「主役は檀れい」武士の一分(いちぶん) Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)
主役は檀れい
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総合:80点
ストーリー: 75
キャスト: 80
演出: 80
ビジュアル: 75
音楽: 70
何をやっても同じ役柄しか演技できないといわれる木村拓哉だが、今回は失明してからの抑えた演技は悪くなかった。だがこの映画の主役は、彼を支える献身的な妻を演じた檀れいではないだろうか。「隠し剣 鬼の爪」の松たか子といい、「たそがれ清兵衛」の宮沢りえといい、山田監督の東北時代劇三部作に登場する女は、みんな不幸の影を背負いながら実に献身的で魅力的だ。今回も彼女の清らかな誠実な心に胸打たれて感情移入してしまった。
物語のほうは、失明して家庭が荒れた後に静けさを取り戻す過程と、上司の島田に騙されいいようにされて怒りを示すくらいまでは良かったのだが、その後の話がとんとん拍子に進んでしまうことはあっさりしすぎのように思えた。おそらくは家人が世話をしていたのだろうが、檀れいは何をしていたのかとか、もうちょっと追いかけて描いてくれてもよかったのでは。
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