座頭市のレビュー・感想・評価
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北野武監督作品歴代興行成績ダントツ28.5億円
監督と脚本は『あの夏、いちばん静かな海。』『ソナチネ』『キッズ・リターン』『HANA-BI』『アウトレイジ』の北野武
過去数回鑑賞
北野武監督代表作
2003年公開
今から21年前の作品
時代劇のせいもあるが全く色褪せない
「見えねえほうが人の気持ちが分かるんだよ」
「どんなに目ん玉ひんむいても見えねえもんは見えねえんだよな」
北野武監督唯一の時代劇映画
勝新の代表作『座頭市』を北野武がリメイク
北野武監督作品歴代興行成績トップ
ちなみに2位は意外なことに『龍三と七人の子分たち』16億円
1番の見どころは血吹雪がある殺陣
R15の理由はここにある
クライマックスの踊りは壮観
おせいとおきぬと子役も参加
市は参加
ガナルカナルがコメディーリリーフ
北野映画の常連大家由祐子
おそらく女性俳優では岸本加世子を抑えて1番多く出演しているはず
今回は銀蔵一家に復讐を果たしたい元鳴門屋の娘として活躍シーンは他作品やりはるかに多い
まず気になるのは市の金髪である
北野の市はアルビノだから金髪という考察があった
だから目が不自由なんだという
たしかにそうかもしれない
日本人で金髪というとまずは思いつくのが上田馬之助
そのためかイメージは悪い
松本人志もなぜか金髪にしたし最近のアイドルグループには1人くらい金髪がいたりする
今となっては金髪だから刺青だから即ちヤクザだ不良だというド田舎老害のような偏見はない
大人向け痛快娯楽時代劇決定版
配役
座頭の市にビートたけし
浪人の服部源之助に浅野忠信
服部の妻のおしのに夏川結衣
百姓女のおうめに大楠道代
芸者姉妹の姉のおきぬに大家由祐子
おきぬの子供時代に吉田絢乃
芸者姉妹の妹のおせい(本当は弟の清太郎)に橘大五郎
おせいの子供時代に早乙女太一
おうめの甥の新吉にガダルカナル・タカ
銀蔵一家の親分の銀蔵に岸部一徳
扇屋に石倉三郎
鳴門屋の主人に国枝量平
鳴門屋の番頭の平八に朝倉伸二
的屋の主人の柄本明
的屋の老人に樋浦勉
冒頭で市に絡むヤクザに六平直政
的屋の客につまみ枝豆
的屋の客に芦川誠
侍に憧れる男に無法松
おせいを買春した男に津田寛治
銀蔵の手下に関根大学
船八一家の親分に小池幸次
船八一家の壺振りに桐生康詩
船八一家の子分に田中要次
御前試合の大名に三浦浩一
御前試合の浪人の山路伊三郎に國本鐘建
武と居合の相性
北野武の過去作品で描かれる暴力描写は、居合の世界観ととてもよく似ていた。
いつどちらかが手を出すのか、銃を抜くか、殺られるのか。
日常的で静かなシーンから急に暴力が発生する感じが、まさに居合のコンセプトとよく似ているのだ。
そういう意味では、この作品はまさに北野映画で描かれるアクションと相性がよいものに見える。
他の映画ほどシリアスな感じはなく、エンタメにふりきっているのでとても見易い仕上がり。
観やすく現代っぽさを入れた時代劇
金髪で時代劇ってのがイキですね♪
勝新太郎さんの方は観ていません。
リブート作で、勝新太郎さんの方とは変えてあるそうです。
前から観たくて、やっと観れた。
いろいろ意表を突かれます(笑)
最後、深いメッセージあり。
3.5と4の間。
良かったです。
たけしがベネチア映画祭りで監督賞を受賞したということなので、あわてて観にいきました。
監督賞をとったというのは、随所に見られる何気ない子供や日本的風景映像とダンスシーンが印象に残ったのかなと審査員の気持ちにもなってみたりしてw
見終わった後で思い出すと、ミュージカル風シーンを除けば普通の時代劇という感じで、ヒーローとしての市とお笑いの要素と芸術的なシーンが完全に分かれてしまうような気がします(融合してないってこと?)。踊りのシーンでは、鳴戸屋の兄弟が一瞬子役に変わるところがぞくぞくしましたね~
個人的な見解として、「めくら」という言葉を久々に聞いたような気がします(計5回くらい発言があったような…)。差別用語ということでメディアから消えた言葉でしたが、映画の流れに重きを置くのなら必要だったのかもしれません。これが許されるのなら、忠臣蔵の映画で「片手落ち」という単語がなくなってるのはさびしい限りですね。。。(不平等なんて言葉は納得いかないw)
銃で人を殺しまくる映画(たけしも作ってた)には嫌悪感をもよおす私ですが、刀で血を流すシーンには抵抗がないのは恥ずかしいことなのかなと自分がわからなくなるけど、時代劇好きな反戦論者もいることでしょうし、素直に楽しめる映画だと評価いたします。
【2003年10月映画館にて】
時代に合わせて時代劇も革新されなければならないのです
2002年9月公開のたそがれ清兵衛に対抗心を持って撮られた作品では無かったでしょうか?
本作は2003年9月公開丁度1年後に公開されました
色々な経緯があって、座頭市のオファーを受けたときどのような映画にするのかを当然北野武監督も考えたでしょう
北野武監督が撮る時代劇映画とは何か?
自分が時代劇を撮る意味とは何か?
21世紀に於ける時代劇映画とは何か?
これらについて考え抜いた答えが本作だったのだと思います
本作の1年前に公開されたたそがれ清兵衛で、山田洋次監督はどう取り組んだか?
自分の撮りたいテーマに相応しい題材を選び、徹底的な時代考証をして、伝統的な時代劇のフォーマットの枠の中で表現する事を目指して大成功を収めました
北野武監督はどうだったか?
学術映画じゃないんだから、時代劇らしければそれでよい、結局のところ娯楽映画なんだという割り切りです
では、座頭市という完成されている物語の枠の中で何を撮るのか?
21世紀に於ける時代劇フォーマットの提示
それが自分の仕事だと、北野監督は考えたのだと思います
本作がその答えなのです
本作を観て、まず目を引くのはこのようなことです
座頭市が金髪であること
音楽が現代的であること
畑の鍬、大工作業、祭りの踊りのリズム
主人公はもちろん身体障害者であり、主要な登場人物に女装の男性を配していること
強烈な刺激のあるグロい殺傷シーンを徹底してちりばめていること
時に石灯籠を切断するなど漫画的な誇張をいれていること
お話は基本、勝新太郎のオリジナルの第一作、座頭市物語に準拠しています
対立関係のヤクザ、博打、浪人はほぼオリジナルからの由来です
しかしストーリーに意味は余りありません
過去の時代劇の名作のシーンのオマージュだらけです
つまり、よくあるパターンのパッチワークに過ぎないのです
というか徹底してそう志向しています
監督がやりたいことは、あくまで21世紀における時代劇の表現方法の方なのです
時代劇は伝統芸術の世界で美術館に飾っておくものでしょうか?
違うはずです
時代に合わせて、その時代の大衆の感覚に合わせて進化するべきものです
でなければ娯楽作品足り得ないのは自明のことです
眠狂四郎は茶髪だったはずです
確か異人との間に生まれたとの設定でした
黒澤監督の用心棒では犬が手首をくわえて走ってきたり、斬り合いでは派手に血飛沫が飛んでいました
音楽やダンスだって、そもそも1939年のマキノ正博が撮った日本映画オールタイムベストに必ずリストアップされる鴛鴦歌合戦が、時代劇にして和製ミュージカルでした
昔から映画はそのように時代に合わせて進化して来たのです
批判されるいわれは全くないのです
時代に合わせて時代劇も革新されなければならないのです
北野武監督はその自分に与えられた使命を理解して、この大仕事を果たして見せたのです
結果はどうか?
日本だけでなく、世界中の大衆の支持を得て本作はヒットをしました
監督の回答は正しかったのです!
時代に合わせて進化させていますが、過去の時代劇の名作へのリスペクトが無いわけでは決してありません
むしろ半端ないリスペクトがビシビシ伝わって来ます
伝説のカメラマン宮川一夫のような彩度を落とした銀残しの味わいがある本編の映像
回想シーンになるとさらに彩度が落ちて幕末の写真に淡く彩色したかのような映像になります
キタノオフィスのKのロゴの青色の彩度が落としてあり、その時点からそれをやると宣言しています
ところが、日射しのある中の重量感のある豪雨の中での斬り合いでは明るくコントラストを高く取っています
なぜならば、このシーンは黒澤監督の七人の侍での黒い雨の中の戦いに対して、白い雨の戦いで偉大な先輩に挑んで見せているシーンだからです
監督が絶対にやらないといけなかった宿題のシーンだからです
その他にも多くのシーンで、構図など数多くの時代劇の名作をオマージュしているように思います
21世紀の時代劇を目指してはいますが、これほど過去の時代劇の遺産をリスペクトしている作品はそう無いと思います
「目が見えない方が人の心が分かるんだよ」
「いくら目ん玉ひん剥いても見えねぇもんは見えねぇんだけどなぁ。」
この二つの台詞はワンセットになっています
映画評論家や、時代劇の伝統がどうだとガタガタ騒ぐうるさ方の面々への監督からのメッセージです
時代劇映画の新参者が作り、時代劇をさして観てもいない映画にそう詳しくもない大衆の方が、時代が求める時代劇とは何かが分かっている
いくら重箱の隅をつついて、ここがおかしいとかやってってみたところで、俺の創ろうとした時代劇の本質とは何か?お前達には何にも見えてないだろ
それが本作の監督からの結論であったのです
皮肉ともいえますが
すごいよかった。カッコイイ表現オンリーだけだとしても十分に楽しかっ...
すごいよかった。カッコイイ表現オンリーだけだとしても十分に楽しかった。賭場の虐殺シーンあたりがピーク。
はずしの部分を随所にいれているのが気持ちが途切れた。ネタがどうとかガダルカナルが悪いとかじゃなくて息抜きシーンがあんまり。
かっこいいことはなんてかっこ悪いんだろうということなのか、テレ隠しなのか。笑いのサービス精神だろうけれど。
血しぶきと刀描写が・・・
なんというか殺陣アクションにホンモノ感がなかった。兎にも角にも、過剰な合成血しぶきと時々出てくる合成の刀のせいだと思う。。たけしさんのスピーディな剣捌きとか浅野さんの本格的な殺陣とか、アクションでも見どころはあったけど、この2つのせいで台無し。。
ストーリーは、時代劇のストーリーとしては、やや既視感のある内容だった。タカさんを中心にしたコント的なパートもあってたけしさんらしい展開でした。あんまり好きじゃないけど 笑
メインキャストは置いておいて、脇を固めるキャストがイマイチだったかな。特に、おきぬとおせいの二人はそれなりに重要な役なのに2人とも演技がやや大根だったな。随所に見られた音楽的演出もそんなに刺さらなかった。最後のタップダンスはよかったけど。
座頭市
キタノは天才です。この制限されたサークルの生き残ったメンバーはあまりありません。ハナビと同じように、ザトチは映画の完璧さと日本のサーベル映画の全セクションへの賛辞です。北野の賛辞が、個人的かつ深遠なところで、キルビルのタランティーノ(特にショーブラザーズ映画のため)のほうが、はるかに冗長で偽である。
スリルとスピード感あふれる斬り合いが良かった
スリルとスピード感あふれる斬り合いが良かった。そういった映画を望む人には おすすめ。
しかし、それ以外の部分は物足りない。ストーリーは希薄で、主に斬り合い、決闘に重点を置いた話。
ビートたけしという有名人が監督ということもあり、マスコミでは「斬新だ」と賞賛されていたが、期待していた斬新さは なかった。むしろ、変に奇抜な要素が多く、「新しさの導入」は失敗している。というか、明らかにマスコミの過大評価。
単純にカッコいいエンターテイメント映画
単純にカッコいいエンターテイメント映画だと思う。
その上で、残虐な場面もちゃんと痛々しく描いているところが、北野武監督の凄いところだと思う。
あと、ムーンライダーズの鈴木慶一さんによる音楽もカッコいい!
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