「クローネンバーグが愛を魅せる。」ザ・フライ ratienさんの映画レビュー(感想・評価)
クローネンバーグが愛を魅せる。
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ホラーというジャンルに入れてしまうのはちょっとしのびない愛の映画だと思います。デビッド・クローネンバーグ監督は難解な作品が多いと思いますが、この作品は大衆向けといいましょうか、非常にわかり易いラブストーリーじゃないでしょうか。
当時としては、結構凝った特撮技術を使っていて、CGなれしている今ではむしろ新鮮に見えたりして。
さて、内容ですが、転送装置を研究している科学者がメインかな。(ジェフ・ゴールドブラムが演じてるんですが若いです)
それを陰ながら支えていく女性とのラブストーリーですが、ホンッと彼女が不憫です。
ふとしたことから、自らの体で転送装置の実験を行うのですが、偶然にも紛れ込んでいたハエと、遺伝子レベルで融合してしまう。
最初こそ、実験の成功に加え、身体機能が上昇したことで、いい気になっちゃうんだけど、徐々に体が変化していってしまう。
この身体の変化を特撮で見せるんだけど、チープながら、なかなか見応え有ります。(特にラストはね)
そして、この変わっていく彼氏を何とかしようとする女性が健気であります。まぁ、恐怖に怯えるところもチラホラありますが。
最期はホンッと切ないですね。マッド・サイエンティストにありがちな悲劇になります。
久しぶりに見たんですが、こんなに哀しい物語だったのかと、改めて目頭熱くなっちゃいました。
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