マルコヴィッチの穴のレビュー・感想・評価
全26件中、21~26件目を表示
発想は面白い
発想はすごく面白いと思います。
もう少しコメディ色が強くて笑える話かなと思っていたけど、シュールなお話でした。
でも嫌いじゃない、私は結構好きですね。
ジョン・マルコヴィッチの演技力はさすが!
確信がなく撮ってる気がします
脚本の妙ということなのでしょうけれども、やはり『脳内ニューヨーク』でも同じことを感じましたが、これは映画としては成立してないのではないかという気がしてしまいます。
この設定だけがあって、この設定の思い付きを楽しんでいるだろうなぁという気はしますが、それを映像化するのに何が必要か、あまり考えられていないのではないでしょうか?
なんと言いますか、この映画は、何で観客を惹きつける、魅了するのか、その確信がないままに撮っている感じがしてきます。
たとえば、7と2分の1階という設定ですが、そのフロアの天井が低いことの意義があまり分かりません。あんな風に、マルコヴィッチの穴という異次元に入っていく前の空間にも、異様さを持たせてしまったら、こちらとしては、現実から異次元への変化で感じられるはずの摩訶不思議さが減じてしまっているように思います。せっかく穴という窮屈な空間に入っていくんだから、それ以前は普通の空間であった方が、そのコントラストが生きたと思うんですよね。結果的に、なんか感覚としてはずっと、物理的な穴の中にいる感じになってしまって、本当に感じるべき(つまり、この映画のテーマだったはずの?)現実世界そのものが十分に穴の中、という感覚が味わえないような気がしました。
って、こういう風にいろいろと書きたくなってしまうのは、私の中のモヤモヤをなんとかしたいから…なんでしょうね… すいません、はい。
あの人になりたい!!
これは体を乗っ取られた人がかわいそうですよね……
やりたくもない事をやらされて、そして自分の体をついに乗っ取られる。
しかしそれを感じさせないダークユーモア!
さあさあ、そんな人間の体の所有権が自己一身専属だなんて思わないで!!
みんなで共有しましょう!!全世界の人類はみな兄弟
俺のものはお前のものは皆のもの!!みんなでとけて混ぜて一つになりましょう!!
みたいな。
カルト的な思想に基づいたような、世界の底で狂っているような、そんな雰囲気を感じた。
平気で何もわからないまま終わろうとする
見終わった後
付属の解体新書を読んでやっと話を理解した
わからなかった
見終わった後
パッケージの裏を見たらキャメロンディアスって書いてあった
わからなかった
これ,なんとなくボーっと見てるだけじゃ
なんにもわかんないと思う。
2008年07月01日
なにげに深い映画です
1999年製作のアメリカ映画。112分。「シークレット・サービス」の悪役がすごかった怪優ジョン・マルコビッチがそのまんまクレジットにはいった、かな~り風変わりなコメディ映画でございます。
売れない人形操り師の妻帯者の男は、とうとう就職することを決心。あっけなく採用された会社が、なにをしているのか分からない会社で、そこで洞窟のような穴を見つけます。恐る恐る中にはいると、なんとそこは15分間だけマルコビッチの頭の中に入っていける穴だったのです。
これを妻に体験させると、心に密かに隠していた性同一性障害の悩みが解消される。男は、これで金儲けをしようと、社長に秘密にして広告を出すと、行列ができるようになる。そこからあれよあれよと色々な事がおこる展開となっております。
もし、あの人になれたら?
こんな誰もが抱える(はずの)願望は、哲学的には「どこまで他者を理解できるのか?」なんて命題にもつながります。
本作の場合は、そんな願望にたいしてご託を並べず、映像と特撮の力であっという間に現実にしてしまいます。惨めな人生をたった15分でいいから捨てて、憧れのハリウッド俳優になりにいく。
本作は、そんな願望をもし叶えられたら人はどうなっていくのだろうか、という問題を実験してみた作品といえるのではないでしょうか。それでも、これだけでは本作の魅力が表せていないとも思います。なにやら、つっかえのように、本作はそれ以上の奥深い力があるのです。
性同一性障害を抱えた女性が、穴を通して、自分の本当の性に、そして本当の幸せが何なのかを悟る。本作は、あり得ない話を展開させることで、社会生活を漠然とすごしていくうちに封じ込めていく心の葛藤をうずかせるような映画です。
だからどうしたという感想はもってしまうかもしれませんが、それでもなんとなく心が軽くなっている、本当に奇妙で不思議な作品でした。
全26件中、21~26件目を表示