「じんわり切ない」インソムニア きーとろさんの映画レビュー(感想・評価)
じんわり切ない
派手なシーンも少なく、終始淡々としたストーリー展開ですが、終盤に背景が広がる感じが良かったです。
舞台が田舎っていうのがいいですね。白夜であることも不眠症をより強調していました。
たまに主人公の不眠によって揺れる視界というか意識?をカメラワークで表現しているのが良かったです。
他には川の丸太のギミックが怖くもおもしろい演出でした。
今作のロビンウィリアムズはいい意味でそこはかとなく気持ち悪い。いつも朗らかなおじさんのイメージが強いので、演技の幅の広さを感じました。
アルパチーノも渋い。くたびれていく様も良かったです。
ヒラリースワンクもハマっていました。エリー好きです。熱意があって、頭脳明晰で。
主人公が過去に口にしたと思われる、いい警官と悪い警官の不眠症について…皮肉ですね。それとも、元より自嘲だったのか…
ですが、本当に悪い警官は不眠症にはならないと思います。
主人公にはゆっくり休んでほしい…
あっという驚きや大きな感動はないけれど、じんわりと切ない作品でした。
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