理想の女(ひと)のレビュー・感想・評価
全15件を表示
いい話
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
美人がダンナと年増女の浮気を疑う。
この年増は悪女で有名だったが、実は美人の母親だった。
ダンナは密かに年増に金を渡して、消えてくれとお願いする。
その密会を見た美人は誤解して絶望し、国際的プレイボーイの待つ船へ。
それを知った年増はその船へ行き、美人を説得する。
そこへ男達が帰って来て、そこでの話を盗み聞くことになる。
こうしてダンナの純粋な気持ちがわかり、誤解は解けた。
存在がバレそうになったので、年増は美人を逃がす。
これにより泥棒の悪名を着せられ、年増は婚約解消される。
が、娘を守るため、あえてその真実を闇に葬る。
翌日、年増は最後に娘に会いに来た。
真実を葬る年増に、娘は何故そこまでやってくれるのかを問うた。
思わず母である事を話しそうになる年増。
が、娘の中で母が神格化されている事に気付き、あえて何も言わずに去る。
そして金もダンナに返す。
そして飛行機の中、婚約者と再会する。
美人が婚約者に全てを話し、誤解が解けていたのだった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「真珠の耳飾りの少女」で見た透明感ある美人がこんなとこにも出ていた。
この人ってアメリカの人やったのね。
ヨーロッパ映画にありがちな、地味にダラダラ続く展開。
しかもTVでの映像が暗くて、かなり我慢しながら見ていた。
90分と短いが、60分を過ぎたあたりから急に話が展開し始め、面白くなる。
我慢して見ておいてよかったと思った。
みな根本的には善人だが、つい流されたり感情的になったり、
それで衝突してしまったりはするが、結局お互いに尊重し合っている。
そういう人生の機微を感じさせてくれるいい映画だった。
もしかしたら映像が明るくて最初からそれなりに入って行けてれば、
4点がついていてもおかしくない内容。
これも本質は「母性」を描いた一本?
<映画のことば> 短いスカートや投票権で、女が自由になったとは言えないのよ。 男性は女性を養う財力と、その財力を伴う家柄がことのほか重要視され、そして、女性は男性のその財力に依存して、子供(家柄の跡継ぎになる男の子)を産むこと(だけ?)が期待される…。 時代設定は1930年ということですから、まだまだ上流階級は、女性には自由のない、そんな世界だったのではないかと推測します。 そんな世界でも、実の母親としては、一時の不安や誘惑に押し負けず、本当に誠実な夫を大切にすべきことを、実の娘に教えたかったのではなかったかと思いました。評論子は。 自身は娘のいる家庭を捨てて、より資力のある男性の間を渡り歩く生活をしてきていたとしても。 有名作家の作品を原作として、女性の母性のあり方みたいなことを描いた作品も他に最近ありましたが、本作も、実の母親の実の娘を思い遣る気持ち(母性?)を描き出す作品としては、そんな作品にも劣らない一本だったと思います。評論子は。 原題の「」(よき女性)は、誠実な夫への愛を貫こうとする…と、実の娘を心から慈し む…との両方の女性のことを指していたのではないかと、評論子は理解しました。 佳作であったと思います。
純真な感じのスカーレット・ヨハンソンは素敵だなぁと思います。アクシ...
純真な感じのスカーレット・ヨハンソンは素敵だなぁと思います。アクションよりこういう役の方が好きだったりするのだけど。 自分の幸せを犠牲にして娘の幸せを守る、そんな愛の姿が切なかったし、それでも親として名のりでず子供の母親像を守る、そんな親心が切なかった。 ラストにはアーリンがひとりの女性の顔から母親の顔になっていて嬉しかった。 でもママも幸せになってよかった~。ラストは気持ちが救われました。
結婚は神様が創ったジョークである!粋な金持ちじいちゃん三人衆の戯言が面白いぞ!
原作はオスカー・ワイルドの「ウィンダミア卿夫人の扇」。新婚の金持ち夫妻と、男を手玉にとってまるでストーカーのように夫ロバートの前に現れる婦人ステラ・アーリン。ロバート(マーク・アンバース)とステラ(ヘレン・ハント)が密会を重ね、避暑地の社交界でもその噂でもちきりとなる。妻ミグ(スカーレット・ヨハンソン)は傷つき混乱するうちに、手袋屋さんで知り合ったダーリントン卿が言い寄ってくるようになる・・・といったストーリーだ。 時代は大恐慌の1930年。ニューヨークでは失業者であふれ、その上キング・コングも大暴れする悲惨な状況。そんな世の中であってもイタリアでの社交界は全く関係なく、パーティが頻繁に行なわれる。ミグに一目惚れしたダーリントン卿と初めて会ったのも高級な手袋屋だ。ホームセンターの軍手売り場などとはまったく異質な世界なのです。金持ちの世界は理解できないなぁ~と思っていても、ストーリーはかなり面白い。コピーにもある「全てを知り尽くした女」と「何も知らない女」の対峙という構図が戯言の中にも伏線として表れ、かなり練られた脚本だったように感じました。 途中まではスカーレット・ヨハンソンの演技も心配な部分があったのですが、夫への疑惑を持った辺りからは純真な心を見事に表現できていました。でも彼女は台詞の少ないキャラのほうが似合ってますね。そしてヘレン・ハントと、彼女にプロポーズするタビィ(トム・ウィルキンソン)の演技が素晴らしかった。おかげでスリリングな展開と清々しいラストを存分に楽しむことができました。 もう一つの楽しみは、邦題にある「理想の女(good woman)」とは誰の誰に対する言葉なのかと色々想像できることでしょう。答えはラストまで待て! 【2006年1月映画館にて】
素敵な大人のラブストーリー
大富豪の新妻(確か一年くらい経ってる設定だったけど)のスカーレット・ヨハンソン。
南イタリアの避暑地に滞在中に巻き起こるあれこれ。
ヘレン・ハントは男には好かれ…女には嫌われる…そういう美女。ただ男に貢いでもらわないとお金が無い。
あるホテルの女性達から追い出されるように、南イタリアに旅に出たヘレン・ハント。
そこで彼女がターゲットを見つけてお金を搾り取っていた相手は…スカーレットの旦那さん。
ここまでの展開で、どう考えてもスカーレットの旦那さんとヘレンが浮気してるでしょ、って思うけれど…
実は浮気はしてなかった。
お金を巻き上げていたのは事実だけれど。
なぜなら、ヘレンはスカーレットの母親だったから。
スカーレットはそのことは露とも知らず。
もちろんヘレンは分かってやっていた。
でもヘレンが変わったのは、スカーレットを見た時からだろう。
今まで「女性」でしかなかったヘレンが「母親」に変わった瞬間だった。
ヘレンに自分の正体を明かすことなく、スカーレットにいろいろと諭すシーンや、最後にお別れのシーンではスカーレットが行方も知れない母親を想う気持ちを聞いただけでヘレンは胸が一杯になる。
その母親像を壊さないように、最後まで自分の正体を告げずに別れる。
綺麗な女性同士の葛藤、思い遣り、生き方…観ていて面白い作品だった。
感動でした
メグと衣装、アマルフィに豪華クルーザーなどの説明に見応えがあります。 イケメン俳優、綺麗な女優、何も知らない純粋無垢なお嬢さんと何もかも知り尽くした熟女とゆう対照的関係からあんな感動が産まれるとは。 ラスト30分が特に良いです。 また見たい映画です。 チワワさんも可愛かったです!
薄暗い醜聞に包まれた舞台を包む品のある空気感
スカーレット・ヨハンソンの触ったところから腐りそうなほどの瑞々しい美しさがクラシカルなドレスを纏う姿に魅了された。 ヘレン・ハントも美しい。 魔性の表情から、ふにゃと目尻が下がる笑顔のギャップに惹かれる。
結末に用意された思わぬ感動
楽しめました!良い意味で観る者を裏切ってくれる作品。すべてを知っている女-へレン・ハント(アーリン夫人)と、何も知らない純粋な女-スカーレット・ヨハンソン(メグ)の人物像の対比が見もの。疑惑の渦中にいるメグの夫、、更にはメグを誘惑しようとするもう一人の男、アーリン夫人にほれ込む初老の金持ち。魅力的な登場人物が複雑に絡み合いながら、意外な結末へと面白く話が進んでいきます。 特にスカーレット・ヨハンソンとヘレン・ハント2人の女優さんが美しく見応えあり、それぞれの持ち味を生かしていたと思います。メグの終盤の告白は感動なくして観られません! 原作はオスカー・ワイルドの『ウィンダミア卿夫人の扇子』。舞台も1930年代の美しいイタリアへと移し、ストーリーは勿論、雰囲気も楽しめる作品です。
けだるい退廃と美しい救い 格調高いメロドラマ
総合:75点 ストーリー: 70 キャスト: 80 演出: 75 ビジュアル: 80 音楽: 75 高級保養地に暇を持て余したお金持ちが集う。若い社交界の華と男の間を渡り歩いてきた歴戦の女とが揃えば、噂好きの有閑マダムたちの期待を裏切らないことが起こって当然だ。美しい景色だけどそのけだるく妖しい雰囲気の中で、格調高く退廃に浸かっている人々が描かれている。それだけでも面白かったしそれで終わりかと思ったが、その後の展開も物悲しくも美しかった。 スカーレット・ヨハンソン演じるメグの、まじめだけど世間知らずな清純な若い女と、ヘレン・ハント演じるアーリンの、打算的で男に取り入る経験豊富な悪女という、対照的な二人の存在と彼女らの織り成す生き方の交錯がなんとも興味深い。嘘が嘘を呼び、疑惑と憎しみと悲しみが蓄積されてより大きくなっていく過程の心の動きの描き方が上手で、その後で二人の違う一面がそれぞれ垣間見れる。ヨハンソンも美しくて良かったのだが、特に人生の辛さを踏まえた経験と愛情を滲ませるヘレン・ハートには感心した。彼女の本質は実は一番最初のレストランの場面でも出ていた。困難な状況でも冷静に誇りを持った態度を示していた。 パーティに行く準備をする場面をじっくりとアップで撮影したりと、女性の妖しさと美しさを引き出すカメラワークが雰囲気作りに一役かっている。また高級保養地アマルフィの美しい景色が、逆に世間離れした上流階級の醜聞を作り出して包み込むのに有効に使われている。静かにしっとりと流れる音楽も薄暗い映像に合っている。
秘密の扉
イタリアの高級リゾート地アマルフィは素晴らしい。 社交界の老人たちのウンチクある会話が面白い。 暇な女性たちの噂ばなしも、さもありなんと言う感じです。 ロバートとメグとの仲を裂いて、横取りしようとするダーリントン卿は卑劣だね。
全15件を表示