「【”この家を離れられない・・。”今作は正統的英国ゴシック幽霊譚である。美しきニコール・キッドマンの熱演と、捻りある後半の展開に魅入られる作品でもある。】」アザーズ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”この家を離れられない・・。”今作は正統的英国ゴシック幽霊譚である。美しきニコール・キッドマンの熱演と、捻りある後半の展開に魅入られる作品でもある。】
ー 第二次世界大戦中、戦地に赴いた夫を人里離れた孤島の大邸宅で待つ美しきグレース(ニコール・キッドマン)とアンと二コラス。そこに潜む存在(アザーズ)とは。ー
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・グレースが”娘アンと息子二コラスは光アレルギーだから”と新しく来た使用人ミセス・ミルズ(フィオヌラ・フラナガン)と口の利けないリディアと老いたタトルに告げ、部屋を出る際には一々鍵を掛け、次の部屋に入る際には鍵を開ける姿を見ると、勘の良い方は何となく展開が見えてくるとは思うが、前半はゴシック・ホラー感を愉しめる作品である。
・途中に戻って来る夫、チャールズ(クリストファー・エクルストン)もどう見ても、戦死者であり、予想通り彼は一晩経って家を出る。
・途中、グレースが見つけた死者の写真。
ー これが、最後半重要なキーになるのである。-
・ミセス・ミルズとタトルが錯乱気味のグレースを見て”何時、言おうか・・。”と言葉を交わすシーンも印象的である。
ー 彼らは決して悪霊ではない。あくまで、屋敷に棲む存在(アザーズ)なのである。-
<今作は死者と生者との共存を、描いた作品である。
現代でも、地縛霊を始めとしてあの世に逝けない霊が多数いるようであるが、全てが悪霊ではない。
この世に未練を残しているためにあの世に逝けないのである。
今作のグレースのように・・。
今作は戦場から帰って来ない夫と自分達の境遇を悲観して自死した”自分が死んでいる事の理由を敢えて忘れ去ってしまった霊”の姿を描いたゴシック幽霊譚の逸品である。>
帰ってきた夫が姿を消した時に一緒に行ってもよかったのに、他にも未練があったのか、気がついていなかったのか。
ニコールキットマンが本当に美しい😍今も綺麗だけど!