「世界一”普通に"面白い映画!🎞✨ この映画のブラピに憧れた中学生は数知れず…。」オーシャンズ11 たなかなかなかさんの映画レビュー(感想・評価)
世界一”普通に"面白い映画!🎞✨ この映画のブラピに憧れた中学生は数知れず…。
凄腕の泥棒ダニー・オーシャンが、10人の仲間たちと共に巨大カジノの現金強奪に挑むケイパー・ムービー。
監督/撮影は『セックスと嘘とビデオテープ』『エリン・ブロコビッチ』の、オスカー監督スティーヴン・ソダーバーグ。
ちなみに、ソダーバーグ監督はバシャーと一緒に銀行強盗を行った犯人の1人としてカメオ出演もしている。
主人公ダニー・オーシャンを演じるのは『フロム・ダスク・ティル・ドーン』『スパイキッズ』の、レジェンド俳優ジョージ・クルーニー。
ダニーの相棒、ラスティ・ライアンを演じるのは『セブン』『ファイト・クラブ』の、後のオスカー俳優ブラッド・ピット。
ダニーの元妻、テスを演じるのは『プリティ・ウーマン』『ノッティングヒルの恋人』の、オスカー女優ジュリア・ロバーツ。
駆け出しのスリ師、ライナス・コールドウェルを演じるのは『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』『プライベート・ライアン』の、名優マット・デイモン。
カジノ王テリー・ベネディクトを演じるのは『アンタッチャブル』『ゴッドファーザーPARTⅢ』の、名優アンディ・ガルシア。
爆破のプロフェッショナル、バシャー・ターを演じるのは『天使のくれた時間』『ラッシュアワー2』の、名優ドン・チードル。
ラジコン操作のプロ、バージル・モロイを演じるのは『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』『200本のたばこ』の、後のオスカー俳優ケイシー・アフレック。
オスカー級の俳優と監督が集結した、超豪華なオールスター娯楽作。
1960年公開のフランク・シナトラ主演作『オーシャンと十一人の仲間』のリメイクである。
本作を端的に表現するならコレ!
「”普通”に面白い。」
これは決して批判や悪口ではありません。
「”怖くて”面白い」「”笑えて”面白い」「”グロくて”面白い」「”胸キュンして”面白い」「”泣けて”面白い」「”バカバカしくて”面白い」「”一周回って”面白い」etc…。
「面白い」という言葉の前につく副詞は数あれど、果たして「普通に」ほど重要なものがあるだろうか!?
この映画はスタートからエンドクレジットまで、まるでお水のようなクセのなさ。喉越しよくゴクゴクと、一気に飲むことが出来る。
本作の特徴は、暴力やセックスといった映画の醍醐味を敢えて抜き去っているところにある。
それどころか、感動とか爆笑とか苦悶とか、そういう人間の感情に訴えかけるものも一切排除している。
本作はケイパーものであるにも拘らず、血生臭い暴行シーンは一切なし。実は回想シーンを除いては一発の弾丸も発射されていない!
さらに興味深いのは、ピンチのシーンすら特にないこと。
ただ、綿密に立てた計画をスルスルスル〜っと実行に移していくだけ。
「これどうなっちゃうの〜…😖」というハラハラすらほぼ皆無。
オーシャンと仲間たちの計画を、ただただ2時間しっかりと見届ける。この映画は本当にただそれだけ。
こんな映画、普通なら無味無臭なものになってしまうはず。
しかし!
この映画、本当に”普通に”面白いっ!😆
それは偏に脚本のクオリティがバカ高いからだと思う。
これでもかというほど、徹頭徹尾面白さだけを追求しているシンプルで力強い脚本。
ランタイムも2時間以内に収まっており、非常にまとまりが良い。
ジョージ・クルーニー&ブラッド・ピットという華のある役者の力でまずは観客の心を鷲掴み、その後は脚本の面白さであれよあれよという間にクライマックスまで連れて行く。
まさに娯楽映画の基本にして完成形✨
暴力やラブシーンが苦手な人でも楽しむことが出来る間口の広さも計算されてのことなのだろう。
本当に老若男女誰でも楽しむことが出来ると思う。
今まで一本も映画を観たことがないという人がいたとして、もしもその人にオススメの映画を聞かれたら、この映画を挙げておけば間違いないのではないだろうか。
非常に良く出来た作品であることは間違いないのだが、テスというキャラクターの描き方には問題がある。
彼女は作中でただのトロフィーに終始しており、はっきり言って登場しない方が物語の纏まりは良くなったと思う。
全く女性キャラクターが出ないのは問題だ!…ということだったのかも知れないが、この程度にしか描けないのであればむしろ出さない方が良い。
あとは今回の作戦のキモとなった秘密兵器「パンチ」。
う〜ん…。架空の兵器が作戦の切り札っていうのは、ちょっとどうなんすかねぇ。
第一、合衆国に一つしか無いはずの新鋭兵器を、あんなに易々と盗み出せて良いのでしょうか?
「パンチ」の件はもうちょっと何とかならんかったものか。
敵役であるカジノ王・ベネディクト。
彼はもっと極悪人に描いても良かったと思う。
それこそ裏では人殺しも平気でやるマフィアの親玉といった感じで。
アンディ・ガルシアの重厚な演技は最高だったが、設定上どうしても小物に見えてしまう。
ベネディクトのヤベー奴感が薄かったので、オーシャン一味の行動が弱いものイジメに見えてしまう…😅
とまぁ完璧な映画だとは思わないし、あくまでも”普通に”面白い作品なので、人生ベスト映画!とかいうテンションでもない。
でもやっぱり”普通に”面白いんすよ。”普通”がいかに偉大で難しいことなのか、この映画を観れば学ぶことが出来るはず。
この映画を初めて観たのはたしか中学生の頃。
自分はまさに『オーシャンズ』ど真ん中世代。
この映画のブラピにどれだけ憧れたことか…。というか今だに憧れ続けている💦
そういう同世代は世界中にいっぱい居るはず…だよね?
欲を言えば、どこかでオリジナル版のテーマ曲「Eee-O Eleven」を使って欲しかった。
あれ最高に好きなんだけどな〜♪
♪♫♩イーオーイレ〜ブン♪♫♩