劇場公開日 2001年11月3日

メメントのレビュー・感想・評価

全253件中、1~20件目を表示

4.0人間不信の頂点

2024年4月19日
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鑑賞方法:その他

興奮

人間不信の頂点にあるのが、本作だと思う。

他人は信じられないから、自分を信じる。メモを残し、メモにある事実を信じる。しかし記憶がない過去の自分が他人のように思えるならそのメモは果たして事実を語っているのだろうか…?〈私〉も他人も誰も信じられない。徹底的な不信。

信じられるのは映画の「力」のみだ。しかし映画もメモの集積みたいなものだ。ショットとして現れるイメージは事実を語っている。ただその事実はどこまでいってもフィクションだ。そこには意図があるし、あるがままではない。現実の部分を切り取ったメモでしかない。それなら私たちは映画のメモをどこまで信じられる…?編集で再配置されているならなおさらだ。

時制を遡行して鮮やかなサスペンスを語ることは本当に凄い。ショットを事実と信じさせるためには、巧みな事実の再構成がもちろん必要だし、語りが騙りへと裏切られるにはドラマが必然だ。

やっぱりノーランは凄いと思いつつ、この語り方は後出しジャンケンではとも思ってしまった。確かに現在から遡行して他者や出来事を理解することは往々にしてあるから、感覚的にも分かるし、巧みだからあっと驚かされる。しかし「過去には実はこのような出来事があったんです」とか後から言われても、私たち観賞者はそんなこと知る由はないし、それは物語の語り手に独占された方法のように思えてしまう。しかも語り手だけが勝ちを許される。

そんな不満がありつつ、出来事の整合性を確認するために冒頭をもう一度見直した。そうしたら、ファーストシーンから既に観賞者にも分かる事実が語られていて衝撃を受けた。語り手と観賞者は平等にゲームに参加しているのに、ノーランが強すぎて一方的に負けているだけだと思い知らされた。ノーランは恐ろしいし、やっぱり凄い。

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まぬままおま

4.5なにを「忘れるな」?

2022年5月25日
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すっかん

4.0昔観たときと印象が異なった。実は難解じゃないか。

2014年3月29日
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興奮

知的

難しい

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momokichi

5.0今の自分は10分前の自分と同じ人間なのか

2024年12月29日
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鑑賞方法:VOD

クリストファー・ノーランの時間解体の構成術が、非常に強く効いている作品。10分しか記憶が持たない男のある復讐事件の顛末を時間軸を巻き戻すように見せていくことで、スリリングさを演出している。記憶が持たないために、主人公は過去が定かではない。過去は僕らにとっては固定的なものという認識だが、その前提がこの男の場合、ない。
未来に何をするかも、過去に何をしたのかも、どちらも不定形であるというのは、こんなに不安なものなのか、と見る人に納得させる。人間の同一性は何を持って保たれているのかという問いを突き付けられたような気分だった。10分前の主人公と10分後の主人公、姿かたちは一緒でも、同一人物なのかどうかわからない、というぐらいに行動が変わっていることがある。
この人格すらバラバラに感じさせる雰囲気作りに、時間を解体する構成が非常に上手く機能している。個人的には、これはノーラン作品でベスト3に入るくらい好きだな、と改めて思った。観終わった後にも、自分の中に不安が残るのだ。
今の自分と何分か前の自分って本当に同じなのか、みたいな。

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杉本穂高

3.0ややこしくて好みではない

2025年6月12日
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短期記憶障害に陥った男が妻を殺した犯人を見つけようとする。
初めはよく分からなかったが途中からは読めてきたので観終わってからもう一度確認の為に途中まで観た。
これが面白いかどうかは分からないがこの監督の時系列のトリックは凄いと思う。

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ゆうき

3.5地球難解映画NO1

2025年6月6日
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1回目
わけがわからず泡を吹いてリタイア

2回目
時系列はわかったけど、目眩がしてリタイア

ようやく3回目にして最後まで見れたぞ全くもう!
なんで時系列ぶっ飛んでるくせに説明がないんだよノーラン兄貴!

久しぶりに見たね4000円映画(2回見ないと見たことにならない映画)
シャッターアイランド以来久しぶり

これは人に紹介するのに2時間必要だからおすすめできないぜ!

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真平

4.0いきなり結末が映し出され、 少しずつ少しずつ過去に向かって映画が展...

2025年6月1日
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楽しい

難しい

ドキドキ

いきなり結末が映し出され、
少しずつ少しずつ過去に向かって映画が展開していくという構成が珍しかった。

更に、メインストーリーとサブストーリーのようなものが並行するので
途中から頭がこんがらがった...。

全て理解出来た訳ではないけど、
斬新な構成と、少しずつ分かっていく感覚が面白かったので評価は高め。

この作品に限ったことではないけど、
なぜ若い男女が知り合うと必ずと言っていいくらいベッドに行き着くんだろう...。
無意味なベッドシーンはあまり好きじゃないです。

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Omi

3.0個人の感想と解釈

2025年3月21日
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怖い

知的

難しい

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Secret

4.5🎦メメントと📺ビーチボーイリバーサイド(アニメオンエア版)を一緒にすることは間違いです(笑)

2025年3月19日
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興奮

知的

難しい

15年振りの再見。この作品の難解さはその構成の難解さもさることながら(参照解説サイト①)、実はそれだけだと完全に説明できない点がいくつも指摘されてしまうと言う難点がある(参照解説サイト②)。結果サイト②であるようにこれを全て辻褄合わせるには、レナートの妄想だった説に至りがちになる。

①【映画掘り下げ】「メメント」の超難解な謎解きをすっきりさせる地図を描いてみました。(参照解説サイト①)

②映画『メメント』解説&考察 ※ネタバレ有り(参照解説サイト②)

ただこれは、ノーランの立ち位置を非常に誤らせる事にになるので、指摘をしておく必要があるのであるが、ノーランの作品制作の根底にあるのは1900年代初頭の哲学思想である実証主義、ケンブリッジ派などと呼ばれるラッセル、ホワイトヘッド、ウィトゲンシュタインなどの哲学潮流に影響を受けたマッハやアインシュタイン、ボーア、そしてのちのオッペンハイマーなどに通じる思想的背景がある事を知っておく必要がある。
ご承知のようにボルツマンの熱力学、ノイマンのフラクタル理論、シュレーディンガーの量子力学など、20世紀の最先端科学の理論の未解決部分であるマクロ力学とミクロ力学の大統一理論への期待がベースにあり、それゆえノーランの映画作品はシュールリアリズム芸術論やフロイトやユングなどの夢理論など、全てマクロ力学とミクロ力学の矛盾へのアプローチになっている時代背景を色濃く反映しており、その統一理論の一表現として🎦インターステラー、🎦テネット、🎦インセプション、🎦オッペンハイマーなどの映画に首尾一貫した理論として流れている事が分かるのである。
唯我論をモチーフにした作品では最近、📺誰もいない森の奥で木は音もなく倒れる、と言うソン・ホヨン脚本によるネットフリックスのドラマが、同様のテーマで良く表現された作品がありこれと併せての鑑賞をお勧めしたいところだ。

ただ、この🎦メメントの難解さは、そのテーマ性の前に技法として設定された主人公の特殊な立ち位置を本来時間軸上に進む映画と言う表現形式に10分づつの現実を(あくまでの主人公目線の)時間軸所に逆に配列し、更には現実をカラーに、想像・思念・過去?をモノクロのシーンとして配置し、それをパッチワークのように編み上げ、時間軸上に流す(すなわちマクロ力学、熱力学的な処置)、さらにそこまでロジカルに解析したところで起こる矛盾を、今度はミクロ力学、夢解析などの手法で包み上げると言う、誠に手の込んだ作風として仕上げてるので、これはもう映画の内容と言うより映画技法自体の革命と言っていいチャレンジブルな表現形式になってる事を理解する必要があるのである。
このアイデアは最近はやった中國SF📖三体のテーマでもあり、詳しくはネタバレになるので後に別のノートに詳しく書くとして、先端科学が芸術の表現形式に劇的な変化をもたらせている好例と言えるのである。

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mark108hello

4.5記憶の逆再生による演出がとことん面白い

2025年3月4日
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怖い

単純

難しい

記憶を保てない主人公が、妻の復讐のためある男を殺したところからスタート。そこから"リセットされた記憶毎に"過去へ遡り、何をしてきたのかを主人公とともに追っていく。
すでに何をしたかの結果が明示されているのにも関わらず、一体なぜこんな事態になってしまったのか、と気になるように作られているのが流石。この過去へ遡っていく感覚が、主人公が負った後遺症を観客も受けたような気分にさせられる。前後関係がよくわからなくなり、思わず直前のシーンを巻き戻し再生。
よくこんな演出を思いついたなーと感心してしまった。

何が正しくて間違っているのかわからないが、彼は彼自身の理論に基づいて復讐へ突っ走る。こんな事態を悪用するよう画策する人物がいるのも想像がつく。
主人公に対して哀れみを覚えてしまった。

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こたー

5.0ノーラン作で好きな映画

2025年1月12日
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悲しい

知的

難しい

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parsifal3745

3.0難解な映画

2024年12月7日
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難しい

久しぶりに鑑賞しました。
全然忘れていた。というか、覚えられてなかった?

いやー、難解ですねこれは。
多分一回目見た時は分からなすぎて、印象に残ってなかったのかなと。昔と違い、ネットで答え探しなんかもしていなかったしね。

今回からもやっぱり難解でした。
が、改めてネットで調べて何となくなるほどー。と理解。何となくね。

いやー、ノーラン監督はいつも難解なんだが、時空を遊ばせる描き方は一貫しているなぁ。

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いちごだいふくもち

3.0頭がこんがらがる

2024年12月3日
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考えないとついていけないストーリーはやっぱり苦手だ…。
観ながら、「メモは日記を付けるように時系列で書けばいいのに」と思っていたけど最後に種明かしがあり「あ~そういうことか~」と納得。

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ぽぽ

4.0おもろすぎ

2024年11月18日
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興奮

難しい

だんだん分かっていく感じが気持ちよかった!
クリストファー・ノーランってすごい 改めて思いました。

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プリマニ

4.5時間不思議体験

2024年9月29日
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知的

難しい

序盤、過去に遡っているのか現実と過去が交互になってるのか分からなかったけど、だんだん見えてきて…なんかこの感覚テネットみたいだなって思ってたらノーラン監督作品じゃんこれ。
時間の感覚の持ち方どうなってんの?すごい〜

主人公がなんかのか知りたかった

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ぎょうざ

2.0結果を観せてから

2024年9月22日
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その過程を観せる
不思議な作品
そういう発想を実際に作ってしまう監督は凄い人なんだな

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千恵蔵

4.0いやぁ…難しい

2024年9月21日
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悲しい

難しい

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みーくん

見事なパースペクティブ

2024年8月29日
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鑑賞方法:映画館

 クリストファー・ノーラン監督の名を一挙に世に知らしめた出世作が劇場でリバイバル上映です。

 妻を殺されたショックで、直近の記憶が10分程度しか続かなくなった男が犯人を追うミステリーですが、その造りが頗る刺激的なのです。

 何の説明もないままに、現在から過去へ向かう時間軸と過去から現在への時間軸を並行して描かれます。しかし、何の説明もないので、「これは一体何なんだ?」とはじめは混乱するのですが、その構造が腑に落ちると、「一体どうなるんだ?」の興味を惹き付けて、入り組んだ複雑な構造にもかかわらず、全く混乱する事がないのはクリストファー・ノーランならではの卓越した力です。これがカッコいいからと下手に真似しようとすると大火傷必至だろうな。

 時間と記憶に拘った作品作りが処女作の『フォロウィング』(1998)から更に発展され、やがて『テネット』(2020)にまで続く歴史を2023年の地点から振り返ると見事なパースペクティブです。

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La Strada

4.0記憶とは何であるか

2024年8月25日
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知的

難しい

記憶とは何であるかを、前向性健忘という障害を使って物語を作って教えてくれる。現実とは、記憶を使って作り出していると言うことがよくわかる仕組みになっていて感心した。

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zp

4.5傑作。

2024年8月17日
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興奮

知的

難しい

memento とはラテン語で記憶という意味だそうだ。時系列が入り組んだ映画には傑作が多いがこの作品もその一つだろう。カラーの映像はどんどん過去に遡り、途中に挟まれるモノクロの映像は通常通りの時系列、そしてどちらも真相に迫っていく、という練りに練られた構成。don't believe his lies. というメモをいつ、何がきっかけで書いたのかずっと気になっていたがそういうことだったとは。

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Yohi
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