リトル・ダンサーのレビュー・感想・評価
全151件中、21~40件目を表示
鑑賞動機:評判9割、たまたま1割
もうそんなに経つのか。劇場で観る機会に恵まれたことは、喜びたい。
ジェイミー・ベルありきの部分は大きいのだけれど、王道なストーリーと躍動感のある撮り方で、今でも輝いている映画だった。父ちゃん…。
なんとも瑞々しい、パッションに溢れた作品
いろんな要素を含んでいるにも関わらず、ブレのない脚本。
二分化された世界を、見事に描ききり、その溝が音を立てて埋まっていくさま。
ビリーが放つどうしようもないパッション。怒り、悲しみ、やるせなさ、無力感。それらがないまぜになった躍動が、なんだか自分の代わりに放たれているような、なんとも言えない解放感。
素晴らしい作品です。
心の底から「I miss you」が切ない。
見終わったそばから、またもう一度見たくなる、そんな作品でした。
カジュアルに、爽やかに、涙
タイトルや画像からある程度ストーリーは予想しつつも・・・
完全に良い方に予想を裏切られました!
主人公ビリー君はもちろん文句なしに主役なんですが、この作品では周りの友達や大人一人一人の優しさ、アツさ、苦悩、葛藤のそれぞれがストーリーに大事に溶け込んでいて皆んなが主役と思いました。
ビリーの苦難は最大のテーマですが
対応を試される大人のテーマでもありました
作品全体を通してもシリアスさや重さはなく、音楽までもがカジュアルタッチで、人々もサバサバしながらもちゃんとビリーに向き合っていて、、、爽やかに涙できます
そっけなくもアツく見守る先生、
アンタはイカしてるよ!
子供の夢を後押し出来る大人でありたい
名作と言われている本作、今回デジタルリマスター版でやっと観られました。
お話しはバレエの才能に目覚めた少年が、
頑固な父親や貧しい境遇に立ち向かって
本当にやりたい道に突き進むお話し。
簡単に書き過ぎだよ(苦笑)
とにかく鑑賞後感の気持ち良い映画です。
で、月に8回ほど映画館で映画を観る中途半端な映画好きとしては
採算が取れなくなった炭鉱が閉鎖の危機にあって、
炭鉱労働者のストライキが激化していた時代と言うのが
この映画の大きなキモなんでしょうね。
生活の糧としてこれしか生きる術が無い父親や歳の離れた兄貴と言った
荒っぽい男性性に押しつぶされそうな、音楽好きで繊細なビリー。
高齢ゆえに少々認知があやしくなり始めてる祖母の世話も
ビリーの肩にのし掛かって来てる。
結構悲惨な状況ではあるのだけど、ノリの良い音楽の使い方と、
バレエを始めたばかりで、少しでも上手くなろうと
家族に隠れてジタバタするビリーの様子が可愛くて前半は楽しく観られます。
後半になってくると、もう実質頑固なお父さんの話となり
ビリーだけでなくその家族と町の人々の話となってくる。
それ故、流石のビリーも緊張のあまり、
色々とやらかしてしまって、これは大丈夫か??
と最後までハラハラさせられてしまう。
どんな状況であっても子供の夢を後押し出来る大人でありたい。
狭い見方に固まった有害な男性性や父権性は
もうおしまいにしなくっちゃね〜〜。
イギリス映画祭
デジタルリマスターでリバイバル上映して
シネリーブル池袋で鑑賞
ダンスシーンが秀逸
ビリーエリオットから溢れ出る!
それはパッション!
お父さん役もいい
親子愛、家族愛
息子がいるお父さんは全員泣くこと必至
マイケルとの友情もいい
坂道が多い町が舞台なのでラストの
高低差をいかした別れのシーンもすごいいい!
Tレックス、スタカン、クラッシュなどのサントラもいい
合う合わない
私にはこの映画は合わなかったかな。
サクセスストーリー物が好きで評判が高いので期待して観ました。
クライマックスでは確かに活躍しますが、そこに至るまでが時間の9割を費やすので、疲れます。
最近の映画に慣れてるからなのか、せめて7割くらいの時間でサクセスして、そこから成功した後の話を展開してくれるともっと楽しめたのになーと思いました。
このなかなかサクセスしない部分が合う人には合うんでしょうね。
いつしかお父さんの視線で観ていた
1984年のイギリス炭鉱町。ふと目にしたバレー・レッスンに魅入られて、「ぼくも踊りたい」との思いを膨らませる少年ビリーのお話。炭鉱夫の父は「男がバレーなんて」と全く理解を示しませんが、ビリーの「踊りたいんだ」の思いが清々しく現実を切り拓いて行きます。本作を支えるのはビリーの真っ直ぐさだけでなく、彼を応援するバレー教室の先生、彼にちょっと思いを寄せるおませな少女など脇の人々の豊かな人情です。
更に本作が単なる夢追い話に終わっていないのは、サッチャー政権による新自由主義的社会変革が物語の背景にしっかり描かれている事です。既に斜陽産業となりつつあった炭鉱が彼女の政策で如何にとどめを刺されたかは、『フルモンティ』『ブラス』など同じ背景から幾つもの映画が生み出されていることからもよく分かります。だから、この歳になって観ると、炭鉱ストの中で煩悶するお父さんの思いが心に響くんですよね。
でも、ラストのステージ・シーンはやっぱりウルウル来てしまったな。
次は映画館で観てみたい!
ピアノの鍵盤をぽろんぽろんと触るビリー。
写真立ての母がみつめる脇の小窓から薄日がさす。
その場所に彼の安心があるみたいだ。
母が遺したピアノを焚き木にしなければならなかったクリスマスの晩、普段は強い父が咽び泣く。
その意味をこどもにも隠せない状況は、ふとしたきっかけでバレエダンサーの道を夢みたビリーに現実の厳しさを突きつけた。
小さな炭鉱の田舎町はストに荒れ、父や兄のような労働者にとり日常はその雪のように冷たい。
ビリーの憧れの世界はその雪のように優雅な別世界だ。
それでも夢を叶えたいと奮闘するビリーと家族はたびたび衝突していく。
本当はビリーを支えたい父と兄の葛藤と慟哭もよくわかり、高齢の祖母の姿も切ないほどだ。
そんな時、ビリーに才能を感じたウィルキンソン先生との出会いがあきらめない人生を後押しすることに。
白鳥の湖をBGMに、川を越えながら先生がそのストーリーを語るシーンがいい。
未知に囲まれたこどもに世界を感じさせる言葉が好きだ。
あの頃のビリーの気持ちをどう救えるか。
それを考えられるよき理解者との巡りあいが人生の違うドアの鍵になったのだな。
やがて才能の片鱗と内面から湧く汚れなき情熱の温度を外に向けて伝える時が来た。
喜びと寂しさが混ざり合う家族の別れ際はみんなの愛が溢れている。
自分の経験も重なり胸が痛んだが、そんな思いを感じることでまたビリーは一歩成長していくのだろう。
そしてからだのなかに電気が走るような感覚で全身を躍動させる鳥のように羽ばたく、あの舞台のラスト。
軽快な音楽と明るいダンスが随所に挟み込まれ、ほとんどのカットにアクセントになる明るい色がパーンと目に飛び込む。
それはどんな世界でも、大人の手で消してはならない無垢なこどもたちの希望の色だった気がする。
未来に向かって自由に広がる世界が誰にも公平ならばどんなにいいだろう。
しかし、そうもいかない時代と環境のなかで、何に出会い誰に出会うか。
無邪気だけど芯のあるかわいいビリーを応援しながら夢中で観た。
そして私は私の立ち位置で私の人生をおもう作品にもなった。
修正済み
ブギを踊ろう!
公開当時観て,すごく「いい映画」だったです.
絶対に観る!と決めて映画館に行った(車で5時間かけて(笑)).
(しかも,DVD持っていたけど,もうずっと前になくしてしまったし…)
こんなにいい映画だったんだあ… が一番の感想.
こんなに涙が出るるんだね… っていうくらい涙がでました.
たからもの.
ビリーの中では今も一緒にいてくれる(フレッド・アステアが好きだった)お母さん,
不器用だけどビリーをかけがえなく思っている父親,
実は見守ってくれているお兄ちゃん,
しっかり抱きしめてくれる(ダンサーになるはずだった(笑))おばあちゃん,
淡々としてるけどアツくて優しい先生,
いじらしい親友,
おませでかわいい女の子,
みんな,みーんな素敵.愛おしい.
荒涼とした町 Durham,閉塞した社会の中で,ビリー,(これがまた!)自然と身体が動き出して,リズムにのって踊りだす.
少年の心の中に蕾が芽生え,純粋な花が咲こうとしているようだった.
「先生,僕に気があるんですか(にやり)」.ビリーはニヤリが似合う.
炭鉱街の道を踊りながら走り抜けるシーン,踊らずにはいられない!「ルックバック」のよう.
そして,“白鳥の湖”を聴いたらアビゲイルが出てきそう(笑)
すべて忘れて電気みたいに
初めて見ました!何故今まで見なかったのか?と悔しくなるほど素晴らしい映画。
ビリーが怒って、悔しくて、悲しくて、どうしようもなくて踊って踊ってストリートを駆け抜けていくシーンの圧巻。マイケルと踊っていて、あ、見つかっちゃう!また、お父さんに偏見を持った目で見られる!と見ているこちらが身を縮ませたところで、もう我慢できないのだ!とばかりにお父さんの前で踊って踊って自分の全てを出すビリー。踊る彼を見て涙が溢れました。
そして、先生の元にそのまま駆けつけ「俺の息子だ、俺が面倒を見る!」と告げ、周りから揶揄られても黙々と炭鉱バスに乗り込むお父さん。それを見つけて追い縋るお兄ちゃんに「ビリーは才能がある!でもまだ11歳なんだ、夢を叶えてやりたいんだ」という姿に、またまた涙が溢れて。
お涙頂戴じゃないんです。これが心を揺さぶられるということ。セリフじゃなくて、感情がすべて映像から、ダンスから伝わってくる!
これがダンス、これぞ映画。
ビリーを取り巻く人々も、お父さん、お兄さん、お婆ちゃん、マイケル、そして、先生とそれぞれが自分の人生を生きている。ビリーの才能を見抜く先生が甘ったるい人じゃなく、タバコをスパスパ吸ってる、情熱が表に見えないおばちゃんなのも最高に良い。
何度も繰り返し見たくなる映画に出会えて最高の気分です。
マーク・ボランとチャイコフスキーはおんなじくらいポップ
バンガゴーンゲリロン!で踊らない人がいるってよ。
世の中には音で体が動かない族ってのがいて、優良なバレエ音楽のコンサートでもじっとしていることを「動く族」に強要する。
白鳥の湖って、ダンスミュージックなんだぜ。
あの、趣味がサイテーサイアクの壁紙を見ると「あぁ、イギリスのド貧乏映画が始まるんだな」と思う。
そして洋画あるある。労働者階級の言葉が全然わかんない。
ロンドンのオーセンティックな人々が出てきてようやく言語的にホッとする。
さて日本だったら。パワハラセクハラモラハラ、ハラを集めて煮込んだような超田舎からやってきた猿みたいな少年が学校に入れてください、と例えば藝大あたりにやってくる。テクニックはないがずば抜けた表現力。で、試験会場で暴力沙汰。マナーババアたちがひっくり返りそうな態度(日本の「マナー」の根拠の多くがfrom UK)。
コイツに合格を出せるのは、日本だと映画の中にだってない。
親子の愛情だの叙情的なカメラワークだのの前にお話が成立しない。
さんざん田舎町の体を張った(=警察沙汰な)スト破りを見せつけといて、最終的に芸術の包容力許容量で落とすという、え?熊谷哲也ってあんなとこで戦ってたの?と逆に驚愕してしまった。
感情
ほんのきっかけ
素質はきっかけ、才能は後からついてくる
努力と信念を持って
舞台は炭鉱の街ダラム
ビリーは炭鉱スト真っ最中の厳しい父と兄と痴呆の入った祖母との4人暮らし。
父からイヤイヤにボクシングを行かさせる。祖母の世話をし時折、亡き母のピアノをそっと鳴らしとてもとても狭い世界で生きている。
ボクシング場にバレエ教室が入るようになりたまたま見たビリーは音楽と共に軽やかに踊るバレエに魅せられつい共に踊ってしまう
それから彼はこっそりバレエを習いだす。
咎めることなく受け入れる先生のサンドラ
そこから彼の世界は鮮やかに色づき始める。
狭い街を軽やかにステップを踏みながら走り、バレエの本を見つつ(確かにバレエの専門用語わかんないよ…)自宅の鏡の前で、バレエ教室で、幾度もターンをし、それを達成した彼の笑顔がとても眩しい。
決してご都合主義ではなく、どこでもダンスしやっとできるようになる過程も彼のあちこちで踊るシーンできっちりその努力が伺える作りがとても良い。
作品を強く支えているのがBGM
あーー、そうそう!ここでこんなのが欲しかったのよ〜って懐かしい音楽をバリバリに流してくれるので最高にエモがすぎる。
あと、カットなども大胆かつそれぞれの背景や心情を表しているのでとても見応えがある。
ILOVE TO B OOGEが流れるシーンは踊るビリーやその家族のそれぞれのカットが流れるところなど良かった。元ダンサーの祖母が昔を思い出す様にダンスをヨロヨロするのがかわいい。
とにかく、芸コマの連続で捨てるシーンがないのでは?と思うよ。
亡き母親からの18才になった自分に宛てた手紙をサンドラと共有する。ボクシングリングに座り。
覚えるまで読み込んだ手紙。11才の彼が読んだのは自分の狭い世界を悟っていたからか?
そこでのサンドラとのやりとりとダンスで2人の絆は深まる。
個人的に好きなのはここでやりとりの前にサンドラがサンドバッグをボンっと叩いてやってくるところ。
男がやるのはボクシングで女がやるのはダンス
そんな事はないのだ。
ビリーは踊り続ける
楽しい時も辛い時も、怒りを感じる時、苛立ち
全ての感情をダンスという方法で爆発させる
後に彼は「電気」と語っているが、まさにそれなのである。
もうね、観ててずっと泣いてたのよ…
ストで兄が捕まり、オーディションの機会も逃し、父との亀裂が入るクリスマス
父は母親の形見のピアノを斧で壊し、暖炉でくべ「最悪のクリスマスだ…」
そしてビリーは友人のマイケルとダンスをしているところを目撃され、威嚇、挑戦する様に父の前でダンスを魅せつける。
父は変わる。
デモの先頭を斬って戦っていた父はビリーのためにデモをやめてしまう。
バスに乗る父を見つけて何故だ!と追いかける兄。
目を背ける父。
「ビリーには未来がある!!」
あーーーーーーーーーーーーーーーもぅ…涙腺爆発だよ…
鼻水まで出た。
影の主役は父だなぁとずっと思ってはいたけど、頑固で常に男子たる者!みたいな父がサンドラとのバトル、ピアノを叩き壊すのは亡き妻への未練。
ビリーのダンスと情熱を見て激しく心を動かされ、サンドラの援助ではなく自らのお金で息子を支えたいと願い、ストに降伏し、カンパを集める。仲間ではとても頼りになる男なことが伺える。
ビリーと共にオーディションに向かうが、本物のバレエを見た時の驚きや息子をしっかりと支える姿。漢だよっ
今まで狭い生活の中に常に合った酒とタバコに支えられ、家族が待つ中にある通知。
受け取るビリー
家族3人の心と行動がシンクロ。
受かった!
空を背景に真っ先に走りだすのは父である。
仲間の元に「受かった!!!!」
弱ったら帰っていい?
部屋は貸したからダメだ。退路を断つ愛。
バスに乗る前に父とハグ。しかも抱っこハグなのがまだ幼いビリーと父の複雑な感情が現れて良い。
11才で親元に帰れないとか怖いよ…
兄はバスを追いかける。かつてストを降伏した父を非難をしながら追いかけるのではなく、弟の未来を応援するように。
新たな未来を築いたビリーの晴れ舞台
狭い街でゲイという秘密を抱えていた親友のマイケルが綺麗になり、彼氏と共にビリーの舞台を観にくるという裏サクセスストーリーもとてもジンとくる。
少年達は飛び立つ。翼を持って
自分の好きなことのために、信念を曲げず。
出番を待つビリーの肩甲骨は羽のようだった。
過去に観た時はサクセスストーリーだと思っていたが、今回は父親に感情移入したのは己がお父ちゃん世代になったからだろうなぁ…
素晴らしいラスト
いやぁ、良い映画でしたねぇ。
これ、2000年公開のイギリス映画なんですよね?
私は今回のリバイバル公開まで一切この作品のことは知らなかったレベルの不勉強者なもんで、今さらこれ観て「良い映画でした」なんてみっともないことを映画好きなら言ってちゃいけないんだけど。
良い映画でしたねぇ。
当初は勝手に「スポ根もの」みたいなイメージを持って観始めてみたら、これはこれは。
バレェの知識なんかこれっぽっちもない私にとって、彼のダンスがどう良いのかはよく分からない。
でも確かに良いのです。
いわゆる「バレエ音楽」というのではなく、イギリスらしいグラムロックにのせて躍動する、ビリーの少し小さい、それでもエネルギーに溢れた身体。
※このあとストーリー書きますのでご注意ください。
お父さんの前で初めて披露するダンス。
大人たちが過去に縛られ、今の生活に汲々とする中で、子供たちは新しい扉を開き、着実に一歩を踏み出していることを目の当たりにする。
少しだけ理解が進んだ父親の支援を得てオーディションを受けたビリーは、ついにバレエスクールへの入学の権利を手にする。
一気にハッピーエンドかと思いきや。
ビリーの才能を見いだしたウィルキンソン先生には、(当初父や兄が失礼をはたらいたこともあったからなのか)ちゃんと喜びやお礼を伝えられないという「ほろ苦」。
そしてビリーの旅立ちの日。
お互いが寂しさを抱えて多くを語らない家族の中で、一番近くにいて一番遠かった兄の「I MISS YOU」。
でもこの言葉はビリーには届かないという「ほろ苦」。
私も耐えきれずオロロロロロォン、と泣いていると、さらに数年後にシーンが進む。
ついにビリーの主演舞台。
白鳥の湖のおそらく「オデット姫」を、男性として任され、ステージに登場する直前の舞台袖。
背が伸び、筋肉の隆起したその後ろ姿の凛々しさと美しさにまたオロロロロロン。
主人公もさることながら、私はやはり父親にひどく感情移入してしまった。
ビリーのために、妻の形見に手を付ける苦しさ。仲間の非難覚悟で組合活動に背を向け、自ら日常に帰っていくその姿。
夢を叶えることは、誰かが何かを犠牲にすることかも知れない。
その苦労があるからこそ、目の前の主人公が輝くんだな。
ここで登場する炭鉱労働者もイギリス社会においてはマイノリティ。
そのマイノリティの中でまた格差や差別や分断がある。
ラストのステージは、それが芸術を通して融和していく素晴らしいシーン。
もう語りたいことが溢れてくるのでこの辺で。
とにかく観てください。
良い映画なので。
解らない事だらけだけどスッキリした
観る前のイメージはもっとバレエに特化した熱血系な映画なのかと思っていて、
女子と混ざってバレエをやっていくなかで生まれるジェンダー問題とか、
見て見ろよなんだあいつって同級生に指差されて笑われながらそれを見返していく展開を予想してたけど一切ない。
むしろバレエじゃなくて球技のバレーでもいいのじゃないかと思うぐらい、
映画の主役はバレエだけど結構放置されがち。
主人公のビリーも才能があるっていう雰囲気は見えるんだけど、
その辺りの説明はほとんどない。
バレエに詳しい人なら感じれるのかもしれないけど、全くの素人の私は解らなかった。
バレエ以外の部分も要素がありすぎて、
それも全部見せられて放り投げっぱなしで説明なし。
感じ取ろうにもかなり難しい。
主題おいてけぼりで、色んな要素を詰め込んで説明なしで観念的すぎて、クソ映画要素もりもりなんだけど、
最後も25歳の姿で、いや間飛ばしすぎって思うんだけどエンドロールが流れたら、バレエじゃないと駄目だったと思うし、バレエ以外の要素も絶妙なバランスで支え合って立っているように思えて、凄いスッキリした気持ちになれる。
先生の娘との会話で「見せなくてもいいけど好きだよ」とか、
父親が受かったぞって大はしゃぎで町のみんなに報告しにいくのに、あんなに受かるかなあとか言ってた町の人が全然関心示さないシーンとか良すぎて脱帽。
説明しない事で説明する事に成功している映画。
惚れてしまう
ビリー、色々カッコ良過ぎない?マイケルに対してもコーチの娘さんに対しても、コーチに対しても、亡きお母さんに対しても、おばあちゃんに対してもいやもう色々カッコ良過ぎて声出そうになりました。
そしてそのおばあちゃん!泣かされましたー。
あの後マイケルがそっと面倒みてたりしないのかなとか。
トニーお兄ちゃんにも幸せになってほしい。(最後はシングストリートのお兄ちゃんと重なりました。)
ラストシーン、美しい背中で終わるのも良き。
なんか最近こういう作品に出会えなくて( ; ; )今日は大満足でした。
全151件中、21~40件目を表示