「ホフマンの傑作」カポーティ そんぼさんの映画レビュー(感想・評価)
ホフマンの傑作
最初の音楽と麦の穂と農場の一軒家のシーン。
いっきに物語へ入ってゆく。
一方でNYの想像しいパーティーへ場面展開で、下品なジョークと酒。その日常にカンザスの新聞記事が飛び込んでくる。
カポーティの舌っ足らずのしゃべり方と内股っぽい歩き方、そしてクセのある性格やマフラーの巻き方さえも特徴的だ。「普通じゃない」生き方をせざる得ない作家をよく表している。
だから「冷血」は、「彼のことなのか、君のことなのか」と、作家の本質的な共鳴の深さを指摘される。
1年後スペインの美しい海岸の別荘の邸宅でタイピングをつづけた。
彼についての質問に答える。「同じ境遇でぼくらは育った」「彼は裏口から外へ出てゆき、ぼくは表玄関から出て行く」の意味のことを答える。
NYの「冷血」の朗読会は成功だった。
ペリーは1965年4月14日に絞首刑となる。
1984年トルーマンはアルコール飲み過ぎで亡くなった。
正義と秩序の時代だった。米国のもっとも光り輝いた時代。
フィリップ・シーモア・ホフマンのもっとも評価している映画。確か、「パイレーツ・ロック」の彼もよかったが、残念ながら確か薬物で46歳で亡くなった。
監督のベネット・ミラーは、あの「マネーボール」の監督でもある。「マネーボール」もぼくの好きな映画だ。
関係ない話だけど、この映画をみて黒のウールのロングコートを着ている。Pコートやヘリンボーンでなく、フーデッドコートだけど。
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