アイリスのレビュー・感想・評価
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【”愛するという事は、相手がどのような状態になろうとも慈しむ事。”今作は一組の男女の若き時の出会いから老年までを、愛した相手を慈しむトーンを貫き通して、描いた作品である。】
■オックスフォード大学で出会ったアイリス(ケイト・ウィンスレット)とジョン(ヒュー・ボネヴィル)。アイリスは複数の恋人と付きあっていたが、童貞だったジョンの純朴さに惹かれ結婚する。
二人とも大学教授の職を得て、アイリス(老年期:ジュディ・デンチ)は一流の作家として穏やかな日々を送っていた。そんななか、アイリスにアルツハイマーという運命が降りかかるが、ジョン(ジム・ブロードベント)は、手のかかる彼女の面倒を見続けるのであった。
◆感想
・物語は、若きアイリスとジョンとの出会いから、老年期迄までを行き来しながら描かれて行く。
・若き日のアイリスを演じたケイト・ウィンスレットの、天衣無縫に性を愉しむ姿と裸体が美しい。
■当たり前であるが、人は年を取る。この作品では、老年期のアイリスとジョンと若き日のアイリスとジョンを描いて行くが、演者が当代きっての演技派でもあり、特に老いを直接的に演じているジュディ・デンチと、ジム・ブロードベントが、素晴らしいのである。
<今作は一組の男女の若き時の出会いから、老年までを、愛した相手を慈しむトーンを貫き描いた作品なのである。>
いずれ光は消える
デンチ様案件
こんな形の愛もありなのか
アルツハイマー
自由と幸福がテーマが持ち味のアイリス。小説、随筆などイギリス文芸界で最高のレディとされてきた。やがて、アルツハイマー病が彼女を蝕んで、夫ジョンは静かに見守り愛し続ける。『きみに読む物語』を見たあとでは、純愛を感じられない夫婦ではあるが、老いてようやく「君を独り占めできた」と語るジョンに哀愁を感じてしまう。
アイリスにとってみればジョンは最良の伴侶であると感じるが、ジョンにとってみれば、寝言で他の男の名前が出る辛さがある。肉体は他の男に取られても精神は一つ・・・と考えてもみたが、アルツハイマーにかかると記憶は新しいことから消えてゆく。こんな悲しい話があろうか。夫婦でありながら、アイリスには過去の男の記憶が強烈に甦るはずである。
セックスに関する自由が、老後になってから災いとなる不幸を思うと、結婚前に何人の男と付き合ったのかが重要なことにも思えてくる・・・何も感動できない不思議な映画だった。ケイト・ウィンスレットのヌードを見れただけ良かった。ちょっと太っていたけど・・・
積み重ねた恋の行方を質感高く見せる
総合70点 ( ストーリー:70点|キャスト:80点|演出:75点|ビジュアル:75点|音楽:70点 )
美貌と才能に溢れる自由奔放な女性に恋に落ちた若き日と、積み重ねた年月によってのみ形作られ語られる思いが、質感の高い演出としっかりとした演技によってしっとりと美しく表現されていた。過去の映像を繰り返し挿入することで、二人がどのように幸せだったかとかどのような日々を共有してきたのかがよくわかるようになっている。ただ自分にはまだこのような作品を心から堪能するには時期尚早かとも思う。もっと年齢を重ねるとより深く入り込めるのかもしれないが、心理的にまだ主人公のジョンの境地にまでいきたくはないという抵抗もあった。
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