青い春のレビュー・感想・評価
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邦画史上に残るラストシーン
あのラストシーンは圧巻だった。
あのインパクトと、疾走感。テンポの良さ。楽曲。素晴らしい。
キャラクターの魅力がすごかった。
松田龍平演じる九條。あの年齢でしか出せない繊細さと、透明感。純朴さ。そんでたまに狂気的に魅せる目。凄まじい・・・。
個人的なお気に入りシーンは、トイレの個室内での雪男と木村。
雪男、マジかっけえ。つええ。なにあいつ。
行き過ぎた0か100かな感じが堪らなくサイコで、鬱屈としてて、木村がまた真逆の阿呆だから、ああなるのも頷けるというか、むしろやったれって思った。
先生の一言が無性に響くね。
「花は咲くものです。枯れるもんじゃない。私はそう思うことにしています。それは大切なことです。」
わたしはどう思うことにするかな、と人生を考えるよね。もう高校生を過ぎた私的には、枯れることも含め、花だと思うことにしたいです。
また、あの先生が言うから余計にずしんとくるものがあるのよね、説得力というか。
奇跡みたいな瞬間が切り取られている…!
危うさと残酷さと痛々しさと、圧倒的な美しさ。
若さとはなぜこんなに美しいんだろう。
そしてそんな奇跡みたいな美しさが凝縮された作品だった。
まず九條を演じた松田龍平のすさまじい美しさ…。
言い表したくても言語化できない…。
当時の松田龍平の美しさを余すことなく切り取ったというだけでもこの作品はある意味伝説である。
松田龍平だけじゃなく若い新井浩史も高岡蒼甫も瑛太も忍成修吾もみんな美しい。若さってそれだけで一種の芸術だ。
あと高校生という、大人に羽化する前の儚く危うい年代の美しさ。開花寸前のつぼみの花のような美しさ。「自分はこれから何になるんだろう」と模索する人間の美しさ。止められない時間の儚さ、命の儚さ。儚いゆえの美しさ。
あと九條と青木の関係の切なさと美しさ。
青木は九條と後半に向けて対立してだんだん孤独を深めていくけど、青木はずっと九條に対等な相手と認められたかったのだと思った。九條は九條で、かつて自分をドッジボールに誘ってくれた頃の青木を求めていたのかもしれない。自分を番長として立てる存在じゃなかった頃の昔の青木を。
そう思うとラストのあの結末むちゃくちゃ切なすぎる…。劇中、だんだん独りで真っ黒に染まっていく青木が苦しすぎた。一晩中青木は屋上から下を見下ろして何を思っていたんだろう。13を数えて落ちていった時何を思っていたんだろうか。
2人の関係は原作が同じ松本大洋さんの作品「ピン★ポン」のペコとスマイルに通じるものがあるなと思った。(この関係も最高)
あと不謹慎だけどあのシガレットキスはすごくグッときた…。
九條と青木に限らず、変わっていかずにはいられない彼らの関係が切なかった。集合写真を撮っていた頃のままではいられなかった彼ら。大田は悪い先輩とつるみ出して幸男と一緒にギターを弾くこともなくなり、幸男は自分の将来に追い詰められて大田を刺して逮捕され、木村は野球に見切りをつけて学校から去っていった。
どんどん変わっていく彼らがどうしようもなく切ない。
九條にとっての楽園は楽園のままではいられなかった。
あと素晴らしかったのが上田ケンジさんの劇伴とミッシェルガンエレファントの楽曲…。
冒頭の「赤毛のケリー」に鳥肌が立ち、終盤の「ドロップ」が流れて九條が走り出した時は心が震えて涙が出た。「ドロップ」という楽曲はこの映画そのものだと思えるくらい合っているしエンドロール観ながらひたすら涙出た…。
耐性のない人間にはエグい暴力シーンが結構辛いんだけど、音楽と登場人物、映像すべてが美しくすべてが奇跡のバランスでできた作品だった…。
久しぶりに見たら
キャスト凄!!当時は衝撃的でセンセーショナルな印象を受けたが、今見ると取るに足らない、というかストーリーが全くない、伝わってくるものがない映画。結局何?2人の友情物語?青春だねーってこと?同級生を殺した高岡蒼甫と、他校の渋川清彦は最高に意味がわからなかった。てかこの高校終わってる。。屋上の手を叩くシーンは鮮明に覚えていた。
重苦しくて閉鎖的で天国で
俳優陣がとても豪華である
主演の松田龍平を始め、新井浩文、高岡蒼甫、
忍成修吾、塚本高史、瑛太、
今ではあまり姿が見られないが大柴裕介、
そしてみんな若い、何故か輝いて見える
若さは才能であり、時には残酷なのかもしれない、
暴力的な衝動、限界ギリギリでヒリヒリとした精神
若さゆえの寂しさ、未熟さ、情熱を感じました
花田先生と九條のシーンが印象的でした
「先生、咲かない花もあるんじゃないですか」
「花は咲くものです。枯れるものじゃない」
花田先生はそんな危なげな生徒たちを見守る
最後の砦のような存在でした
青木一人のベランダのシーンが良く出来ている
夕方、夜、夜明け、朝...
彼は一体何を思っていたんだろう
最後のセリフ、
「九條、俺も連れて行ってくれよ、なっ」
この映画の全てを凝縮させたようなとても意味のあるセリフに感じました
甲子園の夢が破れ裏社会へ足を踏み入れた木村
木村は誰よりもアツい男だと思います
セリフがアツいし、かっこいい
見た目やセリフなどあまり目立つことのない木村だが
観れば観るほど彼の魅力にはまっていく、
そして彼の未来は一体どうなるのか
ヤクザの鉄砲玉になってしまうような、どこか儚い印象を受けます
高岡蒼甫の演じる雪男、
シンプルにかっこよかった
全ての事の発端、キーマンである
彼もまた若さゆえに衝動的に、また苦しんでいたのではないか
原作の「青い春」では
「誰か俺をこの檻から出してくれ!」
という落書きが書いてあります
映画では学校の独特の雰囲気が映画によく出ていたと思います
でも社会人になって、校則などの縛りがあり
完璧な自由ではなかったけど、
あそこは楽園だったんだなあと今ではそう思います
最高の作品!
松田龍平がセリフ棒読みなのは置いといて、この作品の構成は素晴らしい。なによりミッシェルガンエレファントファンにはたまらない映画である。
とくにラストの青木くんが一晩中屋上で佇んでいるシーンがとてもいい。
幸せなら手を叩こう。
久々に見た。
青色に浸りたくて見たけど、結果青すぎた件。
ああ、でも、なんか、あの頃ね。
今、作ってたらもっと面白い作品に仕上がっていたんじゃないかなぁ…とも思ってみたり。こればっかはどうしようもないけど。
彼ら、今も色んな作品に出てるけど、ホント、これが走りじゃないかなと思いますよね。こういった映画は必要だなと思う。あの頃の自分はこういった作品を見ることで安心していたようにも思うし。
青木くんがめたんこ切ないけど、
あたしも空飛びたかったなあ。
すげ〜くそかわいいよ、みんな。
見てる途中であれ?又吉?ってなったのは新しい発見とともに衝撃だけども笑
ああ、青い春!!
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