座頭市のレビュー・感想・評価
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時代に合わせて時代劇も革新されなければならないのです
2002年9月公開のたそがれ清兵衛に対抗心を持って撮られた作品では無かったでしょうか?
本作は2003年9月公開丁度1年後に公開されました
色々な経緯があって、座頭市のオファーを受けたときどのような映画にするのかを当然北野武監督も考えたでしょう
北野武監督が撮る時代劇映画とは何か?
自分が時代劇を撮る意味とは何か?
21世紀に於ける時代劇映画とは何か?
これらについて考え抜いた答えが本作だったのだと思います
本作の1年前に公開されたたそがれ清兵衛で、山田洋次監督はどう取り組んだか?
自分の撮りたいテーマに相応しい題材を選び、徹底的な時代考証をして、伝統的な時代劇のフォーマットの枠の中で表現する事を目指して大成功を収めました
北野武監督はどうだったか?
学術映画じゃないんだから、時代劇らしければそれでよい、結局のところ娯楽映画なんだという割り切りです
では、座頭市という完成されている物語の枠の中で何を撮るのか?
21世紀に於ける時代劇フォーマットの提示
それが自分の仕事だと、北野監督は考えたのだと思います
本作がその答えなのです
本作を観て、まず目を引くのはこのようなことです
座頭市が金髪であること
音楽が現代的であること
畑の鍬、大工作業、祭りの踊りのリズム
主人公はもちろん身体障害者であり、主要な登場人物に女装の男性を配していること
強烈な刺激のあるグロい殺傷シーンを徹底してちりばめていること
時に石灯籠を切断するなど漫画的な誇張をいれていること
お話は基本、勝新太郎のオリジナルの第一作、座頭市物語に準拠しています
対立関係のヤクザ、博打、浪人はほぼオリジナルからの由来です
しかしストーリーに意味は余りありません
過去の時代劇の名作のシーンのオマージュだらけです
つまり、よくあるパターンのパッチワークに過ぎないのです
そ
というか徹底してそう志向しています
監督がやりたいことは、あくまで21世紀における時代劇の表現方法の方なのです
時代劇は伝統芸術の世界で美術館に飾っておくものでしょうか?
違うはずです
時代に合わせて、その時代の大衆の感覚に合わせて進化するべきものです
でなければ娯楽作品足り得ないのは自明のことです
眠狂四郎は茶髪だったはずです
確か異人との間に生まれたとの設定でした
黒澤監督の用心棒では犬が手首をくわえて走ってきたり、斬り合いでは派手に血飛沫が飛んでいました
音楽やダンスだって、そもそも1939年のマキノ正博が撮った日本映画オールタイムベストに必ずリストアップされる鴛鴦歌合戦が、時代劇にして和製ミュージカルでした
昔から映画はそのように時代に合わせて進化して来たのです
批判されるいわれは全くないのです
時代に合わせて時代劇も革新されなければならないのです
北野武監督はその自分に与えられた使命を理解して、この大仕事を果たして見せたのです
結果はどうか?
日本だけでなく、世界中の大衆の支持を得て本作はヒットをしました
監督の回答は正しかったのです!
時代に合わせて進化させていますが、過去の時代劇の名作へのリスペクトが無いわけでは決してありません
むしろ半端ないリスペクトがビシビシ伝わって来ます
伝説のカメラマン宮川一夫のような彩度を落とした銀残しの味わいがある本編の映像
回想シーンになるとさらに彩度が落ちて幕末の写真に淡く彩色したかのような映像になります
キタノオフィスのKのロゴの青色の彩度が落としてあり、その時点からそれをやると宣言しています
ところが、日射しのある中の重量感のある豪雨の中での斬り合いでは明るくコントラストを高く取っています
なぜならば、このシーンは黒澤監督の七人の侍での黒い雨の中戦いに対して、白い雨の戦いで偉大な先輩に挑んで見せているシーンだからです
監督が絶対にやらないといけなかった宿題のシーンだからです
その他にも多くのシーンで、構図など数多くの時代劇の名作をオマージュしているように思います
21世紀の時代劇を目指してはいますが、これほど過去の時代劇の遺産をリスペクトしている作品はそう無いと思います
「目が見えない方が人の心が分かるんだよ」
「いくら目ん玉ひん剥いても見えねぇもんは見えねぇんだけどなぁ。」
この二つの台詞はワンセットになっています
映画評論家や、時代劇の伝統がどうだとガタガタ騒ぐうるさ方の面々への監督からのメッセージです
時代劇映画の新参者が作り、時代劇をさして観てもいない映画にそう詳しくもない大衆の方が、時代が求める時代劇とは何かが分かっている
いくら重箱の隅をつついて、ここがおかしいとかやってってみたところで、俺の創ろうとした時代劇の本質とは何か?お前達には何にも見えてないだろ
それが本作の監督からの結論であったのです
皮肉ともいえますが
まぁまぁにしときます
殺陣は、中々いいもんを観させてもらった。
けど、北野映画は相変わらずストーリーがイマイチ。
最後の締めで何故か現代風のタップダンスと大勢のダンス?意味不明やな
すごいよかった。カッコイイ表現オンリーだけだとしても十分に楽しかっ...
すごいよかった。カッコイイ表現オンリーだけだとしても十分に楽しかった。賭場の虐殺シーンあたりがピーク。
はずしの部分を随所にいれているのが気持ちが途切れた。ネタがどうとかガダルカナルが悪いとかじゃなくて息抜きシーンがあんまり。
かっこいいことはなんてかっこ悪いんだろうということなのか、テレ隠しなのか。笑いのサービス精神だろうけれど。
血しぶきと刀描写が・・・
なんというか殺陣アクションにホンモノ感がなかった。兎にも角にも、過剰な合成血しぶきと時々出てくる合成の刀のせいだと思う。。たけしさんのスピーディな剣捌きとか浅野さんの本格的な殺陣とか、アクションでも見どころはあったけど、この2つのせいで台無し。。
ストーリーは、時代劇のストーリーとしては、やや既視感のある内容だった。タカさんを中心にしたコント的なパートもあってたけしさんらしい展開でした。あんまり好きじゃないけど 笑
メインキャストは置いておいて、脇を固めるキャストがイマイチだったかな。特に、おきぬとおせいの二人はそれなりに重要な役なのに2人とも演技がやや大根だったな。随所に見られた音楽的演出もそんなに刺さらなかった。最後のタップダンスはよかったけど。
農民と田んぼとクワのシーンが好き。タップダンス前夜の様な。たけしが...
農民と田んぼとクワのシーンが好き。タップダンス前夜の様な。たけしがかっこいい。
座頭市
キタノは天才です。この制限されたサークルの生き残ったメンバーはあまりありません。ハナビと同じように、ザトチは映画の完璧さと日本のサーベル映画の全セクションへの賛辞です。北野の賛辞が、個人的かつ深遠なところで、キルビルのタランティーノ(特にショーブラザーズ映画のため)のほうが、はるかに冗長で偽である。
昔は良く出来たエンタメ映画だと思ったけれど
昔は良く出来たエンタメ映画だと思ったのですが、改めて観たらイマイチで、途中がちょっと退屈でした。昔は最後のタップダンスのシーンに感動したのだけれど。
良かったです
スピード感や演技力、内容ともにたけしさんさすがでした。
スリルとスピード感あふれる斬り合いが良かった
スリルとスピード感あふれる斬り合いが良かった。そういった映画を望む人には おすすめ。
しかし、それ以外の部分は物足りない。ストーリーは希薄で、主に斬り合い、決闘に重点を置いた話。
ビートたけしという有名人が監督ということもあり、マスコミでは「斬新だ」と賞賛されていたが、期待していた斬新さは なかった。むしろ、変に奇抜な要素が多く、「新しさの導入」は失敗している。というか、明らかにマスコミの過大評価。
最強
北野武さんの演技が好きです。
すごいナチュラルっていうか、そのままな感じ。
あと芸者さんの弟役の人綺麗でした。お姉さんの悲壮感もいい。
浅野さんの奥さん役の人が自害するシーンはとってもせつない…
ラストの台詞に痺れた!
"いくら目ん玉ひん剥いても見えねぇもんは見えねぇんだけどなぁ"
時代劇とタップダンス
たけしが演じる市が、強すぎで開眼したシーンは格好良かった。
最後のタップダンスも見どころ!
クールに決めてます。
カタルシスがとても気持ちよく、クールに決まっている
作品だと思います。
北野節。
北野節全開で映画としては楽しめます。
座頭市としては少々懸念の残る映画でした。
単純にカッコいいエンターテイメント映画
単純にカッコいいエンターテイメント映画だと思う。
その上で、残虐な場面もちゃんと痛々しく描いているところが、北野武監督の凄いところだと思う。
あと、ムーンライダーズの鈴木慶一さんによる音楽もカッコいい!
斬新
音楽 お笑い 時代劇 上手く融合出来てるかわ微妙 ただ市の目がアレなのはダメでしょ
非の打ち所無し
役者のオーラを最大限発揮させていて取り憑かれたように観ました。
怖そうなヤクザ→もっと強い用心棒→実は一番怖い黒幕の親分→もっと強い市 という気持ちのいい流れの話で、それぞれの役の雰囲気を俳優が表現できてていて、非の打ち所がなかったです。
盲目
このサウンド、流行りましたね。
雑な映画に見えますが、魅力もあります
しかし、演出が華奢です。
見えていると、見えないものがあるんだよぉ
刀の持ち方、殺陣、銀髪、そして台詞がカッコイイ。かなり好きな作品です。
ただ、正に時代劇的な舞踊と、時代劇とは似つかわしくないタップ演出が少し長く感じた。あと流石に灯籠は切れないだろ!
そして、ガタルカナル・タカは笑わせてくれた。
これぞ北野映画
時代劇って言う固定概念を打ち破った作品。
流石だなと思った。
ガダルカナルタカのボケっぷりが武ぽかったし最後のダンスシーンは良かった。
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