心の指紋
劇場公開日:1997年8月16日
解説
末期ガンを宣告されたナバホ族出身の凶悪犯ブルーは担当のエリート医師マイケルを人質にして脱走を企てる。ブルーは先住民に伝わる聖なる山を目指そうとしていた。兄をガンで亡くしていたマイケルはブルーに同情し、ふたりは次第に心を通わせていく。途中、強盗まではたらいてしまったマイケルとブルーは警察に追われるが……。西部の荒野で繰り広げられる男たちの逃避行と友情を描く。
1996年製作/122分/アメリカ
原題:The Sunchaser
スタッフ・キャスト
全てのスタッフ・キャストを見る

- ×

※無料トライアル登録で、映画チケットを1枚発行できる1,500ポイントをプレゼント。
2023年2月3日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル
ネタバレ! クリックして本文を読む
ナバホの伝説を信じる強盗殺人犯で末期ガンの少年と、少年の人質となったエリート外科医の交流を描くロードムービー。
少年が目指す地はどんな病も治癒すると言われる聖なる湖のある山。医師の回想場面のモノクロ映像が美しくて好きだ。
エリート医師は誘拐されて道連れとなったので当然抵抗はしているが、心に傷を持つゆえ徐々に不安定になり、最後は少年との心の交流とともに幕を閉じる事となる。
ラストで、『美よ前にあれ、美よ後ろにあれ…』と少年は聖なる湖へと走り、湖上で姿を消す。この情景が美しすぎる。この場面だけで、本作の評価は私的にだいぶ上がる。死に際に人が求めるものは美。結局少年はガンで死んだだろう。それをあんな風に表現する美意識がとても好きだ。あとは、少年の儚げな雰囲気が美しい。エリート医師が内に秘めた心の傷の描写が美しい。それらを感傷的な映像と演出で表現し、まるで美しい夢を見てるような感覚にもなる。設定やストーリーのみならず、そういう部分も大好きで、私的には特別な映画だった。
2023/02 CS
2021年2月5日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
良さそうなわりに残念な映画。
末期ガンの少年受刑者とその担当医のロードムービー。誘拐から徐々に運命を共にする逃避行となり目的の地へと向かう。こう説明しても悪くなさそう。
しかし、担当医のキャラクターが途中何度もぶれる。これがほんと見ていてしんどい。
通報したり逃げようとし、彼を軽蔑するわりに、自ら車を暴走したり、ときに医師としての責任を遂げようとしたり、共犯者となったり。これ、グラデーションでその心の移り変わりを演出してるならいいが、その場その場でコロコロとキャラクターを変える。あと兄と指輪のくだりって序盤から見せるわりに流れてる。
キャストは悪くないと思うので、もう演出とシナリオがダメなんだと思うしかない。たぶん演出だろうな。このテーマで終盤で冒険ものみたいになる、あれは完全に外している。
2018年9月22日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
凶悪犯と誘拐される医師が、最後には仲良くなっていく過程が良かった。
2017年1月25日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD
この作品以降、劇場長編作品は撮らずにイヤ撮れずに死んでしまったチミノ氏。
それ程に「天国の門」は曰く付きだったのか!?
W・ハレルソンがラストまで心底イヤイヤのままで進んでいたらそれはそれで面白い。
段々と環境に慣れていって傲慢な態度を取るW・ハレルソンに兄の事もあり心情に変化をもたらしナバホな少年も表情が穏やかに。
病気が例え治ったとしても将来は明るくはないだろうし治るとも思っていなかったであろう少年はせめて清らかな心に洗い流す為にアノ地で最期を迎えたかったのだろう。
本作を観るとまだまだ手腕を発揮できた筈と次作にも期待をしてしまうしコレ以降、映画を撮れなかったM・チミノに哀しさが。