V フォー・ヴェンデッタのレビュー・感想・評価
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革命についてのアクションサスペンスみたいな話だったけれど,アクショ...
革命についてのアクションサスペンスみたいな話だったけれど,アクションもサスペンスもどうでもいいと思っている自分には,その革命に至るまでの道筋の描かれ方が面白くて見入ってしまった.映画として登場人物に中心化して描かざるを得ない以上,Vとヒロインの周辺での殺人に中心化されていることは否定できないが,それでも最後の革命のシーンは鼓舞するものがある.もちろんあんなシナリオが現実に起こるとは全く思えないんだけれど,無血開城というのはロマンがあるし,音楽に合わせて爆破が同期していることも最高だった.明治維新当たりの江戸城の無血開城の背景について掘りたいと思ったりしてしまった.
思ったより面白かった。
所々コードギアスというアニメを連想させる場面があった(コードギアスの方が後なので影響を受けたのはコードギアスかもしれないが)。Vの演説にはしびれるものがあったし、ヒロインもきれいなのでその2つの要素にひっぱられて鑑賞することとなった。
よくなかった点はヒロインの演技が少しわざとらしかった事と、場面の表現手法がリアリティにかける部分があって、没入感がそがれる部分があった所(花火を見る場面、ヒロインがVによる試験を乗り越えてガッツポーズするシーン、その他、黒背景で会議するお偉方のシーン)。
印象に残った名言は『政治家は嘘を語り、作家は嘘で真実を語る』、『最も信頼できるのは税金の記録』。創作する側として手法として参考になるのは、所々に名著からの引用を入れる事で物語に重厚感を与えられる事(マクベス、巌窟王の引用、ファウスト『真実の力により我は宇宙を制服せり』。)
その他の感想としては、体制にナチス独裁体制を揶揄しているのかなと感じたし、強制収容所はユダヤ人虐殺、ウイルスについてはコロナを連想させた(コロナウイルスは最近になって現れたものだが)。戦闘シーンでのVのナイフの軌跡が暗闇の中で白く残像を残して見せるスピーディな描写はよかったなと思う。
後から調べてみると、V役はマトリックスのエージェント・スミス役ヒューゴ・ウィーヴィングらしい。声だけでは気づかなかった。また、最後に群衆が仮面をいっせいに脱ぐシーンにウィーヴィングがいるとの事で見直してみると、2:04:58頃の右側の男性だろうと思った。
実に芝居がかったリベンジ・アクションもの
時は近未来、2027年、第三次大戦後アメリカは没落し英国はヒットラーもどきのアダム・サトラーによる独裁国家に変貌、革命を起こすべく立ち向ったのがオペラ座の怪人のような仮面の闘士Vでした。原作がコミックだからでしょうか、SF感はあまりなく中世のヒーローもののような風変りなキャラ設定ですね。
話が進むにつれサトラー一味の恐ろしい過去の陰謀が明らかに・・、こともあろうに10万人もの市民をウィルス兵器で虐殺、ワクチンで大儲け自作自演のテロをでっち上げ圧政独裁の管理国家を正当化したのでした。(こんなウィルス映画があったとは知りませんでした・・)
Vは当時の人体実験の患者の生き残り、まさにVの血の復讐(Vendetta)ですが実在のガイフォークスという人物を被せています、彼は1605年11月5日の政府転覆未遂事件の実行犯です、この辺は英国人なら衆知の話なのでしょう。
ナタリーポートマンも丸刈りまでして大熱演でした、彼女の演じるイヴィー・ハモンドもまた家族をサトラー一味に殺された暗い過去を持っています、復讐劇ではありますが怪人Vとイヴィーの奇妙な絆の物語でもあります。ただ、投獄のシーン、そこまでやるのかは疑問です・・。
見どころはキャラクター設定なのでしょう、中世の騎士のような芝居がかった主人公、シェークスピアやゲーテの古典を引用したりして妙に格調高いのです、岩窟王がお気に入りのビデオというのは分かりますがジュリーロンドンのCry Me A Riverが愛聴盤というのは面白い。
リベンジ・アクション映画でこれほどひねった脚色はないでしょう、V単独犯では絶対無理とか資金はどうしたとか色々思いますが、そもそも芝居がかった演出なので上手く騙されました、流石ウォシャウスキー兄弟、2時間越えですが退屈せずに楽しめました。
シンプルに面白い
【華麗な映像と台詞が楽しさとやる気を与えてくれる】
・2005年公開のアメリカ・イギリス・ドイツの合作映画。
・第三次世界大戦後という仮想世界のイングランド。国は独裁者によって支配されている。そこに現れる仮面をかぶったVという男。Vが独裁者に復讐を果たすために行動していく。という大枠ストーリー。
・製作・脚本はマトリックスシリーズの「ウォシャウスキー兄弟」。
[お薦めのポイント]
・「理念を持とう!」とやる気が出る
・華麗で真摯で強いVがスタイリッシュ(映像も)
・仮想世界の設定が面白い
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[物語]
・物語は主人公Vの復讐劇といういたってシンプルなもの。ですが、その中に、独裁国家に支配される人々を巻き込む魅力を持ったV、強靭無敵なV、華麗なV、様々な要素が入り混じって最後まで見入ってしまいます。特にイヴィーという女性の台詞「Vとは、私の父、私の母、私の弟、友人、そしてあなた。私。彼はみんなよ」。これが、「私は理念だから殺せない」的な趣旨のVの台詞と独裁国家に支配されている市民とを照らし合わせると、ぞわっと来てしまいます。なんというか、「あなたは理念をもって生きていますか?」と問われているようです。怪人二十面相のような単純なアトラクション要素のある映画に見えて、シンプルなテーマを投げかけてくれているようで好きでした。
[演出]
・Vの描き方がかっこよいですね。仮面の中はおそらく醜いものなはずなのに、しぐさや発言は紳士的で華麗です。
・一度だけVの情緒が崩れるシーンがあります。なんで?となりますが、一応、最後のほうで伏線的に回収されます。若干弱かったかなぁ笑 でも理屈は理解できるので、もう少し、イヴィーとの関係を時間を使って描いてもよかったかもしれません。
[映像]
・爆破シーンなどは圧巻です。戦闘シーンも華麗。ダークな世界観×美しい映像が、スタイリッシュさを増してくれますね。
[音楽]
・際立って感じたことはありませんでした。
[演技・配役]
・V役のヒューゴ・ウィーヴィングさん、しぐさだけで華麗な紳士を魅せるあたりが凄いですね。
・アダム・サトラ-首相(独裁者)は、演じるジョン・ハートさんのせい?ではないと思いますが、若干、役柄的に三文芝居のように感じてしまいます。単なる駄々っ子のような首相。いるのか、こんな独裁者という印象。笑 ただ、仮想世界なので観ている分には全然許せます。
[全体]
・「強い理念があれば決して死なない」は極端かもしれませんが、それくらい日々の生活でも「理念」を大切にしたいなー、と思わせてくれる映画でした。Vは復讐を成し遂げるまで、20年という長い長い月日をその「理念」をもとに突き進んできました。どんなにつらい状況でも「理念」が彼を支え、前進させた、と思わせてくれる物語の運び。それゆえ、現実世界でもそれを持つ重要性みたいなものを語り掛けてもらった気がします。アトラクション的に観ることも、何かやる気を得るために観ることも、どちらもお勧めな映画です。ありがとうございました。
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#全体3.5 #物語3.5 #演出3.6 #演技3.5 #配役3.5 #映像3.6 #音楽3.5
一風変わったダークヒーロー。勿体無い。
Vのキャラは非常に上手く、一気に引き込まれる。表情は一切見えない為、声と身振りでの演技、一瞬の”間”の取り方が絶妙で心情を上手く表現。魅力的な言葉遣いと台詞回しも秀逸で、仮面姿なのに妙な愛着というか親近感を覚える。
イヴィー役ナタリー・ポートマンをメインに、ストーリーはどんどん展開していくのだが、、、Vとの関係性を物語内で理解しきれないまま、結局最後まで物語に置いて行かれてしまった。
Vが一人で”事を起こす”には若干無理がある設定。鑑賞者に納得させる、あと30分が欲しかった。全てにおいて、切っ掛け、動機付けが足りなく、ただただ勿体ない。
映画を通して、伝えたい要素は、何となく分かる。伝えたい、観せたい事が多過ぎて散らかった印象。独裁、復讐、革命、ダークヒーロー、希望、、、内容は良いだけにもっと絞って魅せて欲しかった。
なんだかスッキリしないなー
DCコミックが原作と言うことらしい。
ヒーローものらしいがスパイダーマンとかアイアンマンの様な
派手な立ち回りなどもあまりない全体的に地味な話だった。
Ꮩが主人公なのだろうがスポットはナタリー・ポートマンの方に
より多く当たっていた。ナタリー・ポートマン演じるイヴィーは
特に自分から行動に出るわけではないので物語を進行させることはない。
なので、Vがどの様に誕生し、どのように今までを過ごしてきたのかが
漠然としか描かれていない。想像しろということなのだろうか?
それゆえ暗殺した施設の者たちや議長への恨みが今ひとつ伝わってこない。
ラストに向かって市民が仮面を被って議事堂に集まるシーンは物語で一番
盛り上がるはずのシーンだ。しかし、市民が集まってこれから新しい時代が
始まると言うには少々押さえ過ぎではないだろうか?カタルシスを感じることは
殆どなかった。
別世界のイギリスの設定をもう少し活かせたら良かったと思う。
でもそれなりに面白かったとは思うけど。
謎の英雄V
Vはカッコいい
原作は知らずに見てみた。
Vがかっこいいのはわかる。
厨二心くすぐられるし。
アクションがイマイチ。
アクションがスローに頼らず、もう少しスタイリッシュにするなど力を入れて欲しかった。
あと、尺が長い。
収容所の幹部を殺すのをサクサク進めるか、警察の捜査をサクサク進めるなどしてもう少し圧縮した方が見やすい。
どうしてもリベリオンと比べてしまうなぁ
ナタリー・ポートマンの演技
こんなもんだっけ
内なる怒りを解き放て
DCコミック・アランムーア原作、ウォシャウスキー兄弟製作、2006年。
これはまさに今(2020年)日本で観るべき内容だと感じたよ。
全体主義国家、ウイルス災禍、様々に抑圧された国民。そこでひとり復讐に生きる男の物語。平静な世ではここまで響かなかったかもしれない。
ナタリー・ポートマンは序盤は花添える感じかな?と思ったが、どっこい後半の半端ない役者魂に驚き、そして燃えたわ。
ストーンズの「ストリート・ファイティング・マン」に心を動かされたことのある人なら観るべき映画。
Remember, remember the 5th of November. 分かりやすく映画化。
原作は魔術師アラン・ムーア。DCコミックの大人向けレーベルのヴァーティゴから出ていたコミックなのですが、まー難解過ぎて読みにくいし分かりにくい。アラン・ムーアって有名なコミック・ライターでも、だいたい難しくって単純に楽しめる作品を作る作家ではないんですよね~。基本的にエンターテイメント性は低いです。なんて言ってるのが本人にバレたら魔術で呪われそうですが💦
でも、映画化は随分スマートになっていて楽しめました。これは制作脚本を務めたウォシャウスキー兄弟(現在は姉妹)の功績が大きいのではないでしょうか?やたらと同性愛にフォーカスされているのは当時の監督の趣味っぽいです。
ナタリー・ポートマンが相変わらず美しいですね。ロリータ・ファッションになったり、丸坊主になったり、美人でも色々と挑戦する姿勢は素晴らしいと思います。なんだかんだで大作からミニシアター系まで幅広いですよね。ヒューゴ・ウィーヴィング、一度も顔出なくっても特徴的な声で分かってしまうのがスゴい所。エキセントリックなVに見事になりきってる感じです。
Vがイヴィーを拷問した後に色々と目的を話していたのはDV男の言い訳に見えてちょっと気持ち悪かったです。イヴィーがその後VにハマってしまうのはDV男から抜けられなくなる心理を見ているようでした。怖い怖い。
でも本作の主題を「革命」と見るのなら、投げっぱなしで終わるので危険だと思います。政府潰すだけ潰してその後の国の舵を取る人間が生まれずに終わるんで、結果的に言うなれば無政府状態になってしまうんですよね。で、人間の歴史を省みると、そういう状況では力を持つ軍部が権力を握る事が多いんですよ。武力政権が生まれる訳です。それって結局権力の集中になってしまうのではないかなと。1つを潰してもその先の道筋を立てなければ別の似たような政権が生まれて終わるんじゃないのかなっと思ってしまう訳です。
鬱屈してた民衆を動かしていたので勘違いされそうですが、本作でVがやった事はあくまでも個人的な「復讐」であって「革命」ではないんですよね。逆にこの後の英国がどうなるのかが気になってしまいました。
むしろ今の方がしっくりくる。
アランムーアの原作が読みたい…
この間観たジョーカーの、オリジナル版「キリングジョーク」の原作者アランムーアの原作ということで、この映画を観た。
うーむ。
Vの存在感が魅力的なのは凄くわかる。
が、イヴィーがあそこまで惚れる理由は彼にあったか?
彼ではなく、どちらかというと、あの同性愛者の手紙とかに突き動かされてないか?
Vの存在意義が途中から分からなくなってきてました
というより何だろうそりゃ格好いいけどさ…みたいな。
民衆が誰一人として全く同じ動きしていたのも少し気持ち悪いしね。リアリティがない
映画としての面白みがないっていうのが正しいかな。
いまいち世界観がつかめなかった。
刑事が意味深な感じで、真相つかんだみたいなこというけど、
それが明言されるわけではないし、オープンエンドなわけでもなかったのが、気持ち悪い。
伏線回収してない感が強い。
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