心の指紋のレビュー・感想・評価
全3件を表示
良さそうなわりに残念な映画
良さそうなわりに残念な映画。
末期ガンの少年受刑者とその担当医のロードムービー。誘拐から徐々に運命を共にする逃避行となり目的の地へと向かう。こう説明しても悪くなさそう。
しかし、担当医のキャラクターが途中何度もぶれる。これがほんと見ていてしんどい。
通報したり逃げようとし、彼を軽蔑するわりに、自ら車を暴走したり、ときに医師としての責任を遂げようとしたり、共犯者となったり。これ、グラデーションでその心の移り変わりを演出してるならいいが、その場その場でコロコロとキャラクターを変える。あと兄と指輪のくだりって序盤から見せるわりに流れてる。
キャストは悪くないと思うので、もう演出とシナリオがダメなんだと思うしかない。たぶん演出だろうな。このテーマで終盤で冒険ものみたいになる、あれは完全に外している。
コメントする (0件)
共感した! (1件)
遺作になってしまった
この作品以降、劇場長編作品は撮らずにイヤ撮れずに死んでしまったチミノ氏。
それ程に「天国の門」は曰く付きだったのか!?
W・ハレルソンがラストまで心底イヤイヤのままで進んでいたらそれはそれで面白い。
段々と環境に慣れていって傲慢な態度を取るW・ハレルソンに兄の事もあり心情に変化をもたらしナバホな少年も表情が穏やかに。
病気が例え治ったとしても将来は明るくはないだろうし治るとも思っていなかったであろう少年はせめて清らかな心に洗い流す為にアノ地で最期を迎えたかったのだろう。
本作を観るとまだまだ手腕を発揮できた筈と次作にも期待をしてしまうしコレ以降、映画を撮れなかったM・チミノに哀しさが。
全3件を表示