「何度も帰ってきたくなる理想郷」ラスト サムライ とみいじょんさんの映画レビュー(感想・評価)
何度も帰ってきたくなる理想郷
マルコ・ポーロ氏著作『東方見聞録』の”黄金の国ジパング”を彷彿つとさせる。
見果てぬ夢の国。理想郷。
物質文化であり、拝金主義であり、競争文化に追い付け、追い越せと、やっきになった富国強兵。
そんな世界の対極として描かれる勝元達の集落。
それぞれのシーンに酔いしれていつまでも浸っていたくなる。
脚本的には突っ込みどころは満載。
ではあるものの、
USAが、USAなりの解釈を混ぜて、USAが受け取ったエッセンスだけを見事に映画化した作品。
なのに日本人である私も、時々、あの集落に帰ってきたくなり、リピートしてしまう。
郷愁をくすぐられるような、理想郷にたどり着いたような映画。
日舞の名取でもあり、JACの一員として忍者とかを演じられていた真田氏に、全く引けをとらない殺陣・所作をみせるトム様が格好いい。
特に、集落で氏尾がネイサンを切りつける場面、真剣だとどこかで読んだ。ふう。本気の役者たちが熱い。
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