「複雑な心理」インソムニア プライアさんの映画レビュー(感想・評価)
複雑な心理
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アルパチーノ演じる警部は、かつてある事件で、
犯人と確信した者を逮捕するために証拠をでっち上げた。
これは彼なりの正義の心から出たことだった。
が、この件に疑惑が深まってしまったある時、
アルパチーノは生きていると不都合なある警官を撃ち殺す。
霧の中での銃撃戦中の事故だった。
わざとだったのか、そうでなかったのか。
本人はわからないと言う。本当にわからないのかも知れない。
これをある推理作家が見ていた。
彼は自分を尊敬する若い女の子を純粋に愛したが、
それを態度に出した時、一笑に付された。
これで逆上してこの女を殺していた。
2人の男に共通するのは糞真面目で不器用なこと。
作家は親近感を覚え、アルパチーノに近づく。
そして2人してこの事件に別の犯人を仕立て上げる。
が、良心に苛まれ不眠に陥ったアルパチーノは、
全てを告白することを決意する。
いち早く真相に気付いた若い女刑事が作家を訪れ、
そこで監禁されるがアルパチーノが助けに来る。
そしてそのまま死んでしまう。
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何となく2人の男の気持ちは理解できる。
糞真面目で、善良。しかし要領よく生きられない。
普通の人間なら気にもせずに手を引くであろう場面でも、
なかなか手を引くことができずに感情移入してハマりこむ。
結局こういう人間が痛い目を見勝ちなのは現実も変わらない。
思いつめるのもほどほどにしないと痛い目に合ってしまう。
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