劇場公開日 2005年1月29日

「大物歌手の典型的な波乱の人生に釘付け」Ray レイ Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0大物歌手の典型的な波乱の人生に釘付け

2015年10月25日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

興奮

総合:75点 ( ストーリー:75点|キャスト:80点|演出:80点|ビジュアル:75点|音楽:80点 )

 偉大な盲目の音楽家の波乱万丈の人生と彼の性格を追って明らかにしていく。演技・演出の質が高いし、場所と時間を変更する場面の切り替えが上手くて、彼のたどった経歴を説明的にならないようにしながら視聴者に教えてくれる。不当な搾取や差別が普通にある当時の黒人社会や音楽界の描き方も面白いし、レイ・チャールズの典型的な破滅型の生き様も面白い。そんなわけで冒頭から引き込まれた。ゴスペルを教会以外で歌うことが批判を浴びていたことは知らなかった。特に彼のことを知らない人でも、黒人文化に音楽に麻薬に女に裏切りにと、ここに描かれた彼の人生は楽しめるのではないか。
 そして勿論ジェイミー・フォックス演じるレイ・チャールズの存在感が、演技に加えて歌も含めてしっかりとしていた。彼の母親は登場は多くなかったが、場面場面で大きな役割を果している。ただし冒頭での大物クインシー・ジョーンズとの出会いはあまりにわざとらしいし、その後の展開にもっと絡んでくるのかと思わせといてそうでもない。もっとも英語版ウイキペディアによると、シアトル到着後数日して2人が出会ったのは本当らしい。

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Cape God