ターミネーター3 : インタビュー
クリスタナ・ローケン インタビュー
「一番大変だったのは、キャラクターに一貫性をもたせること」
聞き手:小西未来
――シリーズ初の女性ターミネーターT-X役のために、大規模なオーディションが行われたそうですね。
「いまからちょうど2年前の話になるかしら。エージェントから、オーディションの話を聞いたの。応募基準が、わたしぐらいの背の高さで、タフな感じってということで、強く推薦されて。で、オーディションでは、ジョナサン(・モストウ監督)の前で数回脚本を読んで、そのあと身体能力をチェックするためのオーディションが数回あって。で、最終的にわたしが選んでもらえたというわけ」
――役作りはどうされたんですか?
「とにかく徹底的にトレーニングを行ったわ。栄養士の先生についてもらって筋肉を15ポンドつけて、体を一回り大きくしたの。それから武器のトレーニング、ウェイトトレーニング、イスラエルの格闘技であるクラブマガ、さらに、顔の表情に関しては、特別なコーチングを受けたわ。非人間的な表情をするためにね」
――感情を一切表せないロボットを演じるのは、大変だったでしょうね。
「うん。瞬きとか、呼吸とか、人間的な癖をすべて排除しなくちゃいけないの。それに、すべての動作が計算されているはずだから、筋肉の動かしかたもスムーズじゃなきゃいけなくて。なんといっても一番大変だったのは、キャラクターに一貫性を持たせることね。撮影現場は毎日違うわけだけど、どんなセットでも、どんな非人間的な体勢でも、なんでもないことのように見せなくてはいけない。どんな日でも、まるで努力をしていないように見せることが、一番のチャレンジだったかな」
――アーノルドと共演していかがでしたか? ロボットを演じることに関しては、彼が先輩になるわけですけれど。
「もちろん、彼の演技を観るだけで、ものすごい勉強になったわ。すでに2回もあの役をこなしていて、アクションの経験もありあまるほどあるし。だから、やって良いことと、悪いことをちゃんとわきまえているの。いろいろ参考にさせてもらったわ」
――T-Xには、あなたのアイデアがたくさん採用されているそうですね。
「うん。機械を操作するときの首のひねり方とか、プラズマを出すときの腕の動かし方とか、ね。もちろん、わたしだけじゃなくて、いろんな人と協力してこのキャラクターを作り上げていったわけだけど」
――完成した映画をご覧になって、いかがでしたか?
「そりゃ圧倒されたわよ。体の動作とかは、すべてわたしがやったものなんだけど、そこにCGが加わって、すべてが強調されているの。たとえば、現場では、プラズマを撃つとき、腕を伸ばしただけなんだけど、完成した映画では、ものすごい光線が出ていて(笑)」