七人の侍のレビュー・感想・評価
全223件中、141~160件目を表示
孤高の領域にある映画。
午前10時の映画祭で4Kデジタルリマスター版を鑑賞、やはり映画は大画面でなければならないことを改めて感じた。
何度も見慣れた作品なんだけど、観る度に新たな発見と感動を与えてくれますね。
今回の鑑賞ではダーウィンの進化論を思い出しました。
生き残るのは強い種(侍)ではなく、変化する種(百姓)である。
ん"ん"〜ん"ん"〜ん"〜♪
.
七
人
の
侍
監 督 黒 澤 明
世界中の映画人のリスペクトを集めた本作品。死ぬまでに一度は観ておこうと思い出掛けましたが‥207分‥いや、長い🕜
野武士から村襲いますよと告知があり、用心棒のメンバー集めに1時間 〜 村人の態勢を整えるのに1時間(ここ結構寝落ちしちゃいました😪) ~6分の🚻休憩を挟み~ 波乱含みの結末に向かって物語はクライマックスへ〜。
まあ飽きないようテンポよく工夫された展開ですが、さすがに白黒映像で、台詞の5~6割方がはっきり聞き取れない上に長い!となれば少々喰い付けなくても許されたいところ😑≺字幕付けろ~)
それと三船さん演ずる菊千代がまさに「なんかゴメンね‥、私いちいち動きが大きい人 苦手なの…」と言いたくなるキャラで、もう一挙手一投足がウザくて堪りません!😣カンベン!!
あと岡本勝四郎が松岡修造氏に見えたり、片山五郎兵衛がLUNA SEA真矢氏に見えたり見えなかったり‥。
なるほど、敗戦を生き残り続けるというのも腕も頭もあってのことなのですな~🤔
『スターウォーズ』から遡ってルーツ鑑賞してみたのですが、そんな映画通でもないので、観終わった自分の中を探ってもこんな浅い感想しかなくて面目ないっス🤦🏻♂️
でも久し振りに、劇中の小高い山のロケ地巡礼なんかをしてみたいな〜という気分になりました。しかしネット上に既に先達が足を運んだ紹介ページがあり、そこで現在の現地風景を見ましたが、そこらの田舎と似たり寄ったりの景色で行ってもそれほど感慨も湧かなさそうでしたので止めときます。
追記:三船さんの経歴を見て、彼が惜しくも米国からのSW出演オファーを何度も断っていたのは、先の大戦で兵役に就き辛酸を嘗めさせられた悔しい思いも幾分あったためなのかな‥とふと思うのであります🤔
2種類ある「七人の侍」を両方とも観てるが......
‘70年以降に、「荒野の七人」のリバイバル上映人気の頃に名画座で観ることが出来たのは、160分の海外版「凱旋公開」バージョンのみ。
当時のクロサワは、「荒野の用心棒」事件から始まった東宝との確執と、「トラ・トラ・トラ」降板事件でキチ◯イ扱いされて殆ど業界追放状態に近く映画も撮れない状況となっていた事から(三船乱入仲違い事件と自殺未遂事件もあり)この映画のオリジナル版の事なんて、最早どうでも良くなっていた東宝には既に全長版など「現存しておらず」、鑑賞不能作品になっていた。
その頃はほぼ、クロサワは忘れられた過去の人状態だったから、世間も誰も何とも思ってなかった。
その後、’70年代も後半になり、例のコッポラ、ルーカスやスピルバーグなどのUCLA組が、「クロサワ、我が師よ。」と持ち上げた事から状況は一変。
しかし、金になるからとクロサワ・フェスティバルみたいに作品の連続上映組んでも、この作品だけできない。
それでそれから慌てて日本中探し回って断片でもなんでもかき集めて来てなんとか「復元バージョン」作ったのが、現在公開してる素材なので、これで本当に元どおりになってるのかは、わかりません。
という訳で、実は「名作としてずっと大事に保存され続けてきた作品」などというには程遠い扱いを受けた作品だったのだ。
元の版がぞんざいな扱いを受けたのは、海外の映画祭で受賞したのは「海外版」だったから、と言う事も関係してるかもしれない。
時間的にも適度な長さで、途中休憩もなく、上映する側にはムシロ都合が良かったとも考えられるし。
内容的には、「ニューシネマパラダイス」の両バージョンとの関係に似ていて単なる短縮版ではなく、菊千代が中心のような印象の新編集が施されていたようだが、その後「復元版」が作られてそれを観るまでに10年以上経過してしまっていたため、ハッキリとは比較できないが、当時の印象は、先に『荒野の七人』を観ての興味から鑑賞したものの、「白黒映画だったのに、そんな事を感じさせなく、すごく面白かった」と強く感じた事。
今回、「復元版」を更に4K修復したもので、前回から30年ぶり位に劇場で観た。
名作の輝きは、やはり劇場で観てこそだと改めて感じるとともに、スマートに編集されていたように思われる十代の頃に観た海外版のことを懐かしく思う。
(残念ながら立場逆転になってしまい、現在は「海外版」の方が封印状態に近い扱いとなり鑑賞不能らしい.....)
ポスターのビジュアルも、現在の物は「復元版」公開時のもので、「海外版凱旋公開」時のものがベースになっている感じ。
オリジナルのものはもっと明るい感じで、菊千代が中央で刀を振りかざして立っているもので、志村喬以外の他の顔ぶれは扱いも小さく、むしろ志乃役の津島恵子の顔が大きく写っていて、この順番にこの三者が主役扱いだったということが分かる。
また『侍のテーマ』の歌付きバージョンも好きです。
何度聴いても泣ける歌詞で、生涯ベストの一つの大好きな曲です。
な、長い~
荒野の七人がすごく大好きなのですが本家の方は未観賞でした
面白かったけど長い、、、七人揃うまで、と言うか一人目が依頼を受けてくれるまでがまず長い、野武士が攻め入って来てからもすっと決着がつくわけでなく結構ひっぱる、侍の活劇だけでなく百姓たちもしっかり描写していたのはこの映画のキモなので必要だし飽きずに見られるのだが間延びしているだけのシーンもけっこう有ったような…
とはいえ素晴らしい映画には違いない、映画全体はバランスが神がかっていると思う、それも調和が取れているというより相反するものがパズルのように噛み合っているという感じ、最近の、というかほとんどの時代劇って侍を必要以上に美化して武士道とか忠義とかそれらしい言葉でごまかしているけど実際階級社会に蔓延る人殺し集団でしかない、この映画は侍をまったく美化していないので舞台設定はこれ以上ないほど悲惨、そのままだと鬱々とした駄目な日本映画のお手本になりそうなところを三船敏郎の剽軽さが救っている、牧歌的なシーンが絶妙だからそこシリアスなシーンの短気だが気のいい侍の悲痛な叫びが胸を打つ
侍を美化せず、かといって百姓もずる賢く残忍な面も描いた甘くない世界で、それでも人間として正しいことをする者が主人公足り得る、いろいろなことを見るものに訴えかけてくる社会性の高い作品だと思う
同時にユーモアがしっかり盛り込まれていて面白い映画でもある、このユーモアが名作には重要なのかもしれない
日本映画史上最高傑作!
これも5回以上観たであろう、午前十時の映画祭、黒澤明監督「七人の侍」@TOHOシネマズ日本橋。
何度観ても飽きずに涙する、言わずもがな日本映画の史上最高傑作である。
映像美、リアリズム、早坂文雄の音楽、鬼気迫る三船敏郎、「生きる」と並び日本映画史上最高の演技の志村喬、「羅生門」もそうだったが、登場する女性のつよい眼差し、映画のメイン舞台のリアリスティックな設定、そして画面から迸る黒澤節の圧倒的な演出力。
「アラビアのロレンス」に十分比肩する、「日本の宝」もとい、これも「人類の宝」である。
(欠点は、台詞が聴き取りにくいこと、くらいか)
この作品が、キネマ旬報ベストワンでなく、オスカーを獲っていないだけでも、評論家とか、賞とか、全く当てにならない証拠。
映画館で上映される度、観るべき作品。
最近流行の格差表現にしたって、この映画の菊千代(三船敏郎)の叫びのほうがよっぽど心に響く。
まさかここまで面白いとは。3時間半があっという間だった。 野武士と...
観ろ!、日本人なら
・観てる間ずっとあの村にいる人たちと同じ気持ちになってた。終わった...
熱と量が。
すでに鑑賞済みで、レビューしていないが「あきらかに星5」という圧倒的な映画、というのが個人的にいくつかあるわけだが、そのなかでも一段上、最上位に位置したい作品。
解説、他に詳しい方たくさんいるので、はぶきます。
映画を見始めた頃、日本映画の巨匠の代表作くらいの認識しかなくて、とはいえ古い映画だし過大評価もあるんじゃないか、と思ってスルーしていた。経験上、名作と言われて見てみたら、やっぱり古く、時代の経過とともに劣化とまでは言わず、どこかに見劣りを感じる事が多かったからだ。
で、見て。すごいな、と。びっくりしたのをおぼえている。圧倒的。熱と量が。情熱っていってもいいのかもしれないが、映画全体が沸き上がっている感じ。
しかし作品性云々より、なによりエンターテイメントとして楽しいのがすごい。そういうことなんだろうな、と。名作を作るぞ、ということではなく、みんなを楽しませよう、を徹底的にやると行き着くところがここだったという。
濃い三船さんのビジュアルも格好良すぎ。
日本映画の枠ではなく、映画史全体で考えてもこれだけの作品って両手(片手?)で数えれるくらい、と今のところ思っています。
リバイバルで観賞したが
その時、モノクロ映画を映画館で観たのは初めてで冒頭の野伏り集団が村を確認するシーンが暗くて見えない…と驚いた。しかし目が慣れると同時に物語に引き込まれた。
野伏りによる圧倒的な略奪に怯える百姓たちが侍を雇って野伏りを「つっころすだ!」と生きる選択をする所から始まり、代表者を選抜して侍を探しに行くまでは良かったが、「飯食わせるから、野伏りと戦ってくれ」では断られる事の繰り返し…ようやく無謀なお願いだったと百姓も心折れ始める…。たまたま見つけた人徳者の官兵衛に出逢え、仲間を増やして村へ帰るものの、要らぬ心配を始める百姓たち、村長の「首が無くなるのに髭の心配をするやつがあるか?」と(笑)
端々にユーモアも含めて楽しめるこの作品に名作の風格を感じずにはいられない。
多士済々の七人の侍が村人たちと反発し交わりを繰り返していく件は丁寧で分かりやすく、野伏りに怯えながらも強かな百姓とそれを複雑な気持ちで見る侍たちと言う構図(野伏りも元は侍)、笑うときは笑い、泣くときは泣く百姓の気持ちの表現には時代を感じるが、それ以上に生命力を感じる。
侍と百姓のあり方を生々しく、風刺も込めて描かれていて痛快な時代劇でありながらなるほどと納得するところもあり、この作品が単なるチャンバラ時代劇とは一線を画している。
当時の鑑賞で驚いたのはフィルム自体に休憩と文字が出て、文字通り休憩になる事で、何分休憩があるのか分からなかった事だった(笑)
傑作!
久々に観たが映画の長さなど全く感じさせない。全ての登場人物の性格設...
侍たちよ、永遠なれ
レーザーディスクで鑑賞。
黒澤明監督の代表作であり、日本が世界に誇る傑作映画のひとつであり、誰もが称える問答無用の時代劇大作である。あらゆる称賛の言葉を並べても足りないくらいのマスターピース、一言では表せないたくさんの魅力が詰まった映画だと思う。
3時間27分と云う長丁場があっと言う間に感じられる圧巻のストーリーテリング。マルチカメラ方式を邦画で初採用した映画史に残る雨中の戦闘。侍と百姓たちの織り成す濃密な人間ドラマ。⋯
どこを切り取っても「エンターテインメントの最高峰」となってしまうのがすごい。圧倒的なダイナミックさを誇り、映画文化の金字塔と言っても過言では無い。その面白さは永遠に不変であろう。
侍たちのキャラクターを紹介する冒頭から百姓たちを調練し準備をする中盤、そして野武士との激戦が繰り広げられる終盤へと、それぞれのパートが時間的に均等に描かれており、終盤に向けての盛り上がりは筆舌に尽くし難い高揚感がある。
鑑賞回数を経て、勘兵衛の「勝ったのはあの百姓たちだ。我々ではない」が沁みるようになった。卑屈で弱い存在に見えても、その実したたかに生きている百姓たちの姿には、ハンパない熱量で語り掛けて来るものがあるように感じたからだ。
特筆すべきは、「東京物語」や「ゴジラ」、そして本作と、世界中から名作・傑作と称される映画が同じ時期(1953年~1954年)に公開されていたことである。当時の日本の映画産業の勢いを感じると共に、名匠たちの果敢な映画表現への挑戦が最も花開いていた時期なのではないだろうか。まさにゴールデン・エイジだ。これらの作品が今尚日本のみならず、世界の映画監督たちに影響を与えているのは本当にすごい。世界中から愛される作品を持つ国に生まれたことを心の底から誇りに思う。
[余談]
初めて本作を観たのは近所の図書館にあったレーザーディスクでだった。当時大学受験を控えた夏休みで、近くの公立図書館のエアコンが効いた自習室で勉強していた私は、ちょっと疲れたので気分転換に何か映画でも観ようかなと思い、タイトルを知っていると云う理由だけで本作に手を出したのであったが、それはいい意味で大きな間違いだった。
面白過ぎたために、勉強そっちのけでイッキ観してしまったのだから。昼から観始めて気づけば夕方になってしまっていた。本作の魅力にどハマりし、DVDを購入して繰り返し観るようになった。
何度観ても飽きない。むしろどんどん魅力が増して面白くなって来る。それが名作の証しであるように思えた。それまでの私の映画鑑賞の傾向はと言えば、ゴジラ・シリーズをはじめとした特撮映画やハリウッドのアクション大作ばかり。
名画と呼ばれる作品は観たことは無かった。古臭いし、面白くないだろうと勝手に決めつけていたのだ。ところが本作を観たことで、今の映画に負けない迫力や魅力的な登場人物に魅了されて開眼。今まで避けていたことを深く後悔し、未見のものは新作と一緒であると云うことを痛感した。
それ以来、今尚語り継がれている名作を片っ端から鑑賞し、好きな映画のジャンルの幅が広がるきっかけとなった。東宝特撮映画でお馴染みの俳優が出演していることも、本作に親しみを覚えた理由のひとつかもしれないと思う。ちなみにゴジラ・ファンには黒澤映画を好きな人が多いらしい。
[追記(2018/07/14)]
「午前十時の映画祭9」にて4Kデジタルリマスター版を鑑賞した。初めてのスクリーン鑑賞、感無量だった。観客の年齢層高そうだなと思っていたが、私と同年代くらいの人もちらほらいたし、それより下の高校生もいたことに驚いた。幅広い年齢層に魅力が波及する。名作の証だなぁ⋯
驚いたのは映像も音声もすこぶる鮮明だったことである。DVDで観る際には字幕が欠かせなかったが、セリフがとても聞き取り易かった。是非ともUHDブルーレイで発売して欲しい。
スクリーンでしか体験出来ない迫力があり、ダイナミックな世界観に一層引き込まれた。何度も観ているのが、初めて真の「七人の侍」を観た心地がしている。やはり映画は映画館で観てこそのものであると、改めて教えられたような気がする。
[追記(2025/10/30)]
「午前十時の映画祭15」にて、新4Kリマスター版を鑑賞した。以前の4Kデジタルリマスター版とのはっきりした違いは分からなかったが、若干、左卜全演じる与平のセリフが聴き取り易くなっていた気がする(左卜全のセリフは役柄もあってゴニョゴニョと聴き取りにくい。それが聴き取り易くなっているかどうかが、レーザーディスク、DVD、旧4Kデジタルリマスター版と観て来て、リマスターの度合いを比べる際の個人的な指標になっている)。
[鑑賞記録]
2011/07/29:レーザーディスク
2012/??/??:DVD
2013/??/??:DVD
2018/07/14:TOHOシネマズ西宮OS(4K)
2019/07/22:DVD(ディスク1)
2019/07/23:DVD(ディスク2)
2020/02/08:TOHOシネマズなんば(4K)
2024/10/29:UHD Blu-ray
2025/10/30:TOHOシネマズ西宮OS(新4K)
*修正(2025/10/30)
魂がこもった色褪せない作品。
全223件中、141~160件目を表示













