「スカーレット・ヨハンソンが可愛い♪」ゴーストワールド kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
スカーレット・ヨハンソンが可愛い♪
「世間はビッグマックとナイキで満足してる」・・・限りなくオタクの世界。何故かオタクの世界は愛らしくて好きだ。1920年代のブルースなんかは全くわからないが、レコードのジャケットだけでも楽しめる独特の世界だ。
新しい音楽は全くと言っていいほど受け付けないシーモアの感性にそのまま同調するイーニドのセンスも楽しい。バイトでの応対を見ても人付き合いが苦手な彼女は、来ないバスを待ち続けるノーマンに対しても興味を持つほどの不思議少女だ。恋人にしたくなるタイプではないが、友達として付き合いたいような感じ。ただ、古いものを愛するセンスは本来のものではなく、世の中や回りの男にうんざりして逃避してノスタルジックになってるだけのような雰囲気かもしれない。
ストーリー的には本心を告げることや決心を早くしないと後悔するといったどこにでもあるような内容だが、映像やセンスは素晴らしい。そして‘ゴーストワールド’というタイトルの意味を見終わった後に考えてみると、最後にノーマンが乗ったバスに象徴されるように、つかみ所のない現代社会の中に溶け込む事が中々できない主人公の疎外感を表現していることに気付く。それでも若いのだからゴーストから人間に戻ることは可能なのだが・・・青春ものとしては奥が深い。
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