリー序盤から時系列ラストを見せられ、「どうしてこういう展開になるんだろう」と考えながら見ていて、物語終盤まで分からないままだけど、ラストの5分で大どんでん返しが起こる。
今まで見てきた映画の中でもトップクラスに緻密に練り込まれたストーリーと驚きの結末でした。
また最初から見直します!
自分の世界はどのようにできていく?
自分の記憶は自分がそう思いたい世界。外の世界の何が真実かふと怖くなる作品。金属片を掴むシーンはインセプションのコインにも通じる「何がfactなのか」という問いを投げかけられているような気がします。目で見て触れて感じて刻まれた記憶が自分を作っていくんだなとあらためて感じます。
わからない。
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