劇場公開日 2002年9月7日

インソムニア : 映画評論・批評

2002年9月2日更新

2002年9月7日より丸の内ピカデリー1ほか全国松竹・東急系にてロードショー

今回は王道勝負。前作との意外なリンクあり?

前向性健忘症の男を描いて世界的に注目された監督の新作は、不眠症(インソムニア)の男の話。

だが、前作「メメント」に興奮した人は今回の主演がアル・パチーノと聞いただけで引いたのでは? しかもロビン・ウィリアムズが初の悪役で、おまけにヒラリー・スワンクも出てて、さらに製作は……(以下略)。

この映画にはもう1つ強力な比較対象があって、それはノルウェー製のオリジナル版。観た人の話では「主人公の苦悩の度合いが違う」とかで、もう何だか最初からマニアに見放された映画のよう。

がしかし、それでいいのだ。アイデア1本で映画を結末から逆行させた前作に対して、この映画は時系列に沿っての王道勝負。のっけの空撮からしてバジェットが違う。白夜のアラスカで起きた惨殺事件にロサンゼルスのベテラン刑事が乗り出したものの、ふと魔が差したことから犯人に逆に追い詰められ……ここでふとまた前作に戻る。記憶容量10分間の主人公は言ってなかったっけ? 「俺は奴を追っているのか、奴に追われているのか?」

眠れないパチーノの血走った目を見ているうちにこちらの脳内も錯綜したらしく、観終わってグッタリ消耗したところもまた、前作同様なのだった。

(田畑裕美)

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