「愛情と優しさがいっぱいの映画」博士の愛した数式 れいすけさんの映画レビュー(感想・評価)
愛情と優しさがいっぱいの映画
評価が3くらいの映画を見るときはちょっと迷うのだが、この映画は最高に期待を裏切ってくれた。
他の人がほどほどの評価なのに自分がこんなにも驚くほどに感動している映画に出会えたのがより嬉しい。
自分はこの映画の作家や監督と気持ちが通じた。相性ばっちりである。
すべての人に受け入れられる映画より、誰かにだけでも、より深く深く伝わればいい。人生もそんなもので、すべての人に愛される人生でなくていい。わかる人にだけ愛されたらいいのだ。
教員資格を持つ私には吉岡秀隆の講義による導入から、もう引き込まれた。
数学は苦手で全くわからない。しかし博士は正解なんて求めてない、常に温かく人をみていて、数学を愛し、数学の中から、真理を導き出す言葉を語る。いろいろないい言葉あって深いのだが一つ一つは覚えられなくてまた見たい。
ルートへの博士のかける言葉の温かく優しいこと、ここだけで感動する、そして博士を傷つけないように、その話は聞いたとは絶対に言わないと約束し合う親子の優しさよ。なんと温かいのだろう。吉岡秀隆の少年役のルートが、かわいくて、どはまりした。
また野球が好きな僕にとって野球愛の気持ちに響く映画でもある。野球ファンならたぶんみんなに響く。
博士が野球の試合を応援に行くと、少年たちの背番号が全て博士のために博士の知る時代の阪神タイガースの選手の背番号で並べられていた。この場面がめちゃくちゃ好き。そして、あのルートの背番号は何だ?私の息子のルートです。背番号ルート!!思わず笑いそしてそこ涙!!笑い泣きってあまり経験がない。わかる人にしかわかんないんじゃないかな。この優しさなあ。くるよ。
寺尾聰、深津絵里、少年、義理の姉、吉岡秀隆みんな良かった!!
今を生きる大事さ。そうだよなあ。何回も見てみたくなる映画です。
また寺尾聰のキャッチボールとノックなかなか様になってました。野球やってた人かな?!たぶん。江夏豊好きってのも良かったな。好きな映画が増えた。
セロファンさん
こちらこそ共感ありがとうございます。私は映画から学ぶ事が多いです。人が生身で演じてるからこそ、小説より映画に感情移入しやすいのでしょうか。人生訓を何かと得ていますね。いい映画に出会うのは新しい友だちができたような気持ちで見ていますよ。
れいすけさん
共感ありがとうございます。確かに他の人の評価がイマイチの映画って観ようか悩みますよね。でも観てみたら自分にはピッタリだった!という出会いは嬉しいですよね。映画も人生のそんなものという前半のレビュー、深いです。
この映画、優しさに溢れてましたよね。私も野球には詳しくないのですが、手作りの背番号のシーン感動しました。ルートの背番号含め愛情や思いやりがグッと伝わってきました。