少女ムシェットのレビュー・感想・評価
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個人的にツボだったりする
数年前、衛星放送で観ました。去年、リマスター版?をリバイバル上映していたことを、最近になって知りました。…誰か教えてよ‼(※号泣)(※他力本願)
白黒映画で、暗くて悲惨で救いがなくて、しかし語り口が非常に淡々としている。なんとも私好み。
主人公が特別すごく可愛い訳でもなく、なおかつ(いじめてくる人に対して)物を投げつけて抵抗するシーンもあるので、「苦難に耐えるいたいけな美少女」(代表例:「おしん」)が好きな日本人の琴線には、あまり響かないフシもあるかもしれない。でも一部にはやっぱり好きな人達もいてくれて、嬉しい(笑)
わかりやすい解答を用意しておらず、不条理なものを不条理なまま描く。悲惨なものを悲惨なまま観客に突きつける。綺麗事は一切ない。そういうスタイルが好きです。
DVD買おうと思うと、高いなー(汗)つくづく、リマスターを見逃したことが悔やまれる。
暗いし訳わからん
正直言います、難解です。
事前知識ゼロで観賞。
なんか凄そうだから・・・ってくらいです。
正直、よくわからなかった。だから以下書くことは感じたことです。
伝わってきたのは、ただ、ただ、悲しい、無情な悲しさ、無慈悲。
少女は何も悪くなく、環境が周りの大人が追い詰めていく。
男性が傷つけていく。
なんという世界。
少女にとっては毎日が地獄、逃げ出したい世界なのでしょう。
ゴーカートのシーンがとても印象的。
あの笑顔はなぜ生まれたのだろうか?
ひさしぶりに遊んでいるから?
違うと思います。自らのコントロールで動くことができ自由がある。
そして、自分を意識してくれている人を見つけ束の間の
コミュニケーションを取れたからでは?と思います。
それほど、少女は精神的に世界、世間からの隔絶感を持って生きていた
のでは?そりゃ、逃げたくなるし、消えたくなるし、楽になりたいよなぁ。
そしてラスト。せつない。
けど、このような現実は今も当たり前にあるでしょう。
人間は、人間世界は何も変わっていない。とつくづく痛感しました。
ブレッソンが描く容赦のない悲劇
青い林檎
私の好きな作家が昔この映画について書いた文章を、読んだことがあるのです。
内容はもう憶えてないし、ブレッソンの作品もひとつも見た事ないですけど。
なんとなく、今見なければ一生見ないままかもしれないなんて感じて、久しぶりにシネマカリテに行きました。
観客のほとんどが男性でした。
映画を見るのに性別は関係ないですけどね。
タイトルが「少女ムシェット」ですから、もっと女性も見に来ているかと思った。
画面が暗く、誰が誰だか区別がつかなかったりして私にはちょっと難しく話がよく分かりませんでした。
どうして皆あんなに無慈悲なのでしょうか。
苦い林檎をかじってるみたいでした。
でもラスト、家に帰ってもおそらく、より悲惨な日々が待ってるだけだろうし。
ムシェットはそんな自身の運命を拒絶してみせたんですね。
こんなに可哀想でしょ、っていう描きかたでないだけに、ムシェットの凛としたつよさが、ひしひしと伝わってきました。
新宿で映画を見たのは久しぶり。予告篇がいっぱいあって、どれも面白そうでした。
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