ブレイブ ストーリーのレビュー・感想・評価
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ワタルとミツルの物語
キャラクターのビジュアルデザインは全体的に無味無臭で、ファンタジーにしては特徴がなくて残念だが、癖のなさが個性とも言える。映像は迫力がある。巨木、ドラゴン、魅力的な建造物、少しだが星形要塞も登場する。
大長編の原作小説を短くマイルドにしたストーリーは、ボリューム不足と満足度の低さは否めず、しかし密度は濃く、テーマもコンセプトもしっかり表現できていて、見るたびに好きになる良いアニメ映画であった。
ワタルの成長と、終わり方が好き。
豪華な俳優陣(松たか子氏、大泉洋氏、常盤貴子氏、ウエンツ瑛士氏、樹木希林氏、今井美樹氏など)がキャスティングされている。円盤で観ても配信で観ても声が聞き取りにくく、本作においては字幕を付けて鑑賞するのがスタンダードとして推奨。
上手い声優を起用したアニメ映画も勿論良いのだが、宮崎駿監督作品や細田守監督作品など俳優陣の声入れのアニメ映画は、聞けば聞くほど味が出るから侮れない。
中盤とエンディングで流れる主題歌「決意の朝に」(Aqua Timez)が微妙だが、それも味。
以前見た時とはだいぶ感想が変わる作品
久しぶりに見たらだいぶ印象が変わっていました。
当時はファンタジックで、ツライ背景もある骨太な話だなぁと思っていたのですが、異世界転生者がたくさん存在する今となってはこの手の話はありきたりで、むしろ作品の作り込みが足りないような印象を持ってしまった。
作品がつまらないと言うわけではない。他の作品と比べると見劣りしてしまう、という感じ。それは、見る側の経験値が急速に高くなったからで、作品の評価とはちがうのかなぁ?とか思ったり。とはいえ、当時のレベルで感想を書くこともできないので(汗)
で、気になった点を1つ。主人公のワタルが、あまりにも前向きで素直に行動を取るところが引っかかった。ワタルはリアル世界で置かれている環境に挫折して、嫌になって人生をやり直したいと考えてビジョンの世界に行こうとしたのに、ヴィジョンの世界では前向きな行動ばかりとっていて、全く心の弱っている部分をみせない。超良い子で、決断力や行動力もある。勇者的な存在ではあるが、個人的にはもっとワタルの葛藤が見えた方が、話の重みが増して良かったのにな〜、とか思った。
少年心がくすぐられる
小さい時に観て面白かった記憶があったので10年以上振りに鑑賞。
結論から言うととても面白いです。
話のテンポが良く、観てて退屈しない。
いい意味で単純でわかりやすい内容なので気張らずに観れます。
RPG好きとしてはこういうベタな冒険物語にはとってもワクワクして少年心をくすぐられます。女ですが。
ただ、面白いだけにもっと冒険シーンを深掘りして観たかったです。
石を手に入れるシーンを端折ってしまっていたのが残念です。
上映時間の関係もあるので仕方ないとは思いますが、これがドラマならもっと濃い内容に出来るし更に面白かったのではとそこだけが惜しいポイントです。
声優さん達も豪華で違和感無しでした。
芦川のクールで繊細な危ういキャラに強く惹かれて、映画が終わってしまうのが寂しくなりました。
この作品でしか芦川に会えないのか…。他の作品でも出会いたいと思うくらい良いキャラ。
物語に脈絡がない
RPGゲームをしたくなるアニメ映画。だけど最後にはしたくなくなる
直木賞作家宮部みゆきはゲーム好きだという。主人公ワタルの家庭や芦川ミツルの設定以外は全てドラクエなどのRPGの世界そのもの。ゲーム好きが昂じて書いた作品なのでしょうけど、ただ敵を倒して成長するストーリーではないところがいいですね。
『ナルニア国物語』のように、戦って平和を勝ち取るといったファンタジーは20世紀に入ったら時代にそぐわない物語だと思うのですが、一方的な視点から描くゲームの世界は別物なのでしょう。自分さえ良ければ、他はどうなってもいい。とにかく勝てばいいんだから、どんどん敵を倒すことに専念すればいい。観ている多くの子供たちも、「頑張れ!そこで最後の願いを叶えろ!」と心の中で叫んでいたのかもしれませんが、そんな都合のいい結末にしてしまっては社会派の宮部みゆきの名が廃ります。冒険の部分はかなり端折られている雰囲気でしたが、主人公の心の葛藤部分はかなり時間を割いて、何が大切なのかを訴えてくる映画でした。ただ、もっとストレートに反戦メッセージを出してもよかったのでは・・・あれだと単なる強大な召喚魔法のようです。
ワタル少年の父親は家族を捨て、家族はボロボロ。そして母親が倒れ集中治療室へと運ばれる・・・そんなとき、転校生芦川の言葉を信じて、運命を変えるため幽霊ビルの階段の上の扉を開く。そして、不思議なヴィジョンと呼ばれる世界に足を踏み入れたワタルは「母親を助けたい」という願いを聞いてもらうために冒険を始めるのです。「見習い勇者なんてやだ~!魔道士がいい!」などと駄々をこねてましたが、風変わりな設定のRPGといったところです。
松たか子の声もよかったんですけど、途中、どうしても少年の声より大人の女性の声に聞こえてしまうので、もうちょっと頑張ってもらいたかったところです。それよりも常盤貴子が声を担当したハイランダーのカッツがよかった。最も迫力があったのは樹木希林でしたが、純粋な子供たちは今晩悪夢にうなされるでしょう。そして、残念だったのが音響効果・・・スカイウォーカー・サウンドって日本映画をナメているのかもしれません。
それにしても客席には子供、子供、子供・・・終わってから「そんなに怖くなかったね」と言ったやつ!あとでお母さんに教えてもらいなさい!
うす〜いストーリー
全体的には佳作、ラストあと30秒だけ追加希望
全体的には面白いですし、絵もキレイだし、世界観も悪くないけど、ストーリー展開が相当強引で、観衆置き去りでトントン進んでいきます(笑)まぁ、オコサマ的には細かいことを気にするなっと言うことか。絵の作り的には、パッと見、小学生くらいのオコサマが見るような冒険活劇に見えるけど、主人公と友人が現実世界で受けたイヤな部分って、オコサマでは判り難いだろうなって思った。そこが、ズンっと来ないと、感情移入ができないだろうな・・・と。この映画を純粋に楽しめる分岐点になるかと思います。
ラスト、あと30秒くらい時間とって、その後を見てみたかった。単純に一番泣ける部分だと思うんですが・・・。コレもオコサマ的には「?」で終わったんでしょうね・・・・。もうちょっと低年齢層に配慮した内容でも良かったんではないかと。ドラクエのつもりでオコサマが見ても分からない、個人的にはPG-12クラスな映画だと思いました。
何かが足りない
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